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生きてるって、今。



わたしは今、生きている。

忙しく、せわしなく、

突然目に飛び込んできた世界で生きている。


自分の最期について考えることなんてほとんどない。




…………



PLS。

原発性側索硬化症。

100万人に1人の難病。


筋肉が機能しなくなる

いずれ手、足が動かせなくなって

話せなくなって

呼吸ができなくなる。

そんな病気を抱えた彼が目の前にいた。






彼は私たちにこう伝えた。

「今が一番幸せだ」

と。



”病気のことがわかってから、ずっとずっと闇の中にいた

寝たきりになる、最悪の未来をずっと

自分の中でイメージしてしまっていた”



けれどある時に彼は気づいた

 

”人は自分の見ようとしたものしか見えない”



自分から、わざと最悪の未来ばかり見ていた


子どもができて街を見ると

こんなにこの街に子どもがいたんだ!と驚いたり


普段気にしていない道も

よく見てみれば素敵な店がたたずんでいたり。


自分が意識しているものを、人は見ている。



だから今は明るい未来を見ているんだ、と。


そこから彼の世界は変わった。


当たり前の日常に心から

「ありがとう」という気持ちでいっぱいになった


人と本気で応援し、応援されるようになった


仲間ができた


笑顔でいたら笑顔が集まった


そんな彼はいま、

毎日数多くの講演をこなし、書籍を出版、ブログを書き

会社を設立し、困っている人のために新たな事業を始めている。

だいすきなお酒をよく飲みながら。




「今が一番幸せだ」


前向きは技術なんだって。

なろうと思えば、なれる。

幸せは人が決めることじゃなくて自分の心が決めること。





正直最初、話を聞いていたとき、

今が一番幸せだ

なんて信じられない。と思った。

けれど、彼の話を聞いて様子を見ていると

なんだか自然と、そう語る意味が分かった気がした。



やっぱりなかなか気づけないから。

病気になったことで見えることがたくさんあって。

そうして今多くの人に支えられている。

できないことは、できる人にやってもらえばいいって。

仲間がいれば何でもできるって。

病気になる前に戻れるとしても、戻りたくない、と。







日々を忙しく過ごしてしまうと

人生一度っきり!なんてこと

忘れちゃってたりする。


日々の小さな幸せを、見逃してしまったりする。











もし、じぶんの終わりがわかっていたら

どうする?



のこり、自分の話せる言葉の数も、友達と笑い合える回数も

決まっているとしたら。


  

2018.12.21.

あーちゃん