バイポーラ



昔のことを考えたことがある

ある晴れた日に雨が降っていて

これは夢だと気が付いた

ひたすらに出した手紙の返事の

その彼方からの奥底に

沈んでいる正義が一つ

寂しそうに呟いた 助けて下さい

給食係が辛そうに悩んでいる

白衣を何色に染めようと

ライオンの鬣は白 サバンナの王様

濡れるサボテン 舌舐めずりトカゲ

雨粒を落とそうかどうかあぐねる

太った積乱雲 の下で飢える餓鬼

君は詩集を片手に世界を周る

回る世界は進化に疲れ 歴史を捨て

いつか宇宙の切れ端に かえる

その帰り道の途中の

そのまた途中に

一つの約束を埋め込んだこと

思い出して忘れた













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