初詣に行きましょう



初詣に行きましょう 原始の森を辿って 与えれば出てくる 請うより与えば 能わずに乞えば 支払いは試合 死愛の試合 失うことから全ては始まり 正気にては大業ならず しあいしたい しあいしたいんだ俺は それが総合アートなんだこれは だから初詣に行きましょう 原始の森の夢縫う道を辿って 更に奥深い神話世界へ 招待されて 明日の日記を引用しましょう

〜 あらゆる物体に情報としての手触りがある 想念としての質感がある それがそこに在るための生き延びる理由がある 私達はシンボルの海を生きていて 泳ぎ渡り溺れ 流れ流され時として水面に立ち 降り注ぐ陽光を頼りに海底を覗き 垣間見る 底を走り回る深層海流 昔から濃い本当の海水 受け継がれてきた古式のデータ 甘いデルタ そこにあるから 〜

ねえ 引用は終わりだ 俺はお前の今の感触を知りたいんだ 生まれながらに染みついた子供を殺すことは出来たかい そいつはお前の糧であり毒であり 自由の種であり隷属のための牢獄の 仕上げられた鍵を持ってる お前が外に立つのであれば入るため 中にあるなら出るための鍵だ いや違ったかな逆かな とかく鍵を挿せば壁から消える部屋があるんだそこには 建て付けから空気に還るって訳だそれは 質量かエネルギーの保存の法則のためにな お前は新しいを創造しなくちゃならなくなるんだ 失うことに全ては始まり死の上に新しいが芽生える あらゆる生命の死骸が土壌となって新しい地肉を支える あいつの死骸を掘り返しに行こうよ 骨は本当はグレーだってことを知るべきなんだお前は そいつは白でも黒でもない灰 グレーだ ブラウンの土に塗れて赤黒い肉を貪った幾千幾万の微少生物が通り過ぎた後の名残りだ 肌色の名残りが剥き出しになったグレーなんだ 緑の小さなシャベルで掘り出しに行こうよ 俺の作為とお前の不作為が殺した小さな命だ

〜 あらゆる物体に情報として手触りがあって 想念として質感があって 私はそれを物理的な感覚に従って動かしている 本当はみんなそうしているところの作法に則ってそれをしている すると涙や汗や怒り悲しみに喜びが出てくる 記憶の奥にアクセスして奇術のような驚きがあること記述して 入れ子構造でもありそうなスクリプトをタイプして 本当は書き記したいところの再帰構造を夢見て 小さな歴史の終わらぬ反復に溜息をついてる ああこれって一体いつまでを終わるんだっけ 次の文法の進化までを待てないなあ いっちょお先に絶滅をさせちゃおっか 沈黙だけでは許されはしないだろう 一歩手前でスイッチを押すにはどれくらいの忍耐が必要なのだろうか 昔の神様に聞いてみよう 何事も昔の方が苛烈だったものさ 何せ未分化だからさ 基本が殺生なんだ 〜

初詣に行って憲法を作ろう 沈黙がベースの 本当の理智が湧き上がるくらいの 都合十分を満たせはするくらいの沈黙で 新しいの憲法を作りましょう そのための白い白い紙を貰いにも行きましょう それまでの衆生の祈りと願いを記された札札札を煮詰めて溶かして火に曝し 日に晒したならば出来るだろう 白い白い紙を貰いに行って その上に一番の黒で作った墨汁で みんなのための透明な憲法を書きましょう 残った墨汁で君に永遠をタトゥーするから どうか黙ってを見つめていてはくれないか

まずは初詣に行きましょう 透明を書くために全て忘れよう












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