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ソレマリサイタル/ラベンダーマゼンタ
泥の中から高く蓮
肺に血の海の子猫
決まっていた看取り図
タオル 段ボール シャベル
擦り切れそうにはち切れそうだ
赤ら顔の上澄み笑顔
立つことをやめようとする脚
それはどうしていつから知らない
今を守ろうとする守りたかった昔
閉じようとして上がる気 足りない息
溜まる電気に切れる筋 呪いなる祝いのカクテル
一杯如何 滴るチェイサーは後から
散見される土地神と異教の衝突
チットナ チット ナット ナ
お前の古代史どいつかな
祝福を知る人は同じ目をする
まるで太陽か向日葵 明るい惑星みたいに
呪い知る人は同じ黒である
湖面の孕む一面の黒 広くて根深い 泥
でありつつ底から咲き出る蓮であり得る
そしてこの蓮は楕円に潜む陰なる巡り
月の暦を自らに指し招こうと
繰り返されるクリスタルであるから
誰もその黒に罪を見ない
誰もこの泥に悪を埋めない
そんな無垢なる泥の黒から
月光反射 夜の太陽は開き得る
黒泥の陰 虚無なる闇に沈むものは
誰も止めない 留めない
かえらないものに意味は無い
ae