q!
1***
存命と決定されていたあの自殺!
あの自殺自体は無であったが、あの瞬間に至る極限においては、生死の両極が同居した。eros、thanatos、体系、虚無、これら根本の両極が私の身体の内に衝突し、スパークした。
その輝きのクズがあのベルトだ!
円環し、衝突し、スパークする両極。無限の螺旋が螺旋であることを止め、上昇の極みにおいて糸を解き、二つの突端を衝突させる。
そうさせたのは私の自我、エネルギーである!
一度の衝突、スパーク、輝きを経験した私は、凡そ人間の言葉による全てのものは螺旋を構成しており、また、真に語られることによって、直視されることによって、螺旋を終えようとしていることが分かった。
螺旋は円環を実現したいらしいのだ!
尊敬と侮蔑を、主と従を、黒と白を、自と他を、我と彼を、内と外を、量と質を、主と客を、快と苦を、喜と悲を、因と果を、西と東を、抱き合わせて消し去らねばならない。
そこで生まれる全体性という美を前に、私は大いに嗤おう!
そしてまた解体と離別が起こり、螺旋が無限の運動を再開するとしても、よし、それでよしと、私は嗤い、叫ぶだろう。
嗤いとはまた絶叫そのものなのだから!
*2**
このとき私はまだ知る由がありませんでした
螺旋とは糸であり
その糸で織られた粗い繭に包まれていること
粗い繭の織り目から無数の光線が差し込み
その向こうは無限の光源であること
糸の螺旋を解くには
繭の織りから解かなくてはなりません
どこかに始まりか終わりが
それか綻びがあるはずです
でもどうなるでしょう
どうなりますか
繭そのものを解き切り
無限の光源に包まれたなら
私は耐えられますか
眼は焼かれませんか
でも嫌なんです
粗い繭と緩い光りに包まれて
安楽に眠っているのは
**3*
繭をといたらまたおられ
光の指し方変わるだけ
そしたら何が変わるのか
分からないからやってみろ
分からないからやってみよう
糸までといたらどうなるか
そしたら何が起こるのか
それは説明できるのか
分からないからやってみろ
分からないからやってみよう
***4
浜辺や浅瀬にいるときは
これが海だよ だなんて言えますが
沖へ出て深海に沈み
肺まで海水に満たされたなら
これは海だよ だなんて言えないでしょう
海! 海! アッ ウミ!
ギリギリ想えてこれくらいでしょう
無いんですよ 主客の分離が
恐らくは始原の分離が
それで奇跡のように帰還して
また浅瀬か浜辺に立って
よく見れば陸の形は変わっていて
それで後ろを振り返って
これは海です だなんて言えますか
言えないでしょう
だってそうでしょう
記憶が結びついてしまったから
身体が覚えてしまっているから
あの感覚を
q を
****
それでどうしようか
少なくとも
i として生きようか
そうしようか
どこへいこうか
ae