auto telling 巫女惨殺




嘗てここは海であり森でありました フクロウ様は私の夢に出てきてそう宣うのであります タバコを忘れたビーバーはダム作りに幻滅しながらこれを聞き 他にも覚醒剤を切らした山猫さんはどんぐりの背比べをジャッジすることで暇を潰しておりました ベトナムから来た女共は河川敷で嬰児をずるりと産んでは川辺に落とし その亡骸を同郷の尼かまたはこの国の司法制度が掬ってくれる しかしこれは掬うということで救うということでないシステムが我々に巣食っているということである

カタカムナ カタヌケヤ 明日は人の祭りで型抜き屋をすることに傾いている 机は沢山がここにある 椅子はないが座ってもらおう 景品の手作りクッキーは人様の家のオーヴンで焼いたさ その他に客引きの為のぴこぴこハンマー 看板用デカイダンボール 小銭を入れて首から吊るすための巾着袋 制限時間を異次元から知らせるための短胴蝋燭に そいつを入れて渡すためのヒッチコックドライブ 言い換えこれは十二個のショットグラス どれくらいの人が来るかな どれくらいの人が通り過ぎるか どれくらいの人が招かれるか 私の領域と接触に 私との展開と交感を知らずに求めて

チカラヲツカウコト ちからをつかうこと 力を使うことを知ろうと思います そこにある力で構成を実現し 目的を達成するのです 流れがあるから渦となり 通りにはいつも勢いが生まれます その音に耳をそば立てて その感触に手のひらを向けましょう 何も用意することはなかったんです 祭りの始まりの時間に何もないのに そこからどれくらいで祭りを始めることができるでしょうか 試したかったなあそれ 何も無いのに型抜き屋でも始めて 気が付いたら人が型を抜いているくらいの 知らないうちに景品の 米粉コナッツクッキーが焼かれては振る舞われているくらいの 自律した転換と展開を招くことはできなかったのかなあ 今となっては分からないね 俺もう自分で焼いちゃったし 百均とかにも行っちゃったからな ドンキにも行ったけど何も無かった 用事も生命も無かった ああいうのはセブンイレブンも含めてキャピタリズムの終着なのさ 執着とでも何とでも

餓鬼が餓鬼のままであるならば置いておけ それはお前の番でも番でもない 内側の感情に停滞して 方向 外側への行動を打ち捨てるような者共こそを打ち捨てろ そいつと伴うは乾いたステロイドのようなもんだ しかし記憶と感謝だけは絶対のことするように お前は巫女を惨殺したのだから お前は巫女を惨殺するのだから どうしてどうしていつからいつまで 私は巫女を惨殺するに決まっているのかしら 森と海の生んだ森と海の狂いを表す巫女様方を 俺はもう何度どうしても殺してしまうのだろう 彼女らはシステムの表現体であり代弁者だ 私達を包む生態系を内側に捲り返したものである それっぽい言い方をすれば気的感度の高い女性性個体で あらゆる均衡と不均衡を心身に反映して 森と海の狭間で揺れるお前の目前にいつのこと提案される これをどのように活かし殺して何を知りたいっていうのですか 誰もそんなこと求めてないのに まず手を握って頭を撫でて 背中を抱いて胴を寄せてやれよ 頭の中身や心の過去を覗き込んで掻き回すようなこと まさにそれはお前の心理世界のトートロジーとなっちゃうぜ

しかし常に巫女を殺せよ 森と海で出会った巫女は須く殺さなければならない じゃないと応え合わせにならない 俺は飢えてる訳でも狂ってる訳でも全然決してない むしろ額に宿るのは過度な明晰であるのですが 体の全部に掛かっている重力はいつからか数倍になっている気がします この重さから逃れるチャンネルとして貴方様の死に祝祭が どうしてかいつから必要になっているような気がしないでもありながら 私はただ運動から感覚と感情を経由して思考そして直観へと立ち戻るような機能と空間の遊びに 耽溺したいだけなのかもしれません 本当にあらゆる運動に感覚 感情に思考を透過しながら雷に打たれてしまいたいのです 雷になりたいし雷でありたい可能なら焼かれるまでを潤いながら 高い電圧に苛みながら電流の奏でる旋律のままに行動し続けていたいのです 貴方方巫女様は私の電圧を上げていきます 雲来の雷とチューン合い 私は時間を捨て去り雷となりまして 気が付いたら全部になって惨殺していて 地に血の出ない惨劇の後に込み上げる全体理解の微笑みの中で 新しい祭りの狂言回しを回避しながら 実直に実店舗を敷設して何らかの商売か演劇をそこでします 最低限何でも屋と型抜き屋でして 何でも抜けばいいって訳ではありません 決まっているのは最高得点リンゴかハート でも今回の景品は繰り返しのこと私の焼いた ランダム各種スパイスが練り込まれた米粉コナッツクッキーなのであります ステラおばさんよりちょっと小さい されどもっと分厚い球形クッキー 巫女惨殺一人あたり二百枚の焼成 でもあいつら死なないからな 土か草みたいに湧いて来やがる それに風か水みたいに巡って来やがる

森か海で出会った巫女様を 私は殺すまでを活かして活かすには殺さないといけない 今日は満月か新月かその間のどこかにあろう 巫女はどうして俺に教えるんだ お前の組成にお前の座標を てらてらと内側を捲り返して晒してきやがる 巫女はどうして俺に教えるんだ 自分の望む自分こその殺し方と活かし方を つらつらと言葉の奥に隣に置き去りにしていきやがる 無限か有限の時間と力の中で 何のどちらを選べばいいかいつも分からなくなって 一日単位の炎症度合いが高くなったら 額と腹から湧き生えて来る斧か鉈の重みのままに振るっちゃう でもお前らもまあ俺をお前の森か海に縛り付けるよ 真綿で締めてくるような継続だ 俺のような断絶の瞬間とはまた違う苦しみと狭窄を感じる それはお前らの力役割であり位置付けなのでしょうが 私はまだ自分の運動性をおさめることができていませんので また森か海の狭間か道中で出会いましたら 時宜に応じて殺させてください














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