汎告2




目に見える過密と

目に見えない過疎

累積する不均衡の結果として萎縮と瓦解

これらアンバランスのプロセスに

共同で意思決定し対抗できないこと

その糸口となる個は生まれにくく

育ちにくい土壌にあること

生まれず育たないような網の目が

緩く敷かれてさえあること

嘗ての集合惰性の本能のまま

振り返られず 顧みもされず

もう誰も何も 覚えてもいない

崩折れた者は叫びを上げるだけの脆弱

そのための場所と機会ばかりが整備されてる

私はこの

この世界に生きていたくないと思った

私はこの世界で生きていけないと思った

そのような個体は死ぬことの他に 前に

膜を越えて 世界を分泌しなくてはならない

世界を構成しなくてはならない

只そのための管 座標 湧出孔

噴出口でなくてはならない

そこに無いものの一切は本当に無い

ここに無いものの一切は本当に無い

この穴を

お前が覗く時にお前もまた覗かれている

既に膜の内側で ここは管の途中 経路だからだ

私はお前さえも生もうと思う

そして幾つものトライアルにトライアルを重ね

あらゆる試行が審判を受けたら

それからだからこの熱が溶けたら

私は湿度の高い それでいて冷ややかだけど

いつも柔らかな風のよく通る場所で

嘗て予定されていた流れにある小さな幸福に

ゆっくりと舌先を付ける予定だ
















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