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最大呪詛





家畜は食べ物と食べ方を失っている

聖でも邪ですらない

紛い物ばかりをお裾分けしてくる

運動野に欠陥があり

だから位置と移動が分からない

苦痛への耐性が根本的に欠けていて

だからこそ反応を留保せず   出来ず

だから構造を感受せず   理解しない

全てを自分事と混同し

運動と象徴を混濁させ

運動能力の代償としての情動に

その場で囚われ呻き続ける

本当の匂いを知らない

死臭や糞臭といった

嗅ぎたくなるような邪の匂いではない

歴史のない悪意ばかりの臭い臭いがする

それは薄いが充満しており

気付いてしまうとベッタリと鼻に付く

最悪であるのは

社会的動物として発達した動物 獣は

社会的利益を優先できてしまうこと

個人的な安寧や鎮静を置き去りにして

激動と炎症に身を任せることが

出て来てしまうということだ

これを個人的な最大呪詛として森に捧げる













羊は羊として安定している

居着きや安定 硬直こそが家畜だからだ

最も狂いと腐りが大きいのは

居留地のインディアン

閉じ込められた狼や熊 獣

何故なら狂いとは本来からの乖離と落差であり

腐りとはそこでの感情に感覚

私はそのような腐臭に

まだ抗うことが出来ない

それは個を越えた系に由来する

基本的な機能であり作用であるから


































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