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「ゼロリスク」に拘るな

※この記事は、「青・空・虹」の雑記にて2020年8月8日に掲載したものをnote用に編集しています。

今回は「ゼロリスクに拘るな」のタイトルでお届けしたいと思います。
皆さんもニュースやSNSなどで「ゼロリスク」と言う言葉を見聞きした方もいるかと思います。

ここでは、「リスク」の意味も含めて皆さんにお伝えします。


「リスク」とは?

「リスク(risk)」とは、悪い出来事や予想外の出来事を指します。
企業などで「リスクマネジメント」の言葉を目にした方もいるかと思いますが、その「リスク」の事ですね。言葉自体は悪い意味で使われる例が多いものの、良い意味で使われることもあるようです。
なお、勘違いしやすい点として、「リスク」はあくまでも危険なことが起きる前の事であり、既に起きている状況の事ではないのでご注意ください。


「一般的な考え」と「リスク」に分類してみよう

言葉だけだとわからない方もいらっしゃるので、表にて「一般的な考え」と「リスク」に分類してみましょう。

まずは「風邪」から見てみましょう。

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「風邪」は咳・くしゃみ・発熱・喉の痛みが主な症状ですが、重症へ近づくと肺炎などを併発することがあります。
更に確率としては低いのですが、最悪の場合死亡に至る事もあります。死亡に至らない為にも重症化させない様にする必要があります。

続いて「自動車運転」

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自動車は遠い目的地に移動出来るなど活動の幅を広げることが出来る反面、事故を起こしたときの代償が大きくなります。特に人身事故になると相手への賠償責任に問われることも。また、乱暴に扱うと「煽り運転」などの犯罪に繋がります。
直近でも「煽り運転」で殴打事件に発展したケースや、アクセルとブレーキの誤認で親子の命を奪う痛ましい事件が発生しました。
扱いを誤ると重大な事に繋がりかねないので、運転者自身の技能が問われます。日頃から運転されている方は十分ご注意ください。

3つ目は「マスク」を。

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マスクは他の方へ感染させないことや花粉から守るイメージが強いものの、ウイルスがマスクの生地を素通りするため、感染対策には有効では無いことが解っています。
(本来の目的は「症状のある方が飛沫を出さないため」にあり、症状のない方が着用するべきで無い)
市販されているマスクには、パッケージ裏面などに「感染症を完全に防ぐものではありません」の表記がされていますが、本当に有効なのであればこの文言は記載されていない筈です。
また、暑い時期はマスクの中に熱がこもりやすく「熱中症」の危険性も問われているだけでなく、呼吸で吐き出した二酸化炭素を吸い込む事による「高炭酸ガス血症」の発症などの恐れがありますので、適度に外す必要があります。
(市販されているマスクはそもそも長時間着用向けに設計されていません)

4つ目は「新しい生活様式」

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「新しい生活様式」は感染拡大防止の為に設けられたものだが、必ずしも科学的根拠に基づかないものが多く、感染対策よりも違う場面にて支障が出やすくなります。
リスクは例として4つ挙げたが、この中で大きいのは「コミュニケーション能力の低下」と「大衆分断」。例えば「オンライン帰省」は感染防止の役に立っても、最終的には生身の人間が怖くなるなどになり、結果的にコミュニケーション能力の低下に繋がる恐れがあります。
この「新しい生活様式」は実践しているところも多いが、強制力は一切持っておらず、やりたくなければやらなくても良いことを認識して頂きたい。
また、今までの感染症においても生活様式を変えるまでの事例は無く、日本において一類感染症に指定されている「エボラ出血熱」(日本では発症無し)や二類感染症の「結核」でも患者の隔離程度に留まっています。
毎年冬の時期に発生する「インフルエンザ」でも患者の隔離程度までであり、生活様式を変容することは一切ありませんでした。


どれを取ってもリスクは必ず生じる

ここまで4つ取り上げてきましたが、何かにお気づきでしょうか?

それは、「どれを取ってもリスクは必ず生じる」と言うことなのです。
例えば、自動車運転であれば普通に運転していた時に自分が事故を起こさなくても他の車からぶつかる「もらい事故」があります。もらい事故も絶対に起きない事ではありません。これを回避するには「事前にブレーキペダルを踏む」「左右安全確認」などが必要になります。
風邪でも、重症化すると肺炎に加え人工呼吸器の装着などが必要になりますので、重症化しないよう何としても軽症までに留めておく必要があります。

会社(企業)の場合、自然災害や政治経済・ビジネス・業務上(セクシャルハラスメント、パワーハラスメント etc...)などあらゆるリスクを抱える事が多くなります。これらは必ずついてくるもの、または繰り返し発生する事も考えられます。
このリスクに対して損失を回避・低減をはかることを「リスクマネジメント」と言います。

さて、当記事の中で「リスクを完全に無くす」事は出て来ましたでしょうか?

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答えは「NO」
当記事の中には一切出て来ませんでした。


「ゼロリスク」が実現したらどうなる?

もし「ゼロリスク」が実現したらどうなるか、皆さんは考えた事があるでしょうか?

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私はこう考えています。

安全に生活は出来るかと思いますが、万が一の時に対処出来ず最悪の状況を迎えてしまい、逆に人類滅亡などに繋がっていくのではないでしょうか。

Twitter上にわかりやすいツイートがありましたので掲載します。

私がTwitterを行っていた時、内容が面白くてフォローした漫画家、片岡ジョージさんのツイートです。今回のコロナ禍を機に、ニュースの内容などをベースにこのような4コマ漫画を描いていらっしゃいます。

こちらの漫画は蟻の巣において少子高齢化が進み、若い蟻が少ないため非常に大変である事を表しています。
そんな中で感染症拡大による緊急事態宣言が発生、突如老蟻が「いのち優先は当たり前!」とリスクを無くす方向に舵を切ったのですが、そのお陰で蟻の巣が壊滅してしまった・・・と言うお話になっています。

わかりましたか?
先ほどの私の考えをもう1度掲載します。

安全に生活は出来るかと思いますが、万が一の時に対処出来ず最悪の状況を迎えてしまい、逆に人類滅亡などに繋がっていくのではないでしょうか。

老蟻がゼロリスクを考えた末に「いのち優先は当たり前!」と言ったお陰で、若い蟻も全て働かなくなり食料も底をつき、巣が壊滅と言う流れになってしまっています。
もし老蟻が「いのち優先は当たり前!」と言っていなかったら、巣は壊滅せず通常通りの生活が出来たことでしょう。

ここで解ったこととして、

「多少のリスクは承知した方が良い」と言う事です。

生活を行う上ではどこかで必ずリスクは起こり得ますが、「怖い」等と躊躇せず多少のリスクを承知する事で生活を営んでいけば、万が一の時でも対処出来ます。


最後に

今回の要点を簡単にまとめます。

リスクは簡単に言うと「悪い事」「予想外の出来事」
どれを取っても必ずリスクは発生する
リスクを完全に無くすことは出来ない
多少のリスクは承知するべき

人生の中で「ゼロリスク」は絶対にあり得ませんので、「ゼロリスク」を見かけたら疑うことが大事です。それと多少のリスクは承知した上で活動を続けましょう。何事にも「怖い、怖い」では先に進みません。


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