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急いでTele倶楽部を聴け

これはTele倶楽部をまだ聴いてない腰抜けどものケツを叩くための記事である。Tele倶楽部とはピーナッツくんが2021年6月20日にリリースしたアルバムのことだ。ピーナッツくんを知らないという人間のことは想定していないのでそこの紹介は省略する。一応少しだけ書いておくと、ピーナッツくんとはゆるキャラグランプリ2019企業・その他ランキングで一位を獲得したナイスガイだ。

ピーナッツくんを知っていてTele倶楽部をまだ聴いていないやつが何を考えているか、俺には手にとるようにわかる。「24時間企画は好きだけど特別好きってわけでもないし」「ネタ枠じゃん」「ってか豆だし」……そんなとこだろう。その気持ちは分からないでもない。だからまずはペパーミントラブを聴け。ペパーミントラブはあの名取さながボーカル参加している。いわゆるフューチャリングというやつだ。名取さなのことを知らない人間がいるとは想定していないが、一応少しだけ書いておくと名取さなとはインターネットとプリパラが好きな女であり、インターネットとプリパラが好きな女とはすなわち世界最高の女ということだ。

曲が始まると、お前は「おっ」と思うだろう。洒落たミュージック。韻を踏んだ小気味よいリリック。それらを見事に従えるピーナッツくんの歌唱。脳みそは快楽物質を出し始め、お前はいつの間にかゆっくりと横に揺れている……。

そして一分二十三秒。名取さなのパートが始まる。ここでお前の脳には稲妻が走るだろう。俺は音楽に詳しくないのでそれっぽい表現でうまく言えないのだが、名取さなの低音……ラップ……ビターな恋愛を示唆する歌詞……全てが甘辛くまとまり、ビリビリとした興奮をもたらす。これは名取さなをよく知る人間ほど強く感じる衝撃だ。もうお前はエンドルフィンの多幸感でめちゃくちゃになる。

ここで強調したいのが、ペパーミントラブのよさは決して名取さなだけでは生み出せないということだ。全パート名取さなではこうはいかない。歌詞に表現された男女関係の模様があるから、ではなくピーナッツくんの声と名取さなの声、それらが産む二つの階層……。声色の差……。歌詞の掛け合い……。そういったものが作りだす情趣がそこにあるのだ。

そしてピーナッツくんの歌唱に戻り……再び名取さなのパートが始まり……緊張と興奮とリラックスがごちゃ混ぜになった三分三十一秒が終わる。衝撃で呆然としているお前を一顧だにせず、Spotifyは次の曲を自動で流す。Unreal Life(feat.市松寿ゞ謡)が再生される。

「アー……」お前は無様な声を漏らして天を仰ぐか机に突っ伏すかする。この曲はもう最高に格好いい。俺は音楽の勉強をしたことがないので上手い言い回しを知らないのだが、この曲がすごく格好いいことだけはわかる。歌詞も……メロディも……音ハメも……。俺とお前は再びゆっくりと横に揺れ始める……。

もうこうなっては頭から全曲聴き込む以外の選択肢は残されていない。ピーナッツくんのアーティストとしての魅力に耳と心を奪われる。アルバムを何周もする。歌詞を見てその妙を噛み締める。でもそれで満足できなくなってきたら? 心配しなくていい。そんなお前の渇きを潤すライブ配信が、7月2日に予定されている。

ゲストメンバーを見るにペパーミントラブとUnreal Lifeがセットリスト入りしているのはほぼ確定だ。俺もお前も最高になれる。最高になりたければTele倶楽部を聴け。そしてライブを心待ちにしろ。プリパラを見てインターネットをやれ。それしかない。



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