第3話 オッパイは正義
ーー「ようこそ、新入生! わがオカルトカルチャー同好会に。私は朝倉雅、その類まれなオッパイはスカウトに値する。ねっ、愛ちゃんっ」
「……まったく自分がペタンコだからって何てクドキ文句だよ。あ、紹介が遅れたな、会長の松浦愛だ。災難だったけれど、とりあえずケガになっていなくて良かった」
「な、なにおーっ、愛ちゃんだって陥没乳首のクセにぃい!」
……入学初日にこんなドタバタ劇団に巻き込まれてアドリブを返せるほど達者じゃない私は、退校のチャイムまでの間ひたすら頷くだけで精一杯で、どうやらなし崩し的に入部させられるハメになったらしい。
だけどぉ、クドく最中ずっと後ろから胸を鷲掴みにするのはセクハラですっ! パワハラですっ、みやび先輩っ!
エッチな気持ちになんてなっていないけれど、上の空意識に残った話の半分だと、本校は何かしらの部活動を義務付けられているようで、先輩方は新年度という事で何か面白い事をしようとクラスメイトで同好会を立ち上げたようだ。
だけど完全にノリと勢いだけだったようで、思い付きのネーミングから始まって今だに何の活動をするかも決まっていないし、そもそも部活動に昇格する為には私が入らない事には人数すら足りていないと。
そしてこの学園は一般人に開放する為にGWに学園祭を行っていて、文化系の部活にいたってはそこでの評価が部の予算に多大な影響があるらしく『是非ともひとつヨロシクお願いしたいのでゴザルのよぉ』とオッパイを揉んでいたかと思っていたみやび先輩が逃さないとばかりに私を抱きしめて頬にキスの嵐をお見舞いしてきた。
「っ、ちょっ! キャッ先輩っ、」……ていやいや、あと1ヶ月もないじゃないですかそれって。バカなんですか、先輩方っ!
少しだけ愛をください♡