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ファンファーレ:ネココとミクの物語

秋色の街。
の、あるおうち。
休日のネココさんはラジオから聞こえてきた音楽に耳を傾けます。
懐かしい声、この歌、もしかして。
深い記憶の底から光のあたる浅い場所へ。
あの子との思い出が浮かび上がってきます。
青色の街。バスで移動するミクさん。
仲良しだったあの子との思い出が、ネココさんの心に蘇ります。
いつも手を繋いで遊んでいました。
しかし突然手は離れて
別れがやって来ました。
この歌、あの子の声だ。
あの子は今どうしてるんだろう。
青色の街を一望できる丘の広場で歌うミクさん。
澄んだ歌声はどこか寂しげです。
幼い頃からいつも隣にいたあの子。
夢を追いかけてあの子との別れを選んだ過去。
本当は離れたくなかったよ。
…今日はここまでにしよう。
ミクさんは歌うのをやめて広場を去ります。
あの歌が鳴り止まないネココさん。
ついに秋色の街を出て、あの子を探しに行きます。
トンネルを抜けると青色の街。
バスを降りて1歩踏み出すネココさん。
大都会、青色の街のどこかにきっとあの子はいるはず。
あの子のことを思い出す日は、なんとなく切なくて音楽に気持ちが込められないのです。
でも夢のためにこの街に来たんだ。自分を奮い立たせるミクさんです。
青色の街はたくさんの人が行き交います。
きっとあの子を知ってる人がいるはずです。
この人も知らないようです。
急いでる?呼び止めちゃってごめんなさい。
その子、もしかしから丘の広場で歌ってた子かも。
親切な人に道を聞くネココさん。
ミクさんとはすれ違ってしまいました。
丘の広場へやってきました。
誰もいないようです。
ベンチに座って少し休みます。
あの子の声を聞くと、少しだけ涙が出てしまいました。
幼かった自分。
きっとあの子も幼くて。
お互い素直になれなくて、喧嘩別れしてしまったんだ。
また会えたとして、何を話せばいいんだろう…。
卑屈になってちゃダメだね。
せっかくここまで来たんだから動かなきゃ。
人混みを歩くミクさん。
自分の歌を歌うんだ。きっとあの子に届けるんだ。
ネココさんはご飯を食べました。もう少しがんばってみよう。
暖かいコーヒーが運ばれてきました。
とてもいい香りで心が落ち着きます。
この子を知りませんか?
マスターにも聞いてみます。
マスターも知らないみたいでした。
離れていてもお互いを思う2人です。
ミクさんは広場で歌いますが、やっぱり少し元気が出ません。
そこにマスターがたまたま通りかかります。そう、たまたまです。
あの子はもしかして?
マスターはミクさんに声をかけます。
くろねこさんが君を探していたよ。
あの子が近くにいる。
ミクさんはいてもたってもいられず走り出します。
がんばって。
まだ行かないで、間に合って。
走るミクさんをバスは簡単に抜き去ります。
その先ではそろそろ秋色の街へ帰ろうとするネココさん。
あの子のことは胸の中に…。
ネココ!
そこにはミクさんが立っていました。
黄色い旗がなびく青色の街。
2人の物語はまた動き出しました。

『ファンファーレ』のミュージックビデオの物語です
音楽:Ezoshika88
動画:うっしー

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