抗議活動を行おうとした,いきさつ的なもの

注 実際には抗議活動だったため、タイトルのみ変更を加えました。本文はそのままです。


明日2020年12月12日(土)午後15〜17時において中国大使館前にて行う香港活動家応援表明デモについて,最高に興味深いリプライを頂いたので,そちらに答えつつ,前回書ききれなかったことなどを書いていこうと思う.
文体はいつも通りで.

デモ概要についてはこちら(参加表明お待ちしています!!)↓
https://note.com/_ttttt/n/n7d3805ab0289


目次


さて,当該のリプライはこちら
https://twitter.com/resist_china/status/1337348039426547712

画像1


ちなみにこの記事を書いている2020年12月11日20時半時点で,デモの参加表明者は0.一人で行う予定である.

最も総括は終えてから書こうと思っていたのだが,こちらのリプライを頂きいくつか書いておかねばならないと思い,新たに記事を書くことにした.

前置きだが,僕はTwitter上で議論的な返信を基本的に行わない方針.あの速さにあるフローでは,一切残らないからだ.
逆に今回頂いた問いのように丁寧に返すべきことはこう言った記事の形で返信をしていく.

まず,一人でもやる姿勢に支持を頂いており,こちらに感謝したい.


では問いへ.

>香港関係誰もフォローしてないし、特に香港情勢に興味があるようなアカウントとは思えないし、これといった発信もしていないようですが、何故いきなり中国大使館前抗議に至ったのですか?

こちらについてだが,概要の方の記事で述べてある通りになる.


>きっかけはNPで猪瀬さんのコメントを見たことです.
https://twitter.com/inosenaoki/status/1334142065068761088?s=20
これを見て,「なるほど,デモという形式があったか」と思い,始めることにしました.


これ以上のことは特に考えていない.開催地が大使館前なのも,猪瀬さんのツイートを見て決定しただけだ.

しかしこちらは,末尾の問いに対する答えだ.動機と思考は前回の記事の方が詳しいので,そちらを参照頂ければと思う.


…と,答えを締めるところだが!
多分,頂いた問いの中で重要な事は前者の方にある.そしてそれが,参加表明者0のまま前日を迎えた理由の一つなのではないかとも思った.

何なのかと言えば,「お前,誰?」だ.

僕としては,前記事で述べた「革新勢力と既存勢力の対立構造,この構造は将来も起こり得るから、そのための布石と言う意味でも現在時点から革新側への応援を表明したい」と言う趣旨に賛同してもらう事こそが重要であると思っていた.

しかし,このリプライが僕の思考になかった閃きをくれた.
それが,「論とヒト」の関係・バランスである.

僕が前記事で書いた内容は,「論」だ.ぶっちゃけ個人的には「ヒト」つまり僕自身の感情も書いたつもりだが,それが「ヒト」として擬似的な手触りを伴い伝わるかどうかはある回路を必要とする.

共感」だ.

残念ながら,僕はこの共感なる言葉が嫌いである.もちろん共感能力自体が自動起動することは普通にある.ただわざわざ言わないし使わない.この名詞で表現したがるなど,認知が歪んでるとしか思えん.あるいは詭弁や懐柔目的か?となる.他には味方アピールの立場表明か?
「わかる〜↑」みたいなテンションならわかるんだが,こいつが名詞になった途端に胡散臭くなる.
あれ,ならない?
ならないのかな….まあ…単語の流通具合から鑑みるに,多分胡散臭くないんだろうなぁ….

ともかく,そして僕の前記事から,個人の主観に変換される形で「共感」する内容があったかと言えば,恐らく無い.無かったのだと思う.


「論」に対しての賛同を主として動員を目論んだのが前記事だが,アレは失敗した.

インプレッションは猪瀬さんがRTしてくださってから10,000→48,000に,エンゲージメントは100→800まで膨れた.しかし参加表明は0だ.

こうなると,動員の原動力として「論」は(少なくとも現在の僕では)使えないんだろうと仮説を立てられる.

じゃあ「ヒト」だ.より詳細に言うなら,僕個人のストーリーに主観的な手触りを感じ「共感」してもらい,その擬似的な身近さを動員の原動力とする事だ.

まー正直なところ,普通動員と言ったら「ヒト」だ.
特にSNS以降,「論」で動員できたことってあんのかな.あまり知らないけど無い気がする.「論」はカルト的戦闘力が低いし,「論」の人は最近だとコミュニティをクローズドにしてる,

しかし残念ながら僕は僕自身という「ヒト」に大して興味がない.なんなら現在地球上で跋扈している個人幸福主義的観念などクソ食らえと思っている.京都に「ラーメン荘 地球規模で考えろ」という名前のラーメン屋があるが,偉大な名前だ.全くもってその通りだと思う.一回行きたい.


さて,じゃあどうやって「共感」の回路を捩じ込むかだ.

僕はここで,「物語性」に着目する.つまり語り口を変える事で「論」に共感性を生み出そうと言う試みだ.

早速書いていく前に,先のリプライにあったもう一つの質問に答えておく.


>これは偽垢ですか?


答えは「偽垢ではありません」になる.なぜなら偽と言うからには真が必要だが,この場合そもそも真が定義できないので偽も原理的に存在しない.

と言うか僕が偽垢ってどういう事なんだろう,なんの偽?誰の偽?ネトウヨだかネトサヨだかの工作的な感じ?

まぁふわっと,なんとなく言わんとする事はわかる気もする…いやごめんわからん…どういう経緯で,一体何の「偽」だと思ったのか,もしこちらを読んでいれば回答頂けると大変助かります….

香港活動家を知った経緯と,デモ計画までのいきさつ

ここまで読んでいる人など最早ほとんどいないのではないかと思う.なので見出しと目次をつけておいた.

目次から飛んだあなた,全然オッケーです,むしろ下を読んでください.

まず見出しの通り,香港活動家を知った経緯だが,PLANETSというニコニコチャンネルで周庭さんが連載を持っていた時期があり,初めはそこで知った.

https://ch.nicovideo.jp/wakusei2nd/blomaga/tag/%E5%BE%A1%E5%AE%85%E5%A5%B3%E7%94%9F%E7%9A%84%E6%94%BF%E6%B2%BB%E6%97%A5%E5%B8%B8

内容は連載の意図もあり日常的な側面が多く,「へー,日本のオタク文化が好きな女性が頑張っているんだなぁ」程度に思っていた.オタクな女性と逮捕者の出る市民運動とのダイレクトな接続が起きている事実には,あまり実感が湧かなかった.

この辺りは宇野常寛さんのこのnoteが詳しい.
https://note.com/wakusei2nduno/n/n213826e7a3ff

>だから僕は、彼女のエッセイの連載をはじめるときに、政治的なメッセージと併せてなるべく日常のことを書いてくれるように依頼した。大学生活のこと、趣味のこと、友達のことなどについてもなるべく書いて欲しいと頼んだのだ。今となってはすっかり党派のスポークスマンとして知られている周庭だけれど、当たり前のことだが等身大の日常の顔がある。僕の読者には彼女と同世代の大学生や若い社会人も多い。なので、自分たちと同じようにアニメやアイドルを楽しんでいる同世代の人が、この「新しい冷戦」の最前線に直面している現実を僕の読者に伝えたかったのだ。


逮捕された時も,「名前を聞いたことのある人たちが捕まった」程度に思っていた.


公安の,しかも他国のだ.自国ですら他者の行動で逮捕なり起訴なりが覆るには絶大な努力と時間が必要なのに,他国の公安なら尚更だ.SNS上で完結した動員(≒声上げ,バズ?)で何かが変わった事などない.(あるのはタレントの不祥事だか政治家の不祥事だかがうっかりトレンドに乗っちゃって,イメージの低下にビビった関係者が目眩しで謹慎させたりだとかその程度だ.くだらないトカゲの尻尾切り猿芝居.)
そう,実質的に何も変わっちゃいないし,やれることなどない.

だが,根深く諦め気味なことは,不支持とイコールではない.

しかし応援を伝える術を思いつかなかったから,あのまま行けば流れる他の時事ネタと同じ末路を辿っていただろう.
(SNSのリプライや手紙は応援の手段の一つではあると思う.しかし活動家としての熱量を絶やさぬためには,それらだけではリーチしきれない点を考慮すべきだ.つまりこちらも「活動」を通じて応援を示す必要がある気がする.)

そんな中で見たのが,猪瀬さんのNPコメントにあった「中国大使館前でのデモ」だ.


こうして,具体的な応援手段が"見えてしまった".正直僕は芸能界の一部である声優(今現在はフリー以下の志望者レベル.パンピー.)なので,あまり政治的なことに触れると今後に響きそうで嫌だった.

だがどうやら他に誰もやりそうにない.

個人的には結構デカい言い訳もあるし,やらないまま祝祭を忘却していくことも可能だったが,なぜか今回はやらねば後悔する気がしたので,実行に至った.

このデモの目的

・デモをマスメディアに取り上げてもらい,そのニュースが香港活動家に何らかの手段で届く事

届く事,応援意思が伝わる事が目的.

もっとも,獄中の方々へはどうすれば伝わるのか,この方法はわからない.面会や手紙などで伝えられることはかなり限られているはずだからだ.

しかし何も実行しなければ,行動が存在しないのだから伝わることもない.

行動した記録がインターネット上に残っていれば,いつか,どこかで,誰かに伝わる可能性だけはある.0.1%かもしれないし0.00000001%かもしれないが,0にはなり得ない.

期待せず,諦めてなお楽観的に.日本の応援者の存在が彼ら彼女らに伝わることを願う.



――

追記:書き終えてみて思ったが,ほとんど語り口変わってないし論調もほぼ同じな気がする….
論や思索なら勝手にたくさん書けるが,どうもこういう「自分の物語」的なものは…使おうとしてもうまく書けなかった.やはり興味がないものを無理に語り口として引っ張り出してみてもうまくいかないなぁ.
ふと思ったが僕は感情的な単語が少ない…?
共感生めるマンは凄いなあ.何かが根本的に違うのかもしれん.今後も要修行であります.
デモ参加者は引き続き募集してます!!

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