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麻酔

家を出て徒歩2分のバス停へ向かい、バスを待つ。
終点の駅前で下車し、電車に乗る。
3回の乗り換えを経て歯医者最寄り駅に到着。
延べ2時間の長旅である。

歯医者はビルの2階。階段をのぼり受付をする。
程なくして診察室へ通される。
静脈麻酔の同意書を書いて、説明を受ける。
前回は静脈麻酔の効きが良くなかったとの事で
違う麻酔薬を使いますと言われた。

右手首に血圧計、指先にパルスオキシメーター
左腕には点滴。のフル装備。
そして目覚めたのが診察室に入ってから約30分後。あれ?早くない?

どうやら今回の麻酔薬が私に合わなかったようで
治療開始して間もなく、チアノーゼと呼吸抑制が
出ちゃったからすぐ治療を中断しました。
そのまま続けると命に関わるので。って言われた。

呼吸抑制とは、「呼吸をしなさい」という命令そのものを出さなくなるので、結果的に呼吸回数が減る
ということらしくて自分で呼吸をすることをやめてしまうらしい。

歯の定期検診でクリーニングするだけなのに
それで死ぬとか絶対嫌だな。死ななくて良かった。

会計をしてから歯医者の階段を降りて
その最中に階段から落ちたことと、ビルの入り口で
作業をしていた警備員さんに助けて頂いた記憶は
あるけど、そのあとファミレスで食べた記憶は無くて、コンビニで煙草を買う時に年齢確認されたところは覚えている。
家族に連絡して迎えにきてもらい家に着いてから
そのまま布団に入って18時間くらい寝た。
静脈麻酔を使った治療の後は前回も記憶が断片的だたり、翌日まで長時間寝てしまうから多分身体に合わないんだろうなと思う。

懲りずに次回も静脈麻酔をするのだけど、
今回使った麻酔薬はもう貴女には使えません。と
言われた。そりゃそうか。