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したかったのは言い訳ではなくて、説明だった。


遮られ捲し立てられ聞き入れてもらえない言葉や
喉の奥で痞えた言葉はもう消化した。

違うことは違うと言いたいけど、この期に及んで
何が違うとかそんな自己弁護に価値はないのだ。
この状況で私が発して良い言葉は「申し訳ございませんでした」以外ない。

散々深読みを繰り返した結果、めでたく不正解を導き出す。
不正解を導いた後の静寂は「水の呼吸 拾壱ノ型 凪」と遜色がない。自分が冨岡義勇になったのかと錯覚してしまうほどの静寂に包まれた。
あれ、逆だったか?いや、何を選んでも不正解だった可能性もあるか。
いいから早く私の頸を斬り落として欲しい。


会話をしないまま、無言の圧力で窒息寸前だった。390円のかけうどんは、まるで泥水を啜ってるみたい。黙々と俯いて食べた。食べたと言うよりは胃に詰め込んだという感じ。
どんぶりに残ったつゆに私の死にたい顔が反射して「なにやってんだろう」と思った。

幼い頃、散々蹴られたり殴られたりしたあとに
「泣いてないでさっさと食え」と怒鳴られながら
とにかく咀嚼して飲み込むだけの夕飯を思い出して苦しくなった。こんなに不味いご飯、久々だった。

帰宅して当日のストレス値を確認すると、ストレスを感じていた時間帯はきちんとストレス値が高く記録されていた。
スマートウォッチ、かなり気に入っている。