【ネタバレ有】ガチ狼シーズン1の3戦目裏視点感想文


はじめに

ガチ狼シーズン1の3戦目については、前回、くどう丸視点で村の進行を追う読み方をしていましたが、今回は裏側、つまり人狼視点で改めてログを見てみようと思います。よって引き続きネタバレ上等です。
なお、引き続き記事中では各プレイヤーの敬称略とさせていただきます。ごめんね。

この村は人狼の勝利となりましたが、表側で触れたとおり、この村の進行を考えると村の勝利が難しい状況であったように見えます。これはこの村において人狼側が一切のミスをしていないことも理由のひとつとして考えられます。占い師の信用勝負に事実上勝利し、狼が有利となる土台を作り上げたシャル。狩人の確定を防ぎ、信用勝負でも勝利し、ラストウルフにきちんと繋いだ高田、そしてそれらを引き継いで確実に勝利へ古川と、いずれの人狼も自身の仕事をきちんと完遂しています。そういった狼の視点において、どのように村が見えていて、どのように行動をしたのか、というのを追ってみよう、というのが今回の趣旨になります。

というわけで、ここから実際に動画を視聴していきたいと思います。

1日目

村からkenkenに軽度の疑いが向けられている状況でやえぎりからkenken占い先指定のCO、そしてそれに続くいまきのCOから、人狼側にはやえぎりのkenkenフォローの白出しに見えた場面であると考えられます。
一方、シャルは古川への白出しでしっかり囲い。これが終盤まで効いてきます。
投票のターンにおいては、高田・古川ともにいまきへ投票していますが、それ以前に世論がいまき処刑に向いていました。人狼視点ではやえぎりがkenken救済に動いた狂人のように見えてもおかしくなく、どちらかというとやえぎりよりいまきを処刑したかったのではないかと推測できます。いずれにしても人狼サイドとしてはどちらを処刑しても人間処刑なので流れを無理に変える場面ではなかったと思います。

2日目

襲撃はシャル護衛読みじゅんぺーだったのではないかと考えられます。

じゅんぺーから高田に対しシャルについての質問をされたのですが、その際の回答として「(シャル・いまき)の狼狼は見ていない。言ってみただけ。」というのはそのままその意味でも使えるのですが、状況に応じて本気だったのか言ってみただけだったのかを切り替えることができるので立ち回りとして上手いですね。さらに、あまりシャルの真を上げすぎると襲撃されるおそれがあったという懸念まで付け加えているのが強いですね。
高田は最終的に狩人COすることになるのですが、その際にこの発言から護衛の能力をもっていないように見えると指摘されたとしても切り返しは可能な範囲内かなと思います。

古川は、ハイブリの発言を受けて「ハイブリが本当に疑っていたのか知りたかったので聞けてよかった」という趣旨の発言をしています。これは本当に古川が思っていたことなのかどうかは不明ですが、こういった形で視点をハイブリまで伸ばしていたことをアピールするのはテクニックだなと感じます。

意見を出し状況に応じて解釈を与える高田と、相手が話したことに対して自身が関心を持っていたことを後出しする古川の動きは今回の村においてはテクニックになると思います。他方、彼らが人間であっても同じ行動ができる(同じ行動をする)点で判断の材料とはなりません。しかしながら人狼である彼らがそれを意図して行っているのは経験のなせる業なのだと感じます。

立ち回りとして難しいのはやえぎりですね。いまきの遺言を見ていまき真の可能性も感じつつ、シャルが真の可能性もあるというような状況だったのではないかと思われます。やえぎりが内訳をどこまで判断していたのかはわかりませんがなるべく狼の邪魔をしないようにということで2日目の動きにつながったのかなという気はしています。

3日目

古川に視線が集中した日ですね。
けーすけからの追及に対し、古川はうまく切り抜けていますが、ここでもシャル真の土台にかなり援護されていることがわかります。これは高田の古川評にもあり、高田はシャルの白だから古川は疑っていないの一言で考察が完了しています。シャルの囲いがかなり有効に機能している場面ですね。

改めて見直すと3日目の時点でシャル真の天秤の傾きが変わりつつあるのがわかります。初回見ていた時にそれに気づいていなかったのですが、これはおそらく時間が影響しているのかもしれません。つまり、シャル真だと言っている人(古川・高田)の発言時間が相対的に長かったからそのような誤認をしたのかもということなのですが、ちょっとわからない。

シャルからくどう丸に白が出た件について、くどう丸の投票時にシャルが黒を出してもよかったことに言及していました。シャル人狼がくどう丸に白を出すことが成立するのは古川人狼の場合との主張でしたが、この点は僕には読み解けない部分でした。
思うに、シャルからくどう丸に黒を出したとすると、くどう丸視点シャルが偽であることがわかり、この視点から古川にまで思考が伸びることを懸念した、という感じなのかなと想像しますがどうなんでしょう。

4日目

狩人COにより高田がCO。前日の発言時点でCOは視野に入っていたものと思われます。
議論の停滞があったタイミングでしたが、この場面で古川はさかなへ能動的に仕掛けを入れています。
この日から古川が最終日に残る人狼として確定していることから、古川視点での処刑先としてさかなを選択している場面なのかなと推測されますね。

5日目

冒頭においてくどう丸から「順当にいけば、くどう丸・古川が襲撃される」と説明がありました。のちにギン襲撃があり、この順当な流れが崩れたということは予想とは違う状況になっている、という点は考慮しなければならないのですが、後半戦ともなると状況がガチガチになってしまっていることから流れを変えるのも難しいというのは理解できます。しんどい。

ここの人狼二人は詰めに入っています。
まず、高田はシャル真軸を継続し、その場合の狩人生存の意義を説きます。それ以上の推理を広げずに狩人の立ち回りとしての意義を説くにとどめます。古川は、シャル偽を追う場合、くどう丸・古川という選択肢のなかでくどう丸が選択に入らないのがおかしいという軸でふじみやとその背後のさかなを詰めています。
さかな・ふじみやからは、進行役が白置きしているくどう丸は追わないと反論がありますが、それを進行役のせいにして推理を放棄しているように見えるとし、意図的に理解を放棄しています。

これらから4日目・5日目の時点で人狼はさかな処刑での勝利を目指していることがわかります。

6日目・7日目

ギンが襲撃され、誰が人狼であっても違和感が残ってしまう状況となりました。
ここで古川が上手いのは、襲撃先が変だから襲撃のことはいったん置いておこう、という持って行き方ではなく、襲撃先が変だからいったんフラットにして考えようというもって行き方を選択したところですね。
古川自身が襲撃されていないという違和感を受け止めて、それに対して対応をしようとする動きになっています。
これが7日目の議論にも影響を与えていて、人狼側の単純な目論見どおりさかな処刑に持って行くだけならば、古川はシンプルにさかなを疑い処刑に持って行けばよいのですが、ここでフラットに見るという視点を持ち込むことで疑いの対象をハイブリまで広げ、議論を複雑化させています。
つまり単純にさかな対古川という構図にするのではなく、そこにハイブリも入れることで、議論を複雑化させ、議論時間を消費させることもできます。つよい。

おわりに

今回はすべてが分かった視点で人狼の動きを追ってみる、ということをやってみました。
すべてが分かった視点なのでどうしても偏りというかそういうものが見ていく過程で出てしまうようには思いますが、改めて動画を通してみると、狼側の動きの美しさが際立ちます。
シャルが作り出した真の土台を最大限まで活用しつつ、終盤の詰めの場面では、それだけに頼るのではなく能動的に詰めていく過程に無駄がなく、人狼の狙い通りに村が進行していたことがよくわかります。
対面人狼は正直まったくよくわかっていないのですが、なるほど人狼はこうやって戦うのかという勉強になりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?