見出し画像

Ku One Chan

1.プロフィール

구원찬(Ku One Chan) 1994年07月08日生まれ
韓国のR&Bシンガーソングライター。 MAGIC STRAWBERRY SOUND所属。(圧倒的信頼感)

同じ高校の先輩だったフランクの提案でFRNK、김심야와と一緒にDOPEMANSIONを結成し、2014年Young Adult's Way]アルバムを発表し、バンクディ(Vankudi)という名前で活動したが、自分はPBR&Bジャンルの特性上、このような方式では表現したい音楽とは程遠いと思い、本名に変えて2017年[반복]アルバムでデビュー、ソロで活動を開始した。


2. ディスコグラフィー

2019 EP [일지] 
2019 Single ‘너에게 (feat. 장석훈)’
2018 Single ‘너는 어떻게 (feat. 백예린)’
2018 Single ‘슬퍼하지마’
2018 EP 험버트X구원찬 [방향]
2017 EP 피셔맨X구원찬 [Format]
2017 EP [반복]


3. デビューアルバム、반복(反復)

特に気になっていた행성 (Planet)について。MVでは様々な比喩が並べられているので、思考が追いつかなかった。インタビューを見てやっと本人のみずみずしい感性に触れられた気がする。

身体に数字を書いて指でたどる場面は、距離が縮まるのをカウントで表現したと話す。楽曲にある一番直接的な表現が「僕を愛して」であり、 MVでその歌詞が流れた瞬間場面の数字がちょうど0になる。それは、この惑星が気に入ったことを示す。会話をしたり、スキンシップをする直接的な表現はそれ以外無く、意味のある抽象的な表現に置き換えようとし、人と人が出会う過程を「惑星」に例え、親しくなる行為を「着陸」に例えた。そこにある目に見えない愛情をゆっくりとたどる。じんわりと互いを受け入れるような描写だった。


このアルバム〜2019年リリースの [일지(日誌)]は、惑星旅行の日誌を集めたアルバムで、両方とも花を探しに旅する過程が描かれている。
[반복] は、”人と人の関係に花があるだろう”と特定付けて花を捜そうとしたアルバム。
[일지] は、人と人との関係から脱し、花を求めようとした いくつかの日々の話を集めたアルバム。

Q、花は何を象徴するのか?
A、いろんな意味があるけど、結局終わりは幸せです。 幸せという言葉が抽象的なようなので取って代わる言葉を探してみると、現実的には「成功」だと思います。

18歳から24歳の間に書いたという楽曲のお陰で、計画的なストーリーが展開されていくが、どの楽曲も聴く時期によって寄り添う気持ちは新しい。同じ楽曲でも流動的に捉え方が変わっていく現象。これは成長と言えるほどの積み立てた感情じゃ無く、もっと純粋で、いま自然に発生されるものへの気づき。部屋の一部にあるプリズムに感動するような。
シリーズ最後のアルバムである [ 빛(光)]では、 花=幸せ=成功に限らず、旅を続けながら感情を経験した後に、花の意味をもっと見つけたいという未来へのメッセージに変わるという。


人との出会いと別れを繰り返していくこと。その瞬間の感情に気付いていけることが「花」かも知れないなと考えていた。ねぇこれは星の王子さまでは・・?


1作目、3作目で共同制作を行ったプロデューサーHumbertが彼の面白さについて話していた。


「歌やアルバムのタイトルを [整備、調律、反復、惑星、誤答]のようにポピュラー音楽では使わない抽象的で含蓄的な漢字語を使い、インディーズならではの不埒さが感じられながらも、本当に新しい視点で人間の心理を観察して鋭く表現するテーマ、メタファー、ストーリーテリングの作詞能力を持っている。」

デビュー作に対して「反復」の2文字は違和感があった。何も知らない側の感覚だと、過去を遡ったり現在に戻ることが反復のように思えるから、その2文字によって、スタート地点で既にストーリーが「進んでいる」ことが不思議だった。

だけど背景を知れば、既に時は流れ、テーマを見越してこそのタイトルだと理解出来る。

更に考えてみれば、対人関係と受け取るにはわかりやすい言葉なのかもしれない。近づいたり離れたりする心の動きそのもののように。


音楽的な面でも、私が思うことは全てこのインタビューでHumbertPDニムが話しているけれど・・・特に表現がフィットするなと思ったのは、

「泣き叫ぶのにまったくやりすぎない裏声」

べこ並みに頷いた。

「オルタナティブロック、インディロック、あるいはブルース的なトラックでも深い響きを出せる」

澄んだ中に、哀愁が漂う歌声がすごく魅力的。

でも多分、テクニックや声質が重要では無くて、人間的な引力に音がくっ付いた感じ。구원찬はそう見える。

あと控えめだけど無邪気な2人の雰囲気が好き。


4. ラブな3作目、방향(方向)

このアルバムが特別好きだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 Humbertとの2作目。
구원찬を知る切欠はシャッフルで流れてきたWay。なんだこの心地良さは〜と一瞬でハマり一日中聴いた・・・なんて聴きやすいシンセポップ・・・タイトル曲は勿論、全曲の流れが良い。潮風と共に聴きたい。真っ赤な夕暮れ時に聴きたい。暗くて境界の曖昧な地平線を前に聴きたい。気怠い早朝に聴きたい。高揚感と浮遊感の間に佇む。舞台は夏の砂浜。

シチュエーションで異なる歌詞の解釈、数倍楽しい

ベッドに横になりながら自分の問題点と現実を悩む姿を想像しながら書いた정비、自分自身が抜け出せない何かについて書いたHole、そしてHoleで込めた感情の次のステップでもあり自責を歌う여전해、つらい時の感情を込めたが「Is it true? Tell me true all of you」の歌詞から楽曲そのものが諦めることが本心では無いと伝える오답、省察後に再び心を引き締めて元々の目標の場所に再び駆けつけるWay。
最後で少し楽観的になるポジティブな心境の変化が、素直に気持ち良く感じられる。自分にとって浸透性が高い(耳馴染みがあり好きな)音なんだと思う。

5. 2人のルーツ

[구원찬]
Stevie Wonder – From the Bottom of My Heart 

17歳の頃、作曲を始める皮切りとなるアルバム

(代表曲Sweetherの歌詞には影響を受けたスティーヴィー・ワンダーが登場しています)

Kirk Franklin – Hello Fear
Tatsuro Yamashita – Sparkle
James Blake – Timeless
Childish Gambino – This Is America
[Humbert]
The xx – Angels
Miguel – What's Normal Anyway
Daniel Caesar – Get You (Feat. Kali Uchis)
Rhye – The Fall
Kendrick Lamar – To Pimp A Butterfly (Album)

glowingdogが推薦してくれた山下達郎・・・ナイスチョイス過ぎる。

何度聴いても些細な新鮮さがあって良いなぁと、この人達はどんな人なんだろうと気になっていて。やっと調べる時間を作った・・・・・調べるまでに気力を使う人間・・・・・
まだまだ名前と代表曲だけ知って満足しているアーティストが沢山居るので、ブログでコツコツ認めたいところ。Humbertについても!


全然関係無いけどGood Timingや10년 후の編曲に携わったCaptain Planet、この辺りはまんまB1A4を彷彿させるな・・・良い・・・



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?