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sunday


今日は花火大会があるらしい。鏡川へ向かう人々とは逆方向に歩いた。クレオールという喫茶店でコーヒーをのんでいる。モトキさんから教えてもらったお店でとても居心地がいい。ここへ訪れたのは2回目で、前回は台風がきていたときだった。お店には私を含めてお客さんがふたりいて、マスターさんはざあざあ降る雨をみながら、通りがかる人を見つけては「来るなよぉ〜来るなよぉ〜」と声にだして念じていて面白かった。あとお店ではレコードを回していて、暇だとちいさく歌っている。

昨日のことを思い出している。昨日は路上ライブをした。収入もあった。ただ、不本意な収入だとおもう。歌いはじめてから10分経たないくらいで酔っ払ったおっさん(45)に捕まった。なぜ年齢を知っているかというと、聞いてもいないのに教えてくれたからだ。ほんとうに絡まれたというより、捕まったという感覚だった。でもお金を払ってくれたのでリクエストに応えなくてはならない。そのおっさん(45)は千円を投げこむ毎に浅草キッドをリクエストしていた。私が4回目の浅草キッドに飽き飽きしてきたところで、おっさんの知り合いの人が合流した。その人は1曲リクエストしたあと頑張ってね、と一万円を払って「妻が迎えにきているので」とすぐ去っていった。おっさんが言うにはどこかの社長さんらしい。で、この時点でおっさんは1時間以上いた。もうはやく帰れとしか思わなかった。おっさんは隣に座っていて(しかもかなり近い)私たちはまるでユニットみたいになってしまっていた。遠回しに帰らないんですか?と聞いてみたが「今日は最後まで付き合う!」と元気よく答えられた。めちゃくちゃ迷惑だった。ここまで来ると確信した。そう、こいつはヤリモクおじさんだ。最悪すぎる。こいつはセックス目当てに私の歌に金を払っていたということだ。悟った瞬間、絶望的なきもちになる。ビートたけしに怒られてほしい。マジで。案の定、私が帰るというとホテルに誘われた。私はこういうやつには遠慮なく死んでほしいと思う。このおっさんからも一万円を渡されそうになったが断っていてよかったと思った。こういうことが嫌で私はキャップにTシャツ短パン装備でうたっている。ぱっと見どちらかわからないように。なのにこういうやつらは寄ってくる。都合がいいからだろうな。あーきもちわるい。おっさんからもらった四千円は歌への対価ではなく接待代だと思うことにした。それから「もっと女を出さなきゃダメだよー」と言われたことも思い出した。あほくさ。そんなことして何の意味がある?何の価値になる?もっと清らかなものでありたいよ。怒りを吐くのも体力が必要ね。あーお腹すいた。

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