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海へ還る


今日は香川の父母ヶ浜という海に行った。はじめて波が転がっている様をみた。夕陽が落ちていく側でうすく淡い青と赤がぼんやりと色を放つ。波が静かに押し寄せて、海は粛々と満ちていきながら私の踵からふくらはぎにぶつかる。このまま海へ進み続けたら。一歩一歩すこしずつ踏みこんで、まだ浅いから大丈夫だろうと思ったら浜辺からだいぶ遠ざかっている。周りには誰もいなくて急に怖くなった。この曖昧な時間と海はすべてをどうでもよくさせてしまうのか。美しいものは恐ろしい。精神がギリギリの人がここへ訪れたら、確実に誘いこまれていくだろうな。帰ってからは疲れて眠ってしまって2時すぎに目が覚めた。夜ごはんも食べていなかったからお腹がすいて、とりあえず帯屋町に出る。ソライロというラーメン屋が開いていて中華そばを食べた。厨房のひとが注文をとってくれて、ぼそぼそ喋っていたけど帰り際にはハッキリ「ありがとね」と言ってくれて、なんかよかったよ。今ものすごい雨が降ってきたから止んだら帰ろう。

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