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CPA-4-2 財務会計論(理論)の会計士試験対策

 おはようございます、パジャマです。

 今回は財務会計論(理論)について反省していきたいと思います。
 前回の簿記論で総括的内容や財務会計論全体に関することを書いているので、重複する内容については省いていきます。

 なお、以降は財務会計論(理論)については財表論と記載します。


~使用教材(短答)~

CPA財務会計論(理論)短答対策渡辺レジュメ①~③
 最終的なメイン教材です。
 使い始めたのは3月末と、かなり遅い段階ではあったのですが、講義の好みとレジュメのコンパクトさからメイン教材に昇格しました。
 渡辺講師は「論文で出題される論拠ですが、どうせなら覚えちゃいましょう」と重要な論点に関する論拠も掲載されています。
 論拠を短答対策の段階で覚えていたかというと、暗証はしていませんでしたが、論文対策への移行にあたって抵抗がなかったというメリットはありました。

 ちなみに財表論は、私の得意科目です。
 短答式においては、答練・模試においてコンスタントに成績を残し、短答本試験においても財務会計論を下支えしました。
 論文式においては、第4問偏差値 61.21 は大問ごとに見れば最もよい成績です。
 なお、監査論も私の得意科目です。
 これらに共通するのは短答対策講義を視聴ということです。
 私はやみくもに講義を視聴することには反対ですが、講義視聴には一定の効果があることを示しています。


・財務会計論(理論)コンパクトサマリー
 学習期間80日~100日目のメイン教材です。
 結論をコンパクトにまとめた暗記集です。
①時間制約から範囲をしぼりたいというニーズと、②コンパクトな教材を移動時に利用したいというニーズから利用を始めました。
 利用開始時には、財表論をコンパクトサマリーで対策するつもりでしたが、飽きたので短答対策講義に移行します。
 丸暗記すれば、本試験でボーダーを取ることはできたとは思います。
 しかし、財務会計論(理論)を単純暗記で乗り切るのはオススメしません。
 なぜなら、(1)計算と結びつけて覚えやすく、(2)理論を納得することで計算も納得できるようになるからです。
 また試験には関係ないことですが、監査実務においては財表論の知識が役立つと聞きました。 


CPA財務会計論(理論)短答対策問題集①~②
 一問一答の問題集です。
 時間制約から、当初は本問題集を覚えこむことで短答式対策としようとしましたが、つまらなかったのでやめました。
 学習180日目あたりで、知識を確認するために再度、使用しました。
 間違えた問題にはチェックをつけており、覚えられない問題については4~5回は目を通しました。
 後述する折原レジュメ②を通して、頻出問題についてはすでに3~4回の反復があるので、財表論はかなり反復してアウトプットを行っていました。
AB論点はほとんど区別せずに勉強していましたが、トータルで9割5分の問題は最終的にはわかるようになっていたと思います。

 しかし、試験当日は問題集の文言そのままといった選択肢はなかったので、動揺することとなりました。


・CPA財務会計論(理論)短答対策折原レジュメ①
 学習期間60日~85日目のインプット教材です。
 基本テキストの分量が多すぎたので、一冊にまとまっている本レジュメを使用することにしました。
 当時の知識レベルでは講義を理解することができなかったため、講義を視聴せずに使用することにしました。
 しかし、あまりしっくりこなかったので1ヶ月弱で教材を変更します。

・CPA財務会計論(理論)短答対策折原レジュメ②
 一問一答形式の問題集です。
 レジュメ①より長らく使っており、学習期間60日目~100日目あたりは当問題集を使用していました。
 短答対策問題集の四分の一ほどのボリュームですが、折原講師は「これを信じて勉強してほしい」と言っていました。
 結論を言えば、この薄い問題集を完璧にすることができれば十分合格点を取ることができたと思います。
 教材を薄くすることは予備校・講師からすればリスキーなことなので、教材は厚くなりがちです。
 ただし、出題可能性が高く、実際に正答しなければならない問題は限られています。
 予備校・講師が信頼できるという前提において、教材は薄ければ薄いほどいいと考えます。
 不安を煽られるとボリュームのある教材に手を出してしまいがちですが、短期合格のためには必要ありません。


・CPA財務会計論(理論)基本テキスト①~④
 ほとんど使用していません。
 コンパクトサマリーや短答対策レジュメ、論文対策集と比較してみると、ボリュームが異様であることがわかります。
 重要ではない論点が大量に掲載されていることはひとつの特徴なのですが、使い方を間違えると効率が悪くなってしまいます。
 正しい使途を講義で教えてもらう必要があるでしょう。
 そういうわけで、講義を視聴することが前提のテキストであったため(講義を視聴したくない私は)ほとんど使用していません。
 2日ほどは通読しましたが、②の途中でやめてしまいました。

CPA財務会計論 答案練習
 時間を測って1回解いたきり、復習することはありませんでした。
 財表論は出題点数のわりに十分なアウトプットを行っていたからです。
 面倒だったから、ということも多分にあります。
 また、答練等は会計基準等の文言そのままという印象だったのですが、本試験においては会計基準等の文言から改変していたのか、答練との雰囲気の違いを感じました。

 答練に慣れきっていると、本試験でびっくりすることになります。
 財表論に限らず、本試験をイメージするための答練です。
 あまり答練に依存しすぎないように気を付けるべきだと考えます。

模試(CPA、TAC×2、LEC、大原)
 答練と同じです。


~使用教材(論文式)~

CPA財務会計論(理論)論文対策集
 論文式におけるメイン教材です。
 短答式につづいて、渡辺講師の講義を視聴しようかと思ったのですが、時間制約から諦めました。

 短答式以前に、メルカリで購入しています。
 私は短答専用のコースを購入していたため、論文式の教材は一切持っていませんでした。
 そのため、短答式以前に論文対策を行うためにはメルカリで購入する必要があったのです。
 まったく同じものがCPA論文対策コースに付属しているのですが、それはメルカリで売りました。

 短答式以前には、AB論点につき1巡どおり通読しました。
 短答式以後に論文対策を本格化するにあたって、内容を覚えてはいませんでしたが、内容のニュアンスや構成は分かっているのでスムーズに移行できました。

 財表論における論文対策は、この一冊で完結しています。

 重要度Aの論証と、『リース会計基準』などテーマの重要度★★以上の重要度Bの論証を覚えました。
 学習範囲については「過年度生はこうしろ、ゴッパチ勢はこうしろ」と指示があるので、予備校講師の指示に従った形になります。
 私は予備校の指針を鵜呑みにはしませんが、反予備校勢ではありません。


CPA財務会計論 答案練習
 全9回の答案練習です。
 簿記論については、そこそこ使用しましたが、財表論についてはほとんど使用していません。
 理由としては①論文対策集と重複する内容が散見されたことと、②手を広げたくなかったことがあります。

 試験3日前あたりに、直前答練①~④を通読したくらいです。
 見たことのない論証が重要度Aとして扱われていましたが、出題されなければどうということはありません。
 当日に覚えていればラッキーくらいの気持ちで読んでいました。


~学習内容~

・学習期間0日~45日目
 この期間は計算にフォーカスしていたため、理論科目(財理、監査、企業)にはほとんどふれていません。

 財表論について最初にやったことと言えば、基本テキスト①をスマホ上で通読しました。
 また学習20日目あたりには、食事中に動画で勉強しようと思い折原講師の講義を視聴していました。
 しかし、一週間(累計4時間ほど)で面倒になったのでやめました。
 あとは短答問題集を読んでみたり、コンサマを読んでみたりしましたが、それぞれ3時間もやってないと思います。

 最初の45日で財理に関して取り組んだことは以上です。
 簿記論をより深く理解するべく財表論に手を付けるべきかどうかを迷っていたため、中途半端に学習しているのがわかると思います。


・学習期間45日~60日目
 計算に専念する期間を経て、いよいよ理論科目に取り組むことになります。
 財表論に関しては折原講師のレジュメを通読しました。5日かけて一巡しました。
 基本テキストではなく折原講師のレジュメを利用したのは⋯⋯

①基本テキストが分厚かった
②まとめテキストであるコンサマが、折原講師のレジュメに対応していた

 ことによります。
 5日間はほとんど折原講師のレジュメだけを読んでいましたが、同じ書籍を読みつづけることは苦痛でした。
 同じ書籍を一気通貫で学習することは、科目体系を理解するために役立ちます。
 しかし、私は飽き性なので、あまりやっていません。
 また、折原レジュメの付録である問題集(折原レジュメ②)を通読していました。
 ところで、私は一問一答であろうと、初見では問題を解くことはせずに解答・解説をメインで読みます。
 しかし、財表論に関しては簿記論の知識を活かして解ける部分も多かったため、問題を解くことにしました。
 初見でも5割は正答できますが、9割方は分からなかったのでちゃんとミスマークをつけました。
 当然ですが、ミスマークをつける意義は本番で出題されても正答できない問題をチェックしておくことにあります。
 逆に、本番で確実に点数できない問題にはミスマークをつけておくべきです。

・学習期間60日~90日目
 この時期は、ほとんどすべての科目に手をつけていたため、財表論についてはあまり勉強時間は割けていません。
 レジュメを2巡目の途中まで読み、コンパクトサマリーに切り替えます。
 あとは、折原問題集を2巡あるいは3巡したと思います。


・学習期間90日~105日目
 ここまでほとんど講義を視聴していませんでしたが、財表論について行き詰まっている感覚があったので渡辺講師による短答対策講義を視聴します。

 財表論を簿記論とリンクさせることができそうなのですが、感覚的にはマッチしていませんでした。
 財表論につき理論的背景を学ぶことで、簿記論まで理解しようという狙いがあったのです。
 結果的にどうだったかというと、財理を理解することで簿記論にもいい影響があったと思います。

 ①出題される計算の理由を勉強できた
 ②簿記を立体的に見ることができるようになった

 以上です。
 例えば、退職給付計算には3つの方法がありますが、簿記論で行われているのはPBO計算方式と呼ばれるものです。
 3つの方法があるなかで、妥当性を考えた結果、PBO計算方式が現行制度上では選ばれたということです。
 などなど、そういった理論的背景を知ることで、平面的な簿記もロジカルに覚えることができます。

 しかし、中途半端にやると考えてしまって計算の手が止まりかねないという逆効果はあるかもしれません。
 講義はそれなりにボリュームがありました。
 財表論では講義が役立ちましたが、視聴にさいしては時間対効果を考えて判断するべきだと思います。

 また、直前期では根本的理解よりも単純暗記を優先するべきなので、本試験2ヶ月前というタイミングはギリギリだったと思います。


・学習期間105日~120日目
 本試験直前期に入ってから、コロナによる試験実施保留までの期間です。

 財表論については、渡辺レジュメを読んだり、あるいは渡辺レジュメに掲載されている過去問を通読したりしていたと思います。
 試験直前期なので、暗記よりの勉強をしていたと思います。
 それはつまらないので、あまり記憶に残っていません。
 他科目がボーダーに届かない中で財表論はマシだったので、何も工夫をしていないこともつまらない理由でしょう。

・学習期間120日~140日目
 コロナで試験が保留になり、割と勉強していない期間です。
 財表論は短答対策問題集をもうしわけ程度に通読していた気がします。

 もしかすると予定どおりの日程で実施されるかもしれないし、中止になるかもしれないし、延期になるかもしれません。
 ここまで1日の休みもなく勉強を続けてきた私でしたが、具体的な目標を失うと、こうもやる気を失ってしまうものかと面白かったです。


・学習期間140日~170日目
 コロナによって短答式試験が8月へと延期になりました。
 4ヶ月弱の猶予を得たパジャマは、計算科目の徹底強化に入ります。
 しかし、試験が遠ざかったことによるモチベーションの低下とコテンラジオという歴史ラジオにはまったことから勉強時間は以前よりも減少してしまいました。
 飽きっぽく、同じ科目に連続して取り組めない私と言えど、勉強時間が少ないので計算科目をやっているだけで一日が終わっていました。
 そのため財表論については、勉強時間が長くとれるときに息抜きとしてやる程度に留まりました。

・学習期間170日~210日目
 成績が上がってきて、勉強へのモチベーションも高まってきました。
 3週間に1度ある答練でもより高い点数を取りたいと思うようになり、答練が近づくたびに財表論の勉強もそこそこやっていました。
 新しいことは何もやっていないのですが、渡辺レジュメを何度か読んでいました。
 私がレジュメを読む際に行っていた工夫は下記のとおりです

 1巡目は、わりと時間をかけて丁寧に読みます。
 このとき、覚えられていないところに消えるマーカーでマークをつけます。
 2巡目は、マークがついているところだけを読み、覚えたと思ったらマークを消します。
 以降も同じ要領で繰り返します。
 つまり読むべき箇所(マーカー部分)は1巡ごとに減っていくので、暗記ができていない部分に絞ってレジュメを読むことができます。
 上記を答練2週間前から行います。
 答練当日には、3巡目を終えるか終えないかという状態に持っていくことができます。
 次回の答練前には、レジュメをすべて読むところからリスタートします。
 このとき、前回のマークが残っているので、1巡目から意識の強弱をつけて読むことができます。

 また、論文対策集をメルカリで買って、一巡だけ通読しました。
 論拠を抑えることは短答式にも活きるとは思うのですが、直前期を迎えてしまったため二巡目はできませんでした。

 ゴッパチの短答式前における論文対策は気になるところでしょう。
 私の場合は、財表論については上記の論文対策集を1巡するのみでした。

・学習期間210日~240日目
 本当の短答式直前期です。
「本当の直前期」なんてワード、一生使うことはないでしょう。

 主に短答対策問題集をリピートしていました。
 直前期だけで4~5巡は問題を解いたということでしょう。
 もちろん、絶対に間違えないような問題は1~2回しか目を通していません。
 直前期以前にも、折原レジュメ②を3巡ほど解いていますし、渡辺レジュメにある過去問も相当通読しているので、財表論トータルでは十分すぎるほど反復練習をしています。
 しかし、最後まで1割弱(重要度AB)はミスマークがついていましたので、万全ではなかったと思います。

 渡辺レジュメも期間内で2巡くらいしたのではないかと思います。
 こちらは、答練対策を経て、ポイントを絞って読めるようにしてあります。
 私にとって試験本番での望ましい状態は、一見して分からない問題が出題されたときに『選択肢を見る→レジュメの該当部分が画像として思い出される→書かれていたことをぼんやり思い出す』ことなので、直前期は意味内容を深く考えるより、どこに何が書いてあるかレジュメの構成をさらって読んでいました。

 もちろん、上記を徹底できるはずもないので、何も考えずにページを進めたり、ひとつのページをぼんやり眺めていたりもします。

 自己紹介にも書きましたが、テキストを読んでいる時間の半分くらいはボケっとしています。
 半分もボケっとしてて大丈夫かなと思っていましたが、試験合格という観点からすれば大丈夫でした。


・短答式試験本番(学習期間240日)
 にも書きましたが、短答本試験は睡眠不足によって瀕死状態でした。
 特に最終科目である財務会計論では、コーヒー片手にブチギレながら問題に当たっていました。
 そんな中でも財表論は2ミスにとどまったのは、不幸中の幸いです。

 財務会計論うち財表論についての所感ですが、ひどく難しいものに感じました。
 会計基準からの引用そのままってのが少なかったのでしょうか、見たことのない選択肢ばかりだと感じました。
 その場で少し考えて解答する必要があったのですが、財表論で考えたことなんてほとんどなかったので、全く自信がありませんでした。
 予備校講師も「手応えが分かりにくい、気持ち悪い問題だった」と説明していました。
 パジャマは自己採点にあたって、去年の解答・解説を見ていました。
 当然、財表論については9問中7ミスみたいなトンデモ結果がでたのですが、それでも納得してしまうくらいには手ごたえがありませんでした。
 結果的には、財表論がふんばったおかげで、財務会計論全体としてもギリギリ耐えることができました。
 簿記論でも書きましたが、財表論はいつだって比較的に正解っぽいものを選べばよいので、荒場でも点数が安定しやすいと思います。

・学習期間240日~270日目
 短答式後から、論文模試までの期間です。

 財表論は一切やっていません。 
 しょせんは模試ですが、論文模試について出来るだけの対策は取りたかったため、ノータッチだった経営・租税を優先しました。

 ところで、短答式直後には学習戦略について予備校講師・チューターさんに電話しました。
 この時期が、予備校講師に連絡する最初で最後のタイミングでした。
 チューターさんからはゴッパチの学習戦略について話をしました。
 非常に助かったのは、ゴッパチ合格者は一定数いるという事実を知ったことです。

 チューターさんには、それまでもたまに質問していましたが、電話だと質問の意図が伝わりにくいため、分からない問題が分かるようにはならないと感じました。
 そのため基本的には、自分の考え方が正しいかどうかを確かめるために電話していました。


・学習期間270日~330日目
 短答対策に引き続き、渡辺講師の論文対策講義を視聴しようと思いましたが、予備校講師からやめるよう言われたため、やめました。

 やったことはほとんど論文対策集の通読といっていいですが、飽きます。
 テキストデータで簡単なロジカルフローを作ってみたり、人に説明するように言ってみたり、簡単な答案を作ってみたりと工夫して勉強していました。

 また、一言一句違わずにトレースできる論証は2、3個/190個くらいで、ほとんどの論証は「太字になっている重要フレーズっぽいことは書ける」レベルでした。
 論文対策集にはそのレベルでよい旨が記載されていたので、安心して論文式試験に挑むことができました。
 教材論評などおこがましいのですが、CPA財表論の教材に助けられた部分は大きいと思います。



~まとめ~

 いかがだったでしょうか。

 得意科目の財表論ですが、「ふむふむ、この問題は〇〇会計基準の〇〇条だな」みたいな優等生らしい暗記はきだし型の思考パターンではありません。
 むしろ、短答・論文ともにフィーリングで解答していた部分は大きいです。
 フィーリングというのは、「暗記のレベルが低いため、知識のソースを辿れない」ということです。
 ただし、「財表論によくある論理体系」であったり、「財表論によくあるフレーズ」みたいなところは外さないため、意外と正解していたのだと思います。
 あくまでフィーリングなので、よくわかりませんけど。
 少なくとも、そんな感じでそれなりの点数を取っている人間はいるということです。

 それでは、おやすみなさい!

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