「HTML5」のこと
たまに聞かれるのが、「HTML5って廃止されたんじゃないの?」ってことです。それについて、私なりの見解を記しますね。
まず、HTML5の「5」については、
①HTMLのバージョンという意味と、
②動的なWebサイトを作成するための基盤の象徴
(「HTML5」そのものが一つの固有名詞)
というふたつの意味があります。
①については、W3CのHTML 5.1、HTML 5.2、HTML 5.3等のバージョンによる勧告は廃止になり、現在はHTMLとDOMについて「WHATWG」が策定する「HTML living Standard」へと進化しています。バージョンがlivingという言葉に吸収されたんでしょうね。
バージョンがなくなったことにより「HTML 5」は廃止されたという方も確かにいらっしゃいます。ただ、これは表記のルールが変わったと認識したほうがいいでしょう。
WHATWGの「HTML living Standard」の文書を見てますと、以下の記述があります。
「HTML living Standard」は「HTML5」だと明記しています。(私は、これらを狭義HTML5と言っています)
②について、
HTML 4.01までは、静的なWebページの技術でしたが、HTML5になると、動的なWebアプリケーションの基盤としての技術に変貌し、その「象徴」としての固有名詞「HTML5」が存在しています。同文書に以下の記述があります。
「HTML5」は「モダンなWeb技術」のパスワードとして広く使用されていて、「HTML Living Standard」はその一部です。
例えば、モダンなWeb技術として、他にも
・「CSS」はW3Cが標準化
・「JavaScript」はECMAインターナショナルが標準化
・「DOM」についてはWHATWGが標準化、
・様々なAPIは、それぞれの団体が標準化していて、
それらを合わせたとてもユニークで面白い技術、それが「HTML5」だと考えます。(私は、これらを広義HTML5と言っています)
私は、皆さんにもこの広義「HTML5」の世界を知ってもらいたいために、伝道しています。
このバズワード、盛り上がらないといつか消えてしまいます。ぜひその灯火を消さないよう、ご協力ください。
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