見出し画像

自衛隊は仲が良い

「嘘も方便」下の善悪

厩戸皇子が「嘘も方便」を発明すると世は乱れた。文字の発明以前の社会は口約束と信頼で廻っていた。約束の履行は遵守か不遵守で、遵守が善、不遵守が悪と単純です。約束も記録が無いので、内容の理解に擦が生じれば仕切り直しです。其の社会に、書面による記録を持ち込んだだけじゃ無く、書面を偽造して約束を一方的に変えてしまうのですから不満を抱く人々が出て当然です。相互信頼に立脚した社会の崩壊です。

そこで、厩戸は「嘘も方便」を思想的基礎として善悪の考えを相対化した。十七条の憲法で「以和爲貴」と言って平和を訴ったえると同時に、「冠位十二階」や政府役人・百姓といった身分制度を持ち込み、偉い人の言う事が正しいとした。此が「情報」と「偽情報」の起源です。つまり、偉い人が言ったことが正しい「情報」で、其に不整合な情報が「偽情報」です。そして皆が「情報」に従えば、世の中は平和に治まる。

それでも納得し無い人達が出現すると如何対応するか?

基本は「大同小異」です。先ず、共通の利益目標を提示して、例えば「世界統一の為」とか「陛下の為」に協力をお願いする。相互信頼の替りに仲間意識を要にした社会です。プーチン大統領の為と言っても日本では石を投げられるのがオチですが、「欲がりません、勝つ迄は!」は通用した。

更に手を打つ必要が有ると、今度は敵を作り危機感を煽り仲間意識を高める。例えば、「習近平を此のまま放っておくと台湾を占領する。だから日本の軍事予算を増やそう。」と良く判らない論理で予算を通してしまう。其処で邪魔をしたら「貴様それでも日本人か」と恫喝されるのを皆良く知ってる。実際の処、偉い人からの「情報」に従わないと日本社会の秩序が保てないので引くしかない。日本社会での会議が予定調和なのは「情報」による拘束が隅々まで行き渡ってるからです。自衛隊の人達が仲良く 見えるのは、本音を隠して、皆で偉い人を見て敵と対峙してる「振」をしてるからです。

それが、更に進んだのがウクライナ戦争のNATO諸国です。ウクライナ戦争の開始以降、欧州連合やアメリカの指導者達はNATO諸国が統一行動を取ったのを強調してました。若し、ウクライナ戦争が無ければNordstorm IIパイプラインでアメリカと独逸の仲が、その他、インターネット巨大企業の課税問題等で欧米が不仲になってたハズです。岸田氏がウクライナ戦争継続に必死なのは、此のまま戦争が終ってしまうと、西側諸国の中で責任の擦り付け合いが始まるだけでは無く、偉い人の「情報」に依存した系統の正統性を問われるからです。G7議長国の日本にとっては厳しい立場かと。

因みに、少子化も根は同じです。昔、大家族農業が経済基盤だった時代は、子供は労働力として勘定され、子供が増えると耕地を増やして豐かになれた。経済がサービス業に偏重化した現在、女の子は母親との関係を立場を代えて繰替えすのを好まない。母娘はお互いの利害と好悪で付き合ってるから一緒に居ると疲れる。母親の「何で此んなん創ったんやろ」って感じを察知してるかと。アメリカでは、子供を手懐ける為にキャンディだけじゃ無く麻薬も使ったりするそうです。

も一度繰替えすと、紙に書いて署名までした合意が信用出来無いとすると、如何に「渡る世間は鬼ばかり」の社会に対応するか?これが「嘘も方便」社会を動かしてる基本原理です。人類がもう少し学習して「真実一路」の世界に転換すれば、平和で豐かな生活が送れると思いますが、マイナン移行に対する反対勢力の活動を見てると其の道は険しそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?