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怖かった思い出~inロッキー山脈





ロッキー山脈を自転車で走ってた時。

僕はベアスプレーという、
熊対策のスプレーを持ってた。
これは熊に襲われた時に
熊めがけて噴射すると
熊が逃げていく。
という護身用のスプレー。
唐辛子の成分(カプサイシン)が入ってるらしい。

ロッキー山脈では熊を毎日見たけど、襲われる事はなかったので、ずっと使わずにいた。

ある時、滝に通じる歩道を見付けたので自転車を置いて歩いていた。
一応、整備されてる山道。
滝までの距離は500メートルくらいやったかな。
誰もいない。
〝今熊に襲われたらちゃんと対処出来るかな?

んー、まぁいけるっしょ!〟

そんな安易な考えで歩いていた。

















何事もなく滝に到着。

熊は現れなかった。
先に言っちゃうと帰りも熊は現れなかった。

ちなみにその滝がこちら。

画像1

画像2

画像3


凄まじい迫力の滝。
一枚目の写真には虹が2本かかってます。
ちなみに僕以外誰もいなく、
独り占めだった。
マイナスイオンを頭皮に浴びせてみたりした。


帰りに、
誰もおらんし、と山の中でベアスプレーを
噴射してみた。

『ドフッ!!』

と勢いよく噴射した。
腕がグンッ!と曲がるくらいの衝撃だった。

「あ、これはいくら強い熊でも喰らったら悶絶もんですな」

そう思った。

で、撃ってから気付いたのだが、
僕は自分の進行方向に撃ってしまってた。
その成分はカプサイシン。
そして熊を撃退するほどの威力。

〝今行ったら危険〟

僕の危機察知能力が発動した。

僕は時間を置いて進む事にした。

1分待った。

ほな行きますか。
僕は帰り道に足を進めた。

その瞬間、目と鼻の中で何かが暴れ始めた。


〝カプサイシンや ! ! ! 〟


少量のカプサイシンがまだそこにいたのだ。


〝しもた。まだ早かったんや〟

そう。まだ早かったのだ。

目が開けられない。
痛くて目が開けられないのだ。

鼻が痛い。
鼻が本当に痛かったのだ。

肺が痛い。
肺が痛かったのだ。

パニックになりながらその場から逃げて、
呼吸を整えて、
帰路に着いた。






はぁ、、

はぁ、、

あ~怖かった。。





僕はその日から寝るときに枕元に置いてたナイフを、ベアスプレーに変えた。

ベアスプレーに変えたのだった。



読んでくださり、ありがとうございました。


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