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松の木が一本とコーヒーが一杯、お籠り年越し、地震

いい写真を撮る人と、文章が上手い人にずっと憧れている。二十歳ごろには自分にはどうもこの2つのセンスが無いと感じ、今もそれは変わらない。
それでも、今年は写真付き日記をつけてみようと思う。 

この年末年始は、楽をすること・頑張らないことを大切にしているので、気だるく9時に起きた。
どこにも行かず、溜めてきた家の縫い物をこなし、物と向き合って断捨離をするお籠りの年越し。
なのだが、昨日までこなしてきた気力がしぼんで、今朝はデヴィッドリンチの一昔前のインタビュー本をゆるゆると読んでいた。以前一度読んだが、あまり覚えがなく。今回はなかなか味わい深く楽しく読んでいる。

昨日までに、自分にしてはまあまあな量の縫い物をこなしてきた。えらいぞ。
ソファをさようならした際に、張ってあった牛革を切り取って保管していたのだけど、それを縫い合わせて革のクッションを作った。
部屋に転がっているのをみて、ささやかな達成感を感じる。ゆるゆると進めて、2ヶ月ぐらいかかったっけ。
あとは服の補正が多い。
腹巻が欲しかったので、きなくなっていたユニクロのウォッシャブルウールセーターを切って、ロックミシンで筒状にして腹巻としてみた。
暖かい…もう腹巻なしではやっていけぬ…

夕方、餡子を水で解いた即席ぜんざいをキッチンでかき混ぜていたら、足元がふわふわくらくらして、
ああ、めまいが…こんなに手抜きしているのにまだ疲れているのか。もう横になろう。
と、自己憐憫に浸っていたら、揺れているのは私だけではなく、吊っている観葉植物もゆらゆら揺れていて、やっと地震に気づいた。
子どもたちも私に言われるまで地震と気づかない、ゆるやかな横揺れだった。
こうやって日常が急に遮断される時、普段目を背けている事柄や感情が、自らの影のように常についてまわっていたことを実感させられる。
今も現地では津波警報が出ている。祈ろう。

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