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人工生命とジェネラティブアートの雑記帳

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人工生命とジェネラティブアートの制作手法や考察をまとめます
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#cellular_automata

ALife2020研究紹介

先日行われた人工生命研究に関する国際会議 ALife2020 に参加してきました。 人工生命研究はあり得た生命(life as it could be)を作成することで、現実の生命現象(life as we know it)を理解しようとする試みです。 この分野の研究はどれも独特なもので面白いのですが、その理由は研究対象とアプローチの組み合わせの数だけ研究があるためです。 研究対象である生命現象は自己複製や進化などの抽象的な現象から、群れや発生など生命個体に着目したものまで

セルオートマトンの抽象化

セルオートマトンのルールの多さ初期状態を変化させることで様々なパターンをつくりだすことのできる面白いルールを探そうとするとき、とりうるルールの多さが問題となります。 セルオートマトンを離散的に実装していればルールの総数は決まっているため総当たりにすることはできますが、これは2^10〜という数になるため人間が目を通すことはできません。 ランダムなルールを生成して目を通せば全体を満遍なく見ることもできますが、あるルールがどのような性質をもつかわからないため、ルールを改造した際