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花束みたいな

 2週連続で「花束みたいな恋をした」が話題に上がる機会があった。あの映画を見て共感する人泣ける人はきっと、浅いサブカル好きか無意味な恋愛に酔える人だと思う。別に映画が嫌いなわけじゃない。むしろ、男女の心情の描かれ方はリアルだと思う。

 僕はダサい人間なので、羨ましがりながら冷めた感情で見てしまう。

そりゃ、僕だって明大前で終電を逃して絹ちゃんと出会いたい。劇場版ガスタンク見ながら寝落ちしてもらいたい。興味無いミイラ展に連れてかれたい。手作り焼きおにぎり食べたい。多摩川沿いのアパートで猫と暮らしたい。キレながら「じゃあ結婚しようよ!!!!!」ってプロポーズしたい(したくない)。不幸の全てを母国開催W杯のブラジルがドイツに1-7で負けた日と比較したい。ファミレスで幸せだった頃を思い出して絹ちゃんと泣きたい。

ただ、別れて時間経った時、ストリートビュー眺めてて、パン食べながら多摩川沿いさんぽしてる2人が写ってたら確実に思い出して泣く。あと、天竺鼠の単独に行け。芸人のライブをワンマンって言うな。

あと、大学の気になる女の子と、同じ終電逃して出逢った女の子を天秤にかけてしっかり選べる麦くんは強い。

例え、それが別れの出逢いで花束の中の一輪の花だったとしても。

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