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山の中

先程、山の中にある神社⛩に行って来た。
車で向かう途中、橋やトンネルの中に山から溢れ出した雨水、木の残骸があり…今日も大雨警報が出ていることを思い出した。
やはり、少し怖くなる。人間とは、自分が体験しないとその痛みというのは、本当の所わからない。だから想像するという思いやりもある。
そう言えば、バレエに挫折していた数年前、登山していたことも思い出した。
最後に登山したのは、三年程前の富士山。単独登山だった。
家からまだ暗い中、片道何百キロと9時間余りひとりで運転し、昼過ぎに富士一合目に着き車を停め、五合目までバスで行き、そこから登りが始まる。
八合目で予約してあった山小屋に泊まって夕食を取り(この日やっとまともなゴハンを食べたのだが、人生で一番美味しいと感じたハンバーグ定食)、仮眠をして夜中からヘッドライトを付け、頂上までの登りが始まる。
麓と八合目の寒暖差が激しく(8月)既に冬のアウター仕様。
単独登山は低い山なら何度かしたが、運転してすぐにひとりで登る富士山は辛かった(高山病は注意して水分をこまめに取っていたので大丈夫だった)。
そんな時背中を押してくれたのは、過去の自分。
大変だったバレエの稽古、その日々だった。
ご来光には間に合い、頂上で朝日を見た。
頂上で泣くことも人生観が変わることもなかった。
それよりも過程だった。

それからしばらくして、私はまたバレエを再開し、登山をすることもなくなった。

神社でおみくじを引いて吉が出た。
先はパッと明るく開ける、と書いてあった(ホンマかよ!と瞬時にツッコミ入れて神様ゴメンよ)。

結局、頼れるのは生身の自分。
自分を信じるのも自分。
自分の味方でいれるのも自分。

私はどうしたいのだろう。

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