私達の幸せは
「生きることが幸せなら」
生きることが幸せなら、私は永遠を夢見るだろう。
私達は出会いと別れを繰り返すなか、
幸せを見つけてはだめになって、また新しい幸せを見つけようとする。
波が打つみたいに引いては戻ってくる私達の人生を俯瞰的に見ていると、
「幸せって何だったの?」と
生きてゆくことの難しさや、幸せに囚われて
必死に明日の景色を想像しようとしていた自分の姿が突然思い出せなくなった。
それでも、こうやって誰かと出会って色々な場所で歌を歌っていると、
音楽をはじめ、大切な人にちゃんと私は出会うことができたんだなといいうことに気づけた。
「私達の幸せは」という曲のテーマは「生きること」だった。
元々この曲は「愛の残骸」という何とも暗い言葉で成り立っていた曲だったが、色々考えた挙句明るく見えるような曲にブラッシュアップしてこの曲が完成した。
この曲が生まれたきっかけは
学生時代仲良かった友達が高校を卒業し、コロナ禍真っ只中の時に大学生になってすぐ、他の友達から訃報の知らせが届き、この曲のメロディーが浮かんだ。
「他人の悲しみで飯を食う」
なんて感覚が大嫌いだったからこんなことするべきじゃないと思ったけど、
その子が確かに存在していたこと
私に笑いかけてくれた彼女の姿を何かに残したい
そんな想いが強くなった時に曲を完成させようと思った。
冒頭にある「生きることが幸せなら」という言葉だが、私にとって"長く生きること=幸せ"ではないと認識している。
確かに長生きすれば親孝行にもなると思うし
長生きすればもっとたくさんの出会いや知識が増えるだろう。
でも長く生きたいと思っていない人ももちろんいる。(マイノリティーではあると思う)
じゃあ自分の幸せを見つけられるまで
生きなきゃいけないのか?
そんなこともないと思う。
生活の中で感じる些細な幸せでもいい。
過去を振り返った時に感じる嬉しかったことでもいい。
日々の中で感じる生きたいとこと、つらいこと
どちらも平等に訪れることではない。
どちらの感情も、自分の中で受け入れて愛せたらいいなと思って「愛の残骸」→「私達の幸せは」にブラッシュアップすることにした。
今は「私達の幸せは」を聴いてほしいから
「愛の残骸」ver.を弾き語りしようとは思わないけれど
いつかそう思う日がきたら、自分の声でちゃんと歌って、その子にとって何かの証になればいいなと思っている。
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