【GⅠ】VM

■レースの自信度■


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S:80%以上

A:70~80%

B:60~70%

C:50~60%

D:40~50%

E:40%以下

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■過去の傾向■
馬券は中穴の絡むやや波乱傾向にありますが、近5年で見れば1番人気が4回馬券に絡んでおり、1年を除けば上位人気での決着になっており堅い決着になっています。
今週からBコース変わりになるため、前が止まりにくい傾向馬場バイアスになる可能性が高く、近2年で馬券になった6頭のうち6頭すべてが4コーナー通過時に6番手以内を通過しており、ペースがミドルからスローで流れた場合は内前で先行できる能力を持つ馬か、中団前目で徐々に上がりを使えるポジションを取りつつ能力を発揮できる馬が有力と考えられます。過去5年で見ても馬券になった15頭のうち11頭が4コーナーを6番手以内で回っており、2021年を除けば12頭のうち11頭が該当しており、東京の差し優勢になりやすいバイアスの中で前有利のバイアスになるのは異常な事態の馬場と言えますが牝馬限定戦であることやコース変わりなども影響していると考えられます。
現在3年連続で5枠の馬が勝っており、4番人気で2回、1番人気が1回と人気のある5枠にもフロックとはいえ注意が必要だと考えられます。
馬齢は4,5歳が中心も今年は4歳レベルが例年より低く5歳が中心で6歳馬の激走も考えられ、馬場バイアスや展開次第で能力が逆転する可能性も十分にあると判断が可能となっており、能力の見極めが重要なファクターになってくると判断できます。
血統は父か母父にディープを持つ馬が好成績を残しており、差し有利の展開になればよりその傾向が顕著になりますが、前先行有利の展開なれば他の系統からの好走もありますが、近2年でもディープの後継と言われているキズナ産駒の好走などもあり、基本はディープ系を父か母父に持つ馬と、前目先行で粘りながらスピードの持続も可能な血統に注意が必要と判断します。
また、昨年の桜花賞馬が勝ちまたは好走するパターンも多くマイル実績のある馬は好走条件必須で、且つ東京マイル実績も重要になってきます。近2走で上がり3位以内または重賞で連対した馬も注意が必要でマイル実績と近走でパフォーマンスを上げている馬、コース変わりでパフォーマンスの上積みを見込める馬にも注意が必要となります。
その中で、展開、脚質面で恩恵を受け能力も上位になる馬を見極めるのがマストだと判断します。


■各馬診断■
1.ライラック
牝5 オルフェーブル 戸崎 56kg 相沢
前走:阪神牝馬S 10着

2.フィアスプライド
牝6 ディープインパクト ルメール 56kg 国枝
前走:中山牝馬S 9着
道中は中団外目に位置し徐々に捲って上がっていく展開、直線手前で先行集団に並びかけるもそこからの伸びはなく前を捉えきれず後続に交わされ見せ場なく6着という結果でした。出足も良くなく3コーナーで不利もありベストのパフォーマンスではなかったもののそれ差し引いて内容を見てもパフォーマンス自体は評価できる内容ではなかったと判断できます。
2走前:ターコイズS 1着
スタートして先行集団4番手あたりのポジションで道中は追走、直線でもスムーズに外に持ち出すと早めに先頭に立ちそのまま押し切って後続を振り切って勝ち切る内容でした。終始スムーズな競馬で完璧に近い立ち回りでの勝ち方でしたが、相手関係やレースレベルを踏まえると評価はしずらい1戦でした。
3走前:府中牝馬S 4着
中団の後方外目に控えて追走する展開、直線で外から徐々に進出最後は前に迫る勢いで猛追するも3着馬とはクビ差届かずの4着という結果でしたが、上がり最速をマークした末脚は評価できる内容でした。2着馬とほぼ並走できましたが、位置取りの差ともいえG1で2着2回と好走している馬と差のない競馬で勝ち馬とも0.1秒差であれば着順着差以上に評価できる内容だったと判断できます。
見解:
前走は評価できる内容ではなかったものの借用の余地があり、2走前も勝ったものの展開と鞍上の手腕による部分が大きく、素直に評価できる内容ではありませんでしたが、3走前のパフォーマンスは高く評価でき、今回は3走前以来の東京へのコース変わりで距離こそ違うものの同じだけのパフォーマンスが出せればここも馬券内へ食い込むだけの能力はあると判断でき、重賞昇級後は東京マイルでの成績は厳しいものの相手関係は今回も決して高くないため、ペースや展開次第で3走前の差しが届きやすい流れになれば巻き返しの好走も可能と判断できます。
父はディープインパクトで東京の差しが届く馬場になれば積極的に買いたい要素となっており、母系に米国型の血が入っているのもプラス材料と判断できます。
国枝厩舎の特徴として、東京のマイルでは抑えおきたく、地元の関東開催では高い成績を残しており且つ牝馬の国枝厩舎というように近走の中で最も好走条件も整っており、パフォーマンスを上げるだけの舞台設定になっていると言えます。

3.スタニングローズ
牝5 キングカメハメハ 西村淳 56kg 高野
前走:大阪杯 8着
スタートして好位につけそのままハナに立ちレースを引っ張る展開、ペースもスロー寄りのミドルでいいペースでレースを作るも直線では伸びず、そのまま沈んで8着という結果でした。休み明け初戦で状態面に不安要素があり、それでも勝ち馬と0.5秒差をどう判断するかが難しいところではありますが、レースレベルは決して高くない1戦だったと言えるので、評価はし難い内容だったと判断します。
2走前:VM 12着
スタートで出遅れ後方に控える展開、道中もそのまま追走する展開で直線では後方から内に入って追走するも見せ場なくそのまま沈んで12着という結果でした。出遅れた時点で自身の競馬はできておらず、実質度外視とも見て取れる内容でしたが、東京マイルの舞台に合っているかは疑問視でき、能力以前にパフォーマンスを発揮するだけの状態、条件が合っていなかった印象を受けます。
3走前:中山記念 5着
スタートして外枠目からでも押して先団好位の3番手を追走する展開、直線で先頭に並びかけ前との差を詰めにかかるも、そこから伸びず大きく失速するわけでもありませんが、内で逃げていた馬を抜けず外から交わされ5着という結果でした。この日はスタンド前に強風が吹いており、前にいた馬がもろに風の影響を受け後ろにいた馬が恩恵を受けるような展開になっていました。逃げた馬が馬券内に走っている以上大きな敗因理由にはなりませんが、要因の一つして挙げられ、さらに先行有利の意識が騎手全体にもありペース自体は早くないものの前が詰まった状態になっておりプレッシャーもかかっており、馬自身レースはかなりしにくかったのではないかと、借用の余地があり、勝ち馬と0.2秒差であればそこまで評価を落とす内容でもなかったとも言えますが、能力を考えればパフォーマンスとしては今ひとつ足りない印象を受けた内容でした。
見解:
2走前、3走前は 1年以上前のレースとなっており、前走から中5週ほど空いて今回が叩き2戦目であることを考えればここで巻き返しの可能性も十分可能と判断できますが、やはり東京自体は走るもののマイルの忙しい展開になった時にどこまでついていきパフォーマンスを発揮できるかは疑問視します。ミドルで流れペースに乗って前目で押し切る競馬ができれば復活の可能性もありますが、現状でどこまでやれるかが鍵になります。
高野厩舎はプラス材料で先週のいいイメージのまま仕上げていれば、上昇の可能性もあると判断します。

4.コンクシェル
牝4 キズナ 岩田望 56kg 清水久
前走:中山牝馬S 1着

5.ウンブライル
牝4 ロードカナロア 川田 56kg 木村
前走:阪神牝馬S 2着
道中は中団外目につける展開、直線で外に持ち出し徐々に前との差を詰め前に迫るも内から来た馬との追い比べで交わせず2着という結果でした。ただ、叩き2戦目で高いパフォーマンスを発揮し勝ち馬が強かっただけで能力と競馬自体は評価できる内容だったと言えます。
2走前:東京新聞杯 9着
中団の真ん中につけて追走する展開、直線で馬場の4部どころを通って追い込みを図るも反応が鈍く、上りもイマイチで見せ場なく内容のないレースでした。ただ、9ヶ月ぶりの実践で馬体重も+22kgと成長分を見込んでも仕上がりに欠けていた状態でした。それを踏まえれば実質度外視とも判断できます。
3走前:NHKマイルC 2着
後方2,3番手に控え末脚にかける展開で道中を進むと直線では外に持ち出し徐時に進出、最後は上がり最速の脚で前との差を詰めるもアタマ差届かすの2着という結果でした。大外一気の脚で2着まで来たのは評価できる内容でした。
見解:
今回が叩き3戦目で東京へのコース変わりもプラス材料と判断できます。末脚の活きる展開と馬場バイアスが向けばここで大幅なパフォーマンスの上昇も可能と判断できます。ただ、ペース次第で能力の上げ幅に大きなギャップがあるのでハマるかハマらないかは展開次第に左右される面が大きく、能力は高いですが一貫して安定したpフォーマンスが出せるかどうかが蓋を開けてみないとわからないのは不安材料になります。
鞍上は引き続き川田騎手で前走の初騎乗から今回が継続での2回目になりますが、前走でいい走りをできていた点と、今回で先週のNHKマイルの感覚でいい感触のまま騎乗できれば馬のポテンシャルを最大限活かすことも可能で、鞍上の継続騎乗と力量を踏まえてもプラス材料と判断できます。
父はロードカナロアで今の東京競馬場での産駒成績で見るとプラス材料になりますが、東京マイルでのキングマンボ系で見ると軽視できる材料となっており、イーヴンとなりますが、半兄にステルヴィオがおり、兄はマイルG1を制覇、その能力は当馬にもあることは証明しておりあとは能力を最大限活かせるかどうか。
展開に左右される要素が多い分、割引きとなる材料も多いですが、持ってる能力はメンバー上位で鞍上を踏まえても最大限走らなくてもある程度走れれば馬券内には来るだけのポテンシャルがあるので、展開次第ではあるものの評価は高めとなります。

6.マスクトディーヴァ
牝4 ルーラーシップ モレイラ 56kg 辻野
前走:阪神牝馬S 1着
最内枠からのスタートで道中は中団好位に位置、直線で先頭に並びかけると外にもたれながらも後続を振り切り上がり2位の脚で後続の追撃を交わして勝ち切る内容でした。小頭数だったこともありますが、内でスムーズに運べ、騎手が手綱を落とす事故がありながらも持ち堪えそのまま流して余力を残してに勝ち方は着差以上に評価できる内容でした。
2走前:東京新聞杯 6着
スタートでゲートが開かないアクシデントがあり大きく出遅れる展開、後方から中団にかけて徐々に捲っていき直線では11番手あたりで追い込みを図るも、内前有利のバイアスが生じており差しは届きにくい展開でした。その中で最後は上がり2位の脚で6着まできたのは実質度外視とも見れますが能力は見せており負けて強しの競馬で評価を落とすべき内容ではなかったと判断できます。
3走前:秋華賞 2着
道中は後方内目を追走する展開、終始外を回される中で直線では外から一気に加速し前との差を詰めるも勝ち間には迫れずの2着という結果でしたが、競馬の内容で見れば一番強い競馬をしており、勝ち馬は終始前目のベストポジションで運べていたのに対しバイアス不利の中で上がり最速をマークし最も強い競馬をしており着順着差以上に評価できる内容でした。
見解:
3走前の秋華賞でのパフォーマンスが高く3走前のパフォーマンスを出せれば、ここも勝ち負けするだけの能力があると判断でき、2走前は度外視できるレースで、前走もメンバーレベルは高くないもののパフォーマンス自体は高く評価できる内容でした。東京マイルで成績がない分その点は不安材料になりますが、初輸送でゲート内で落ち着きがなかったとも考えられ今回もその点は不安材料になります。
血統面では父がルーラシップで、母父にディープとなっており、これはキセキやドルチェモアと同じで、マイラーのルーラーシップ産駒で見ればソウルラッシュと同じになります。ルーラーシップ産駒の東京マイル成績はあまり良くなくG 1で見れば、0-0-0-9 となっており重賞で見ても11回走って3着以内が1回と成績は芳しくなく、これは母父ディープで見ても同じような成績となっており、血統面ではマイナス材料となります。
前走阪神牝馬Sの勝ち馬もあまり成績は良くなく、中距離で結果を残している馬が勝ちやすい阪神牝馬Sに対し、そこで好走した際にVMで飛ぶパターンが多く、ローテーション面でも不安材料となります。
辻野厩舎の特徴として、阪神1800mを得意とし、逆に輸送で関東開催の際にパフォーマンスを落とす傾向があり、厩舎の傾向からもマイナス材料と判断します。
ペースや展開によって、馬場バイアスが変わるため理想は中団あたりに位置し徐々に上がっていき直線で一気に差し切るイメージで乗れれば能力を最大限引き出し勝ち負けすることも可能と言え、鞍上はモレイラ騎手の後続騎乗でその騎乗も可能でこのメンバーでも能力上位で鞍上モレイラ騎手は鬼に金棒状態で本来のパフォーマンスを出し切れれば勝ち負けすることも可能と判断します。

7.ハーパー
牝4 ハーツクライ 池添 56kg 友道
前走:大阪杯 13着

8.サウンドビバーチェ
牝5 ドゥラメンテ 松山 56kg 高柳
前走:東京新聞杯 14着

9.テンハッピーローズ
牝6 エピファネイア 津村 56kg 高柳
前走:阪神牝馬 6着

10.ナミュール
牝5 ハービンジャー 武豊 56kg 高野
前走:ドバイターフ 2着
外枠からのスタートで終始後方で控える展開、直線に向かうと徐々に進出、大外から一気に上がっていき最後は勝ち馬とタイム差なしハナ差の2着という結果でした。海外での競馬のため実質度外視とも判断できますが、パフォーマンスも高く評価できる内容だったと言えます。
2走前:香港マイル
外枠からのスタートで後方から2番目あたりを追走する展開、道中で徐々に進出し、直線中団あたりまで上がるとそこから末脚を発揮し前との差を縮めるも早め先頭に抜け出した前の馬を差しきれず勝ち馬とは3馬身差ほどの3着という結果でした。勝った馬が強かったこともありますが終始外を回されており、前にいた馬は好位で運べておりポジションの差ともいえ、着差ほど悲観する内容ではなくむしろ評価できる内容だったと判断できます。
3走前:マイルCS 1着
ここも外枠からのスタートで後方2,3番手を追走する展開、直線でもまだ後方に控えていましたが、残り2Fほどで一気に加速、徐々に差を詰めると最後は前を一気に捉え差し切って勝ち切る内容でした。上がり最速の33.0の末脚を発揮し勝ち切ったのは評価できる内容で最後の加速力、能力共に頭ひとつ抜けた内容でした。
見解:
前走は直線が400mちょっとだったのに対し今回がより直線の長い東京コースへの変わりはプラス材料で、半年ぶりの国内でのレースになりますが、コース変わりはプラス材料と判断します。海外帰りでどこまで状態を戻せるかは不安材料ですが、近2走のパフォーマンスから大きく質を落とす可能性は低く、本来の能力を出し切れればここも勝ち負けする能力は十分ありと見ます。
先週同舞台でレースを勝っている高野厩舎というのもプラスで海外遠征帰りでどこまで仕上げられるかは未知数ではありますが、昨今の高野厩舎は以前より東京や京都など広いコースでもパフォーマンスを上げる馬を輩出しており、先週の経験から同じコースに自信を持っていれば万全の状態で仕上げてくる可能性も考えられます。
ここまでの東京成績は2-1-0-2となっており昨年の同レース、同舞台の安田記念では不利もあって凡走する結果になっており、本来のパフォーマンスは出せていませんでした。着外になった2回は昨年のVMと安田記念でした。
父はハービンジャーで、ハービンジャー産駒自体の東京マイル成績は複勝率34%と悪くなく、母父にダイワメジャーとこの時期にダイワメジャーが入るのはプラス材料。母型で見てもマイラー寄りで3歳時にマイル重賞で3着に入るなど重厚なマイラーで血統で見ても特に不安材料などはないと判断できます。似た血統のノームコアもこのレースで勝っており3着も1回と相性が良く血統面でも上積みも期待ができると判断できます。
鞍上は武豊騎手に乗り替わりで初騎乗でどのようなポジションを取るかが鍵になってくると言えます。ペース次第で差しの決まる展開になれば勝ち負けすることも可能ですが、展開次第で差しの決まりにくくなった際にどこまで能力を発揮できるかがこの馬の見極めになってくると言えます。それでも能力上位なのは間違いないのでパフォーマンスを発揮できれば展開次第で勝ち負け、能力で馬券内に入るののも十分可能と判断します。

11.ルージュリナージュ
牝5 スピルバーグ 横山和 56kg 宗像
前走:中山牝馬S 13着

12.キタウィング
牝4 ダノンバラード 杉原 56kg 小島
前走:谷川岳S(新潟1600m) 8着

13.モリアーナ
牝4 エピファネイア 横山典 56kg 武藤
前走:阪神牝馬S 3着

14.フィールシンパシー
牝5 ベーカバド 横山琉 56kg 小島
前走:福島牝馬S 2着

15.ドゥアイズ
牝4 ルーラーシップ 鮫島 56kg 庄野
前走:阪神牝馬S 5着


■調教■

A.
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1.ライラック
2.フィアスプライド
3.スタニングローズ
13.モリアーナ
14.フィールシンパシー
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B.
ーーー
4.コンクシェル
5.ウンブライル
6.マスクトディーヴァ
9.サウンドビヴァーチェ
10.ナミュール
11.ルージュリナージュ
15.ドゥアイズ
ーーー
C.
ーーー
8.ハーパー
10.テンハッピーローズ
12.キタウィング
ーーー
D.
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※当日の馬場状態や傾向、パドック、返し馬などを見て
直前の印変更の可能性があるためそこはご了承下さい。


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◎ナミュール
○ウンブライル
▲フィアスプライド
△マスクトディーヴァ
△コンクシェル
△モリアーナ
△スタニングローズ
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