【GⅢ】函館記念

■レースの自信度■


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S:80%以上

A:70~80%

B:60~70%

C:50~60%

D:40~50%

E:40%以下

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■過去の傾向■
サマー2000mシリーズ
例年通り函館で開催されるも、今年は函館が早い開幕なのもあり、開催12日目での実施となります。過去10年で開催12日目での実施は一昨年の1回のみで、その時は馬場も雨で重馬場と特殊な条件が揃ってのレースとなりました。今年の馬場状態次第では過去とはまったく違うレースになることも考慮されます。他の年でも開催日にずれがあり、同じ過去の傾向は当てはまらないと言え、馬場や脚質については当日の傾向で判断するべきだと言えます。過去5年で開催4日目までは逃げ先行有利で4コーナー通過時に1,2,3番手が馬券内を独占する年もありましたが、開催6日目以降は中団から差しが優勢で4コーナー通過時に10番手以降でも馬券内に人気薄の馬が激走するなどより開催が進んだ今年は前段階として差し追い込み脚質有利とみます。ただし、直線手前での下り坂がある影響で4コーナー通過時に外目4,5番手あたりを追走し前目から加速できるポジションが有利になるためポジション取りも重要になってくると判断します。

・脚質 馬場
開催が進み荒れた馬場になってる可能性が高く、内前より差し優勢になりやすいと予想します。当日の天気や馬場傾向次第にはなりますが、前段階として荒れた内馬場より整備された馬場の外を通ってこれるポジション、展開になった馬が狙いとみます。

・血統
野芝とは違う洋芝での競馬となるため、よりタフな馬場で馬力の求められる血統に注目が必要だと言えます。具体的には欧州血統を持つ馬が該当し、加えてスピードを兼ね備えた馬に好走の見込みありと判断します。
加えてキズナ産駒は今年の函館開催で複勝率50%以上を記録しており、相性の良い産駒となっています。


■各馬診断■
1.サヴォーナ
牡4 キズナ 池添 57.5 中竹
前走:天皇賞・春  6着
見解:
近2走は3000m以上のステイヤー戦、前走から6Fの距離短縮と中3月半の休み明けは不安材料となりますが、最終追い切りは函館の芝で実施しており、早めの函館入りで栗東滞在の際にタイには出ていることから状態面はいい方と判断し、ローテーション面ではそこまで大きく評価を下げる必要はないと考えられます。2000mを使うのも京成杯以来で距離への対応も求められますが、能力面ではメンバー上位となるため、距離への対応さえクリアできれば能力は十分通用すると判断して問題ないと言えます。一気の末脚で伸びるタイプではないので中団あたりから徐々に脚を伸ばして伸びる競馬で運べればここも勝ち負けは可能と判断します血統面では父はキズナでキズナ産駒は前途した通り今年の函館では無類の強さを見せ成績を残しており、単純な産駒で見ればプラス材料になります。母父はスニッツェルで豪州で成功したデインヒル系でスピードは備わっているため直線番手からスピードを求められる要素もあるため、その流れに乗ることができれば血統から前走より上積みあると判断できます。

12.ホウオウビスケッツ
牡4 マインドユアビスケッツ 岩田康 57.5 奥村武
前走:巴賞(OPC 函館1800m) 1着
評価:B  
スタートから押してハナを主張し取り切ってそのまま逃げる展開、直線に入っても先頭は変わらず後続とは2,3馬身のリードを保ちそのまま突き放しにかかって後続の追撃を許さず最後は後続に0.3秒差の2馬身をつけての逃げ切り勝ちの内容でした。Aコース最終日で内はある程度荒れており直線では馬場の4部どころに持ち出すコース取りで終始展開の向いた自身の競馬ができた内容でした。テンも早く最後も脚を使えており上がり最速とは0.3秒差とラップや内容を見てもかなり強い競馬ではありましたが、ラップの加速点は主に下り坂を使ってのラップで直線の上がりも坂を下った後でより展開に向いた流れでの勝ち方だったため、着差や着順以上の評価がされやすい見方となりますが、あくまで展開やコース取りでのパフォーマンス上昇だったため過剰な信頼は禁物と判断できます。
2走前:東風S(LC 中山1600m) 3着
評価:B
ここも押して先行し単独2番手で追走する展開、開催6日目でも馬場はそこまで荒れておらず脚質のアドバンテージはイーヴンとも言える馬場状態でした。その中で4コーナー通過時にも2番手先行集団で直線に向かうと同じく先行集団に位置していた馬と捲ってきた馬に交わされての3着という結果でした。レース全体を通して先行した馬が上位入線をしていることからも前目先行有利のバイアスが働いておりその中での3着は可も不可もなくといった評価になりますが、先着した2頭との力量差を量れば概ね良いパフォーマンスだったと判断できます。
3走前:東京新聞杯 3着
評価:B
好スタートを切って先行集団内目の好位に位置し、直線ではそのまま前を捉えて抜け出しを図るも、逃げ馬を交わせず内からも交わされ3着という結果でした。圧倒的内前有利で差しはかなり厳しい展開、ペースもミドルでずっと同じペースで走っているラップでポジションや脚質も向いた展開で先着した馬とは力量差の結果だったと言えます。
見解:
前走はAコース最終日で直線の荒れた馬場は避けてのコース取り全体を通して楽な競馬だったと言えます。それを着順や着差だけで判断するには過剰評価になると判断できます。2走前3走前を見ても展開に恵まれたレースが続いており、能力自体は上位も絶対的信頼を置くほどの能力差はないと考えられます。
さらに今回は初の中2週でローテーションで見ても過去で1番詰まったローテとなりどこまでコンディションを戻せているかも不安材料として挙げられます。加えて今回は前走より0.5kg重い斤量を背負う点も不安視されます。
プラス材料で挙げられるのは、右回りでは5戦して複勝率80%と馬券外になったのは皐月賞のみ。得意の右回りで戦える点においてはパフォーマンスの上積みこそないもののプラス材料として挙げられます。また鞍上の岩田康成騎手とは継続騎乗の連続4戦目で過去3戦はすべて馬券内に好走と相性の良い騎手と継続で望める点も評価できる材料になります。
血統面では父はマインドユアビスケッツで、欧州型血統を父に持つのはプラス材料、母父はルーラシップでより馬力に特化した配合で前目での粘るタフな馬場ではパフォーマンスを上げる可能性があります。差し優勢の脚質予想ではスピード不足でそれ以上の上積みはないものの馬場や脚質は当日に傾向に左右される要素が多いため、展開が向けば馬券内への好走も可能と判断します。

13.デビットバローズ
牡5 ロードカナロア 武豊 56kg  上村
前走:巴賞 2着
評価:B
序盤から押して前目先行策で好位2,3番手あたりから追走,前半は落ち着いたペースで進み,そのまま直線に向かうと前で逃げていた馬とは2,3馬身差ほどで2番手以下は固まった状態,そこから追い比べとなって最後は僅差のハナ差残して2着という結果でした。逃げた馬同様展開に向いたレースとなっており最後の追い比べで2着に粘った点は評価できますが,前目先行有利で逃げた馬との差が縮まっていない点などから展開に向いた流れで有利条件での2着だったと評価します。
2走前:新潟大賞典 4着
評価:C
スタート直後は単独2番手からに競馬も3,4コーナーで捲る馬などで3,4番手のポジションに後退、直線に向かうとそのままの番手で併入、内を開けて追い出しを図るも内外から交わされ、勝ち馬とは0.4秒差離されての4着という内容でした。テン3Fと1000mまでの通過タイムを見てもスローペースで流れており前有利の展開だった中、中団に控えていた馬に交わされており、評価できない内容でした。ただ、上位入線馬は実力上位で能力差を考えれば妥当ではあるものの同斤もしくは-3kgあっての着差であれば評価はし難いレース内容だったと言えます。
3走前:大阪城S 2着
評価:B
ここも先行して好位外目の4番手から追走する展開、道中は1000m58秒台とミドルペースで流れ、直線では内外離れて先行馬で追い比べになり最後は勝ち馬とハナ差2着という結果でした。勝ち馬はその後大阪杯で4着とG1で好走、その馬とハナ差であることを考えれば強い競馬だったように思えますが、今年の大阪杯のレベルは低く例年通りの評価はしにくくなります。さらに内先行馬が馬券内を占めているように内前有利のタフなスタミナが求められるレースになっており、展開に恵まれた内容とも言え高い評価はしにくいと判断できます。
見解:
ここまでの3走はすべて前目での競馬になっており、展開に恵まれての好走で実際の能力より着順がよく見える馬柱になっています。2走前では斤量差や展開が向いての凡走でメンバーレベル次第では大きく人気を裏切る可能性もあり、2走前のパフォーマンスからも過度な信頼は禁物と言えます。3走前も勝ち馬との着差を考えれば高いパフォーマンスに見えるものの、その後レースレベルや当レースのレベルを考えればここも過度な評価は禁物と言えます。ただ、番手に控えての競馬もできるため無理に前からの競馬に拘らなくてもよいため展開の流れに応用できる点はプラス材料となります。能力は上位に入るものの抜けたパフォーマンスはなく、ここも展開次第では好走する可能性はありと判断します。
鞍上は前走から引き続いて武豊騎手の継続騎乗でそこ点はプラス材料と言えます。
血統面では、父ロードカナロアで母父にサンデーサイレンスという血統でバランスの取れた配合になっておりスピードも兼ね備えた血統構成でスタミナに不安はあるもののタフな条件は問題なく函館も前走でクリアしているため特にマイナス材料となる点もなく血統面ではイーブンな評価となります。
脚質面でパフォーマンスに差が出やすいと言え、すんなり番手に控えてタフな馬場での勝負になれば好走も可能と見ますが、差し優勢のスピード勝負になればやや不利と見て、過剰人気になるようであれば危険視したい1頭と言えます。ただし、前走から斤量が-1kgで他の有力馬との能力差次第ではレベルに低い高評価になる可能性もありと判断します。


■調教■

A.
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12.ホウオウビスケッツ
13.デビットバローズ
16.マイネルクリソーラ
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B.
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1.サヴォーナ
2.オニャンコポン
4.グランディア
6.リカンカブール
8.プラチナトレジャー
9.アウスヴァール
10.トップナイフ
11.アケルナルスター
14.ハヤヤッコ
15.チャックネイト
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C.
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3.エンパイアウエスト
5.サンストックトン
7.エミュー
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D.
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※当日の馬場状態や傾向、パドック、返し馬などを見て
直前の印変更の可能性があるためそこはご了承下さい。


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◎サヴォーナ
○オニャンコポン
▲サンストックトン
△アケルナルスター
△ホウオウビスケッツ
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