【GⅢ】福島牝馬S

■レースの自信度■


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S:80%以上

A:70~80%

B:60~70%

C:50~60%

D:40~50%

E:40%以下

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■過去の傾向■
まず福島競馬場の特徴として、小回りと急坂のあるコース形態になっており、基本は内前先行有利のバイアスになりやすいのが顕著になっています
2021年は新潟開催のため2021年を除いた過去5年の傾向に絞ってみると、馬券になった15頭のうち8頭が4コーナー通過時に4番手以内だった馬で、逆に10番手で回った馬はすべて馬券外となっており、先行から中団にかけて道中は競馬を進められる馬に展開利があると予想できます
さらに今週からBコース変わりで、枠もより外が不利で内前有利の展開になりやすくどのポジションで競馬を運ぶかが非常に重要なファクターとなってくると言えます
馬券も波乱傾向で2021年を除いた過去5年で、10番人気以降で馬券内に好走したのは3頭おり、いずれも前目先行作で残した馬の激走となっています
展開は、内目先行微有利で中団、内で脚を溜めて末脚の使える馬が有利と判断します
ローテーションでは、前走中山牝馬S組が優秀で、過去5年で毎年馬券に絡んでおり馬券になった15頭のうち7頭がここから来ており、残りは前走で重賞かOPC使った馬、3勝Cからの勝ち上がりから昇級戦でも馬券に絡んでおり基本は前走重賞で好走した馬が軸になってきます
血統面では、父ディープが好成績を残しているものもディープの直子はおらずそれでもSS系の血を持つ馬が毎年好走しておりさらに父か母父にキングマンボ系の血を持つ馬も馬券内への好走が目立ちます。昨今ではそこにノーザンダンサー系の欧州血統の血を持つ馬も好走しておりスピードと馬力を持ち合わせた血統に好走のチャンスがありと判断します


■各馬診断■
1.コスタボニータ
牝5 イスラボニータ 松山 55kg 杉山佳
前走:中山牝馬S 5着
好スタートを切って先団5,6番手につける展開、道中は先団外目をキープしながら4コーナーの直線手前で失速、ペースはスローだったが直線に入っても伸びはなくラスト100mを切ったあたりで進路を内に切り替えてからは徐々に伸びたものも前を捉えられず厳しいレース内容でした。開幕初日のスローペースと稍重の馬場コンディションと逃げ先行有利の馬場バイアスで展開に恵まれなかったと言えるものの、能力を発揮しきれず、敗因としてはスローの流れが合わなかった可能性と、馬場状態、斤量も可能性として挙げられますが明確な敗因はわかっておらず自身のパフォーマンスを発揮できてない厳しい評価となります
2走前:愛知杯 3着
内枠からのスタートで先団内目の4番手を追走する展開、直線では単独3番手でやや外に持ち出しながら先頭と併せ馬で向かうも、勝ち馬には離され外から伸びてきた馬にも交わされ3着という競馬でした。ペースはハイペースよりのミドルで直線でもしぶとく伸びて上がり3位の脚は見せるも馬場状態もフラットで能力勝負になる中絶好のポジションで競馬を進めた点を踏まえれば2着には粘りかったところというのが素直な評価になります。
3走前:ディセンバーS(中山1800m) 2着
先頭から4~5馬身ほど離れた内目好位の5番手を単独で追走する展開、道中はその隊列で進み直線で前にいた馬と後続の各馬もまとまってほぼ一団で直線に向かうと、馬群を割って徐々に進出。残り1F程で先頭に立つも最後は大外から伸びてきた勝ち馬に交わされ2着の結果でした。ここも先行策から好位の競馬で直線でも伸びほぼ完璧な競馬を見せ、今回は勝ち馬が強く内容といては悲観するものではなかったと判断できます。ペースはミドルで進んで能力勝負になる中メンバーも比較的集まってハイレベルな一戦の中での2着は評価できる内容でした。
見解:
近2走は能力を出しきれていない部分や、詰めの甘さのようなものを感じますが、全体的なパフォーマンスは高く勝ち馬とも大きく離されておらず、似たコース形態の中山1800mで上位に入るパフォーマンスは見せているのでここも能力と安定度で見ればメンバー上位には入ってくると判断できます。
福島は初で、全体の1800m成績としては1-1-1-3となっていますが、内3回の重賞はいずれも3着一回のみと厳しい成績になっています。一瞬の決め手に欠ける印象で去年の2月にOPC昇格後はまだ勝ちがなく馬券内に入る安定した成績は出しているものの勝ちきれないレースが続いておりここもパフォマンスの上積みが見込めるかが重要になって来ます(特に近2走は下降気味のパフォーマンス)。
父はイスラボニータで、ヤマニンサルバムやバトルクライがいますが、牝馬で現状オープン入りしておるのは当馬のみで重賞を勝ちきれていない点からもここもパフォーマンスを出し切れれば勝ち負けするだけの能力もありますが、近走から上積みが見込めないと馬券内がやっとな印象を受けます。
比較的澱みのない流れで進み内か中団好位で脚を溜めながら最後は伸びてくる競馬ができ、パフィーマンスを発揮できる展開が理想。あとは能力さえ出し切れれば勝ち負けすることも可能と判断します。

11.タガノパッション
牝6 キングカメハメハ 菱田 55kg 武幸
前走:中山牝馬S 6着
最内枠からのスタートで道中は内目の中団から後方にかけてを追走する展開、直線では最内を突いて徐々に進出、上がり最速の脚で一気に前との差を詰めるも勝ち馬と0.3秒差、4着までとはタイム差なしの6着で内前、外差しが効いていた馬場バイアスの中後方から内を突いて伸びてきたのは評価できる内容で、実質1番強い競馬をしていました。前が残っている中唯一後方から追い込んでこの着差であれば着順着差以上に評価できる内容だったと判断できます。
2走前:愛知杯 2着
ここも内枠からのスタートで道中は中団内目を追走、直線で外に持ち出すとそこから一気に加速、勝ち馬こそ交わせなかったものの追い上げて0.1秒差の2着は評価できる内容でした。ただ、内で上手く脚を溜めることができスムーズに外に持ち出せ展開に恵まれたとも捉えられ、能力は上位でのパフォーマンスだったもののここでの過度な評価はしにくいと判断します。
3走前:トルマリンS(京都ダ1800m) 6着
内枠のスタートで道中はインの中団を追走する展開、最後は伸びてきておりダートでもしっかり自身の競馬ができている点は評価できるポイントになります。条件が違いすぎるのでここは度外視と判断します。
見解:
近走は内で脚を溜めて最後に伸びてきており、いずれも高いパフォーマンスを発揮しています。今回は外寄りの枠に入ってしまったため違う形での競馬を強いられる可能性が高く上手く適応できるかがポイントになります。外からでも中団で脚を溜めながら伸びてくる競馬ができればそこまでパフォーマンスを落とす可能性は低いと考えられます。能力は最上位クラスなので展開などで不利を受けず自身の競馬ができればここも勝ち負けすることも可能と判断します。


15.シンリョクカ
牝4 サトノダイヤモンド 小幡初 55kg 竹内
前走:中山牝馬S 3着
内枠からのスタートでダッシュを決めるとインの3番手あたり好位で道中を追走する展開、直線でも最内を突いて徐々に進出、前を捉えきれず最後は外から交わされるも一団になっていた後続には抜かせずなんとか馬券内を確保すると言った内容でした。全体的にスローペースでコース形態からも内前有利の展開で直線でもすんなり前が空いて展開が向いての好走とも言え先着した上位2頭には力負け、後続にも1馬身差あるものの斤量面を加味すると馬券内にはどうかという差で、展開と斤量の恩恵があることを踏まえると高いパフォーマンスとは言えず厳しい内容だったと言えます。
2走前:日経新春杯 10着
好スタートを切って先団外目4番手あたりを追走する展開、前半は早いペースで流れるも道中で一旦落ち着き全体のペースとしてはミドルペースで進む展開、その中で先団好位をキープしながら競馬を進めるも4コーナー手前で進路が狭くなり直線では完全に挟まれて前が壁になりこの時点でスピードも落ち闘争心も削がれるように見えました。勝ち馬とも1.6秒差離されますが、最後は伸びて来ており不利がなければもう少しは着順着差は詰まっていたと捉えることができ、最後は終えている点を踏まえればそこまで悲観するレースではなかったと判断します。
3走前:エリザベス女王杯 9着
中団8,9番手を追走する展開、道中はスローペースで進むもミドルよりで前2頭が飛ばしていく展開、4コーナーから直線に向かう時には前2頭に迫りながら各馬が一団で追走する中外から回す形になり流れについていき追走するも先行しながら前にいた馬の能力勝負になり追い上げることができずの9着という内容でしたが、勝ち馬と0.5秒差、先着した相手がG1でも善戦しているメンバーであれば悲観する内容ではないと判断できます。4コーナーのカーブで上手くポジションを取れず後方から外を回す形になった時点ですでに厳しい位置でしたが、最後直線では伸びており自身の競馬はできていたと思います
見解:
ローテーションで前走中山牝馬S組でその中でも馬券内に好走しているのはプラス材料も、能力や着順着差に差はほとんどないため似たコース形態のレースになる点は評価できるも、中山牝馬S組では厳しい評価となります。それでもここまで二桁着順など着順こそ良くはないものの、着差で見ればそこまで離されている訳ではなく相手なりに走る印象で、ここも相手なりに走り展開が向けば馬券内に好走することも可能と判断します。去年のオークス以来となる55kgを背負い近走のレースでは最も重い斤量で、+1kgではあるもののその中でどこまでパフォーマンスを上げてるかも重要になってきます。能力面でも上位には入りますが、下位と比べてもそこまで能力差はないと考えられ、状態などによっていくらでも差は覆ると予想できます。
血統面では、父はサトノダイヤモンドで種牡馬になってまだ新しく産駒数が少ないこともありますが、重賞勝ち馬は未だに1頭のみで種牡馬としてはまだ今ひとつ成績を上げれないでいます。父系で見れば広いコースの方が合いそうですが当馬は阪神JFや中山牝馬Sなど小回りコースでの実績があるので、血統面では上積みはなしと判断できます。
先行して好位からの競馬が理想ではあるものの外枠に入ってしまったのは不利で、どのポジションから競馬を進めるかが鍵になるかと。しぶとく伸びるタイプなのでスローでの流れが理想で、中団で脚をためて伸びることができれば好走も可能と判断します。

16.グランベルナデット
牝4 キズナ 横山武 55kg 大竹
前走:初富士S(3勝C 中山2000m) 1着
スタートして単独2番手で道中を追走する展開、途中で2,3番手争いになり4コーナー手前で後退するも直線では先頭に並びかけ、最後はそのまま後続を離し余力を残して勝ち切る内容でした。Cコース6日目で馬場は外差し有利のバイアスも前もそこまでは止まらない状態でペースもミドルで流れたため好位で運べたのが大きく先行して押し切って勝つも展開に恵まれた中でしっかり勝ち切ったという印象。特にマイナスにななるような要素はありませんが、3勝Cでこのパフォーマンスであれば過度な評価はしずらい印象も受けます。
2走前:サンタクロースS(阪神2000m) 6着
前2頭が大きく逃げ離れた4番手で道中は追走、直線で差がなくなり前を交わすも後続の追い込んできた馬にも交わされ6着という結果でした。ハイペースの流れでいいポジションで競馬を進めたものの差し優勢で上がりも出やすかったことから力負けはしたものの評価を落とす内容ではなかったと判断できます。確かに能力面では劣っていた部分はあるものの牡馬古馬混合の中で斤量の利があったとはいえそれが初めての経験であることを踏まえても評価を下げる必要はないと判断します。
3走前:秋華賞 15着
後方に控える形で道中は13,14番手を追走、直線で内から進出を図るも前を交わせず外から抜かれ世代間の中でも能力で負ける厳しい競馬となりました。馬場状態や展開で見ても差しが届きにくく地力の差が出る内容だったと思います。
見解:
近2走は先行し、番手につける競馬からしぶとく脚を使って無難な競馬をするようになりある程度安定したパフォーマンスを出せるようになっています。3走前の後方に控える競馬は度外視でき近2走が牡馬混合の中高いパフォーマンスを発揮できているのは評価できる点になります。初の重賞ではありますが、牝馬限定戦で近走のパフォーマンスができればここも能力は上位には割って入ることも可能だと判断します。外枠からのスタートでポジションを取るのには枠で不利とも言えるのでその点は割引となります。
初の福島で距離短縮の1800mも初めての経験になるのでそこまで特殊条件ではないものそこに上手く対応できるかも好走する上で重要なポイントになります。
父はキズナで、福島で好走するイメージはないもののディープの後継に最も近いと言われ昨今でもクラシック制覇など種牡馬としては飛躍しており牝馬が走りやすいのもプラス材料と判断します。
昇級戦で外枠からのスタートになりますが、番手からの競馬で上手く立ち回れれば馬券内への好走も可能と判断します。展開的にはスローで流れ前が残る展開が理想。


■調教■

A.
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2.エリカヴィータ
5.トーセンローリエ
7.ファユエン
15.シンリョクカ
16.グランベルナデット
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B.
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1.コスタボニータ
8.ウインピクシス
9.エミュー
11.タガノパッション
12.ラリュエル
13.ライトクオンタム
14.フィールシンパシー
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C.
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3.ピンクジン
4.ペイシャフラワー
6.エリオトローピオ
10.キミノハマリア
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D.
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※当日の馬場状態や傾向、パドック、返し馬などを見て
直前の印変更の可能性があるためそこはご了承下さい。


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◎タガノパッション
○コスタボニータ
▲ラリュエル
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