【GⅠ】大阪杯

■レースの自信度■


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S:80%以上

A:70~80%

B:60~70%

C:50~60%

D:40~50%

E:40%以下

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■過去の傾向■
阪神内回り2000mで行われる春のG1大阪杯
近年は古馬中距離戦線の有力馬がドバイに流れる影響でメンバーの質は落ちている傾向があり、今年の出走予定馬もG1勝ち馬が不在とどの馬にも初G1タイトルを取るチャンスがあり同時に混沌としたレースになることが予想されます。
馬券で見てもG1昇格後の過去7年で近年はドバイの影響で波乱傾向にあり、過去5年で1番人気の勝利はなく今年も例外なく圧倒的有力馬の不在というメンバーから馬券妙味のあるレースになる可能性が高くなっています。
大阪杯のコース阪神内回り2000mの特徴として、スタートしてすぐ急坂があり1コーナーまでが短いことでペースが上がりにくく落ち着いた展開になりやすくなっており、内回りであることとコース形態から小回りでコーナーを4つ曲がるのでレース全体を通してもペースが上がりにくく、前先行有利の展開になりやすいといえます。実際に過去5年で馬券になった15頭のうち、10頭が4コーナー通過時に4番手以内だった馬でペースもスローからミドルで纏まりやすくなっており、先行した馬が有利で中団から脚を伸ばした馬も内で脚を溜めて展開と地力があって好走した馬が多いのが顕著に出ています。
枠による大きな有利はないものの、先行前目有利のバイアスが生じると予想されるので内枠で先行脚質である馬には枠が重要なファクターになるとも考えられます。また、1,2枠、大外枠はやや不利で外は前目先行でポジションを取りにくい点、内枠は包まれて前が止まらないので包まれて進路がなく展開不利を受ける可能性がありますが、馬によってどのポジションを取るかは決まってくるのであくまで参考程度だと判断します。
馬齢は4,5歳が中心で、G1昇格後の過去7年で勝ち馬はすべて4,5歳馬。馬券になった21頭のうち20頭が4,5歳とタフな馬場で馬力よりスピードが重視されていることもデータになっています。ただ、今年の4歳世代については能力で他の世代より劣っておりこの時期は明け4歳が中心もここまで明け4歳世代は馬券にはなるものの勝ち切れておらずメンバーも混戦の今回は6歳馬以上にもチャンスがある可能性も十分考えられます。
栗東関西の所属馬が過去7年で7勝しており、馬券内でみても7-6-6と地元開催での馬が好走していることも突出したデータとなっています。


■各馬診断■
1.ミッキーゴージャス
牝4 ミッキーロケット デムーロ 56kg 安田
前走:愛知杯 1着
見解:
ここまで3連勝しておりまだ能力の伸び代も十分あり得るポテンシャルは持ち合わせているとは思えますが、これまでは牝馬限定戦が多く、一気に相手関係強化と斤量も+2kgされることを踏まえるとパフォーマンスはどうしても下がりやすく能力でも現状は上位勢と比較すると劣る印象を受けます。
阪神2000mのBコース変わり開幕週で内枠を引けたのはプラスですが最内となるとポジション取りや持ち出しで苦労する可能性も考慮でき、マイナスではないですがイーブンの評価となります。前日土曜日にデムーロ騎手が好調だったのはプラス材料でここもリーディング騎手がこぞって海外に行っている点からも騎手の力関係では優位と判断でき、デムーロ騎手の乗り方次第では馬券内への可能性も十分ありますが、相手関係強化と斤量からもコースはあっていますがここは厳しいと判断します。

2.ローシャムパーク
牡4 ハービンジャー 戸崎 58kg 田中博
前走:香港C8着
前走は初の海外遠征+内前有利のバイアスが生じている中外枠からのスタートで終始外を回す展開で全くと言っていいほど自身の競馬ができていないので実質度外視と判断できます。それでも着順着差以上に走っており能力の高さを疑う要素ではないので不利の中ベストな競馬をしていた点では評価できる内容だったと言えます
2走前:オールカマー 2着
外枠からのスタートで先行集団外目の5番手あたりを追走する展開、直線では外から進出し前をまとめて差し切るとそのまま0.2秒差をつけて差し切る内容で復兆気配のあったタイトルホルダーにこの差であれば能力の高さを裏付けており他の負かした馬を見ても勝ち方からも完勝といえる内容で前走のパフォーマンスができればここでも能力は最上位クラスだといえる内容でした。
3走前:函館記念 1着
ここも中団外目につける展開で直線向かってからは楽な手応えで先頭に並び抱えるとステッキを1,2発で加速し最後は余裕を持って勝つ内容でこのクラスや相手でも1枚抜けた実力だったと判断できます。ただここも負かした馬が後に重賞でも馬券内に好走するメンバーでそのメンバーを相手に着差以上に強い競馬をしていた点から能力の高さを示したレースだったと言えます
見解:
前走は8着にはなったものの内容を見てもそこまで評価を落とす走りでもない分実質度外視できるレース。その前の2走得意の競馬をしながら決して弱くない相手を完封しての勝ち方は着差以上に評価できる内容で、初のG1ではありますが、このメンバーでも能力は最上位レベルだと判断できます。海外帰りでどこまで状態面が整っているかという点は不安材料ではありますが、前走海外組も勝っておりそこまで懸念する点ではないと判断、ただ前走が内前有利の競馬でポジションからどうしようもできなかった点ではありますが、今回も内前有利の展開になる可能性が高いためポジション次第では能力を発揮できないという可能性もやや懸念材料として挙げられ眉唾程度ではあるものの能力はあってもフルで発揮できるかどうかという点では疑問視できます。父はハービンジャーで母父にキンカメと主流血統が得意とする根幹距離の2000mよりタフな非根幹などの方が走りそうな印象。とはいえ2000mでは6回走って5回が馬券圏内に走っており中山の小回り+急坂もこなしておりコース形態で見ても問題はなさそうですが、今回が初の関西輸送で函館などはあるものの海外帰りと輸送でその点がどうかは不安視でき、能力を発揮できないとなると凡走してしまう可能性もありと判断します。

3.タスティエーラ
牡4 サトノクラウン 松山 58kg 堀
前走:有馬記念 6着
前走は枠が外寄りなのもあり中団で運ぶ展開でしたが直線で不利を受けての6着でしたので着順着差以上に評価を落とす内容ではなかったと判断できます。
見解:
4歳世代の中では上位クラスの能力を持っていると言えるので、枠や脚質を考慮して馬券内への好走は十分ある能力と展開利は見込めますが、初の58kgを背負う点と初の関西遠征という点では不安材料と判断できます。関西輸送がなく阪神の経験がない馬の凡走が多いように似たコース形態の中山では好走しているので能力を出し切れれば馬券内への好走も可能ではありますが、過去3戦が外国人騎手による好走から皐月賞以来となる松山騎手への乗り替わりでパフォーマンスの上げ幅はあまり見込めないことも考慮し、過剰な人気であれば軽視したいと判断します。

4.ハヤヤッコ
牡8 キングカメハメハ 幸 58kg 国枝
前走:金鯱賞 4着
見解:前走は展開に恵まれての好走で素直に評価できず、馬齢を考えてもここは力が足りないと判断します。枠は絶好の枠とも言えますが不得意の右回りと相手関係を考慮してここは厳しい評価となります。

5.スタニングローズ
牝5 キングカメハメハ 西村淳 56kg 高野
前走:VM 12着
前走は不得意条件+出遅れもあり全く競馬にならない内容でしたので実質度外視と言えます。むしろその中で勝ち馬と0.8秒差であれば評価できる内容だと言えます
見解:
約10ヶ月半ぶりのレースではありますが、得意の阪神2000m内周りコースでBコース変わりの初週ということであれば内前有利の展開利が見込め、枠、脚質は申し分ない条件だと言えます。休み明けである点は不安材料ではありますが、調教の動きや厩舎のコメントからも状態は決して悪くないと言えG1で勝った秋華賞と同条件である今回でその時と同じパフォーマンスが出せれば勝ち負けすることも十分可能と判断でき、展開さえ見込めれば馬券内への好走も可能と判断します。

6.ジオグリフ
牡5 ドレフォン 北村宏 58kg 木村
前走:中山記念 3着
前走は完全内前有利のバイアスが生じている中展開に恵まれての3着でしたが、先着した馬にも同じことがいえ得意条件であればまだ見限るレベルの馬ではないことを証明した内容だったと言えます
見解:
前走で調子を取り戻しつつあると仮定すれば、似た条件である今回は上積みも見込める1頭で、国内の芝に限って見れば前走と4走前の宝塚記念でその宝塚記念も阪神2200mと特殊舞台で9着には敗れたもののイクイノックスと0.7秒差で且つ出遅れがあったことを踏まえれば決して評価を落とす内容ではなかったと判断でき、内前有利の今回も先行して押していくことができれば前走以上に走ることも十分可能と判断します。ただ、美浦所属の馬である点は割引きにはなりますが、馬券内への人気以上の好走も十分可能と判断します。

7.ハーパー
牝4 ハーツクライ 岩田望 56kg 友道
前走:有馬記念 9着
見解:
前走は距離や相手を見ても初の牡馬混合の古馬との1戦で能力を踏まえても善戦か妥当な結果だったと言え、そこから大幅な相手弱化と枠、脚質で条件有利を見込める可能性は高いので、2走前並みにパフォーマンスを上げれればここも勝ち負けすることも十分可能だと判断します。あとは初の斤量56kgと休み明けになりますが、オークスから秋華賞が5ヶ月でハイパフォーマンスであることを踏まえればそこまで大きな不安材料にはならないので前々で運びながらしぶとく脚を伸ばして徐々に伸びれればチャンスも十分ありと判断します。

8.プラダリア
牡5 ディープインパクト 池添 58kg 池添
前走:京都記念 1着
見解:G2を3勝、重賞で5回馬券内に入るなど能力でみれば最上位とも評価できる1頭で、血統が父ディープインパクト、母父にクロフネとこのレースに相性のいい配合で根幹距離でできるのもプラス材料ではありますが、内回りの小回りよりは広いコースの方が合っているので前走からの上積みという点ではイーヴンの評価になりますが、今の4歳世代と打って変わって全体的にハイレベルな現5歳世代でダービーで5着に入った実績はここまでの内容を見れば裏付けられる競馬をしており、古馬中距離戦線で見れば能力はやや劣る印象がありますが、このメンバーであれば能力さえ出しきれれば勝ち負けすることも十分可能だと判断します。

9.ステラヴェローチェ
牡6 バゴ 酒井 58kg 須貝
前走:大阪城S 1着
見解:前走で2年ぶりとなる好走をし、復調の兆しを感じさせる内容だったと言えます。相手関係は大幅強化になりますが、元々クラシックやケガ前は古馬の重賞クラス相手に善戦しており、調子を上げつつある中前走からさらに上積みを見込めるのであれば抑えておきたい1頭だと判断でき、6歳以降の馬の成績は奮わないデータはありますが現4歳世代のレベルや今のメンバー関係であれば覆すことも可能と判断でき、勝ち負けは行かなくても展開次第では馬券内、人気以上の好走も十分可能と判断します。

10.ソールオリエンス
牡4 キタサンブラック 横山武 58kg 手塚
前走:中山記念 4着
見解:
元々の能力に疑いがかかる点もあり、現状の4歳世代でもクラシックで好走こそしたもののやはりこのメンバーでも能力は劣る印象を受けます。内前有利で脚質も不向きな展開が予想され前走で叩きとして斤量などは克服済みも末脚一気の追い込みでくるには去年のスターズオンアース並みの能力が必要で現状そこまでの能力はないと判断できるので、人気するのであれば危険な1頭と判断します。

11.ベラジオオペラ
牡4 ロードカナロア 横山和 58kg 上村
前走:京都記念 2着
見解:
阪神2000mの内回りコースは年末のチャレンジCで経験し、その時は古馬重賞で勝ち切っておりコースは合っている印象を受けます。クラシックでは皐月賞で凡走、ダービーでは展開が向いての4着でしたが、その2走を除けばすべて連対しており安定感は高く、世代の中でも実績をみれば上位レベルの能力はあると判断できます。外寄りの枠なのでどの位置から競馬するかが鍵になりますが、中団からしぶとく脚を伸ばしてこれればここも安定したパフォーマンスを出せる1頭だとは判断できます

■調教■

A.
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2.ローシャムパーク
9.ステラヴェローチェ
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B.
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1.ミッキーゴージャス
3.タスティエーラ
5.スタニングローズ
6.ジオグリフ
7.ハーパー
8.プラダリア
10.ソールオリエンス
11.ベラジオオペラ
13.ルージュエヴァイユ
14.エピファニー
16.カテドラル
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C.
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15.リカンカブール
ーーー
D.
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4.ハヤヤッコ
12.キラーアビリティ
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※当日の馬場状態や傾向、パドック、返し馬などを見て
直前の印変更の可能性があるためそこはご了承下さい。


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◎ハーパー
○べラジオオペラ
▲プラダリア
△タスティエーラ
△ジオグリフ
△ステラヴェローチェ
△ローシャムパーク
☆スタニングローズ
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