エプソムC

■レースの自信度■

B+

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S:80%以上

A:70~80%

B:60~70%

C:50~60%

D:40~50%

E:40%以下

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■過去の傾向■
6月中旬の梅雨の時期の開催というのもあり、近5年で良馬場での開催は1度のみで今年も当日は雨予報となっており、普段の東京コースの馬場バイアスとは変わった傾向になる可能性が高いといえます
実際に近5年で4コーナー通過時に10番手以降で馬券になったのは2頭のみで、1頭は良馬場開催の時と、もう1頭も5年前で稍重以上の馬場で開催された近3年では、とにかく差し不利、特に極端な追い込み勢はバイアス不利を受ける傾向が強くなっています。
逃げた馬が残って馬券内に好走する例もあり、近3年の稍重以上の開催で馬券内に好走したのはすべて4コーナー通過時に5番手以内の馬であることも前途の裏付けとなっており、普段であれば差し有利の東京コースとは真逆の前残り絶対有利のバイアスが生じると判断できます
また過去3年のレースを見ても、開催を重ね馬場の内側は芝の悪化が進んでおり、どの馬も内を空けて外を回してくる乗り方が多く、今年も雨でさらに内が伸びにくいことを加味すると例年通り今年もそのパターンの可能性が高く、位置取りも好走する上で重要なファクターになってくると言えるでしょう
馬券で見ると、堅い決着はなく、荒れ傾向の強いレースになっています
過去5年でみても1番人気が馬券になったのは1回のみで、3番人気以内の馬が1頭も絡まない年があるなど一筋縄ではいかないレースとなっています
枠による有利不利はなく、重視すべきは脚質と展開で、やはり前々で競馬ができる馬が有利であるといえます。あとは展開で外目に持ち出しやすい位置を取れる枠や展開に恵まれる馬を見出すことで好走馬を人気に関係なく絞リやすくなるといえます
近2年は例外になりますが、それまでの4年間は前走メイS組が馬券に絡んでおり、同条件である前走を経験している馬が有利であったといえますが、近2年は該当馬が不在というのもありましたが、前走からのローテーションで目立ったパターンは特にないと言えるでしょう
血統面からも目立った傾向はなく、脚質と展開の流れを掴むことが重要であると判断できます


■各馬診断■
2.マテンロウスカイ
セ4 モーリス 横山典 57kg
前走 メイS 2着
スタート直後からハナ争いに加わりそのままハナを取り切ってペースの主導権を握る展開。直線向いた状態では2馬身から3馬身ほど離しそこからはさらに後続を離し、3着以下には3馬身をつけて最後は内から差されたものの競馬は強い内容だったといえます
1000m通過時のタイムは58.4とややハイペース気味の中、後続をさらに離しての競馬は重賞クラスでも通用する能力の高さを証明していると判断できます
前走が斤量55kgの恵まれた展開であったこともありますが、今回でプラス2kgとなり斤量面では他の上位馬と同等の条件となるため、その中でどこまで能力を発揮できるかが鍵になるといえます
基本的には逃げ先行の客室のため、ここもハナを取りきるまでは不明ですが前々での競馬をすることが予想でき、脚質面で見ても展開と条件では前走より上積みも見込めます。番手に控えて4,5番手を追走する形でも問題ないので,そこは前走から継続騎乗の横山典騎手の手綱捌きが問われるところとなります
ただ、この馬は前走でも舌を出して走っていたりいきっぷりが良すぎる気性面もあるのでそこも含めてうまく鞍上がこなせるかどうかも鍵になってくると言えるでしょう。それでも去勢手術をしたことで落ち着いて競馬をできることも増えており、競馬を重ねる中で気性面の操縦性も上がっているので、そこまで大きな懸念材料ではないと判断できます
過去の1800mの成績は,2-2-1-0で全て馬券内に好走しており、右回り左回り関係なくパフォーマンスを維持できることから、枠も内枠で絶好の枠なのでスタートで飛び出して楽に好位を取れれば理想の競馬もしやすいはずで、前々の押し切る競馬で前走と同様のパフォーマンスが出せればここも勝ち負けの争いに加わることも可能と判断できます
父はモーリスで、モーリス産駒の特徴として、古馬になってからパフォーマンスを上げる傾向があり、明け4歳で実際今年に入ってから3戦して全て馬券内に好走しており、さらに東京コースが最も得意としているのもモーリス産駒の特徴であることから、前走で初めての東京1800mを使い今回が同条件でやれることから、上積みの点が多く見込めるのはプラス材料となります
展開や脚質面で考慮しても上積みが多く見込め、能力も近走のパフォーマンスが出せれば十分重賞でも通じる能力は備わっているため、アクシデントや極端な不利などを受けない限りはここも馬券内への好走する可能性は十分ありと判断できます


3.インダストリア
牡4 リオンディーズ ルメール 58kg
前走 ダービーCT 1着
中枠を活かし中団好位につける競馬で、4コーナー通過と同時に外に持ち出し上がり33.4の末脚で差し切る理想の競馬でした
中山マイルは3戦3勝と得意の舞台としておりそこから東京へのコース変わりでどこまでパフォーマンスを維持できるかが鍵になるといえます
また斤量面でも、前走は56kgだったのに対し、今回はメンバー中唯一の重賞ウィナーというのもあり最重量の58kgと前走より2kg重い負担でパフォーマンスを上げれるかも好走する上で一つの要因と言えるでしょう
東京の1800mは新馬戦と未勝利戦で走っており、1着1回、2着1回と苦手なコースではありませんが、左回りより右回りを得意としている傾向があるので、2走前の東京新聞杯のようにエンジンがかかるようだと差し不利且つ決め手不足だとバイアス面でも不利になる可能性が高いと判断できます
鞍上は戸崎騎手からルメール騎手に乗り替わりで、前走で勝っている騎手からの変更という意味ではマイナスですが、東京へのコース変わりでルメール騎手という面では結果としてプラス材料となります
父はリオンディーズで、適正距離は1400m~1600mまでの印象。当馬もマイルを主戦としており、血統面からも距離延長では上積みは見込めず、かと言って全くの不向きというわけでもないと思いますので、血統からの評価としてはイーブンといえます
近2走のパフォーマンスが出せればここも実力上位で勝ち負けできるだけの能力はありますが、コース変わりでベストの条件ではないのと、距離延長+馬場バイアスでも不利を受ける可能性が高いと判断できるため、人気以上の評価は危険と言えるでしょう

5.レインフロムヘヴン
牡5 ドゥラメンテ レーン 57kg
前走 府中S 1着
前走は中団好位につける競馬で直線向くと同時に先行集団と併走する形で向かうと、そこから前を捉え上がり33.4の末脚で差し切り勝ち
道中の運びから仕掛けのタイミングまでほぼ完璧の競馬だったといえます。そのレーン騎手の継続騎乗はプラスで、前走の上位3頭はいずれもOPCの馬でありその中で勝ち切ったのも評価できるポイント
1Fの距離短縮になり、過去の1800mでは、0-0-0-2 で、東京1800mも馬券外になっていますが、いずれも3歳時での成績で実質度外視として判断できます
とはいえ、やはりベストは2000mくらいで、久々の1800mと距離短縮でどこまで能力を出せるかが鍵になるといえます
鞍上はレーン騎手で、継続騎乗なのと今年もダービーなど大舞台で結果を残しており、ここが短期で来ている今回のラスト騎乗となるため騎手や、今回の短期免許取得期間で専属になっている堀厩舎とのタッグなので陣営、騎手ともに勝ちへの拘りはより強いと予想できます
実際この1年間で6戦して馬券外になったのは一回のみで馬の能力で見てもこのメンバーなら実力上位と判断できます
中団につけてどちらかというと上がりにかけるタイプなので、今回の馬場バイアスに一致しているわけではありませんが、中団から先団にかけてスムーズに持ち出せれば差しが全く届かないわけではないので、先行から脚を使えればここも馬券内への好走は十分可能と判断できます
父はドゥラメンテで、クラシックを勝ちまくっており、東京のコースも歓迎、稍重でも十分こなせるためマイナス材料も少なく、ドゥラメンテ産駒というだけでも抑えておく必要があるレベルなので、展開次第で勝ち負けできる能力もあるといえます

15.ジャスティンカフェ
牡5 エピファネイア 横山和 57kg
前走 ダービーCT 2着
道中は中団内目を追走し、4コーナー通過と同時に外に持ちだし差しにかかる体制で直線向くも、1馬身ほど前にいたインダストリアを捉えきれず3/4馬身ほど話されての2着という内容でした
運びや上がりの使い所に関してはほぼパーフェクトの騎乗で、前走については勝ち馬を素直に誉めるしかなく、上がりも3位タイの33.4と中団から運んでの競馬で脚を使えているのも能力の高さはあったと判断できます
むしろ勝ったインダストリアは中山のマイルは3戦3勝で元のコース適正も高く、逆に東京などの広いコースや右回りの方が得意にしている当馬がここまで走れたのは評価できる点であるといえます
そこからの東京へのコース変わりはプラス材料で、東京1800mも 0-1-0-1 と回数こそ少ないものの去年のハイレベルの毎日王冠で2着と、去年のこのレースでは馬場の悪い内を通っての4着で、差しが届きにくいこのレースで12番手から3着までクビ差の4着で能力の高さとコース適正は間違いなくメンバー内でも上位と判断できます
ただ、去年の毎日王冠以来の1800mへの距離延長とやはり馬場バイアスで不利を受ける可能性が高いので、脚質の点では不安材料となります
毎日王冠レベルのパフォーマンスが出せれば十分勝ち負けできる能力はありますが、やはり脚質面で評価を落とせざるを得ないというのも事実としてあります
それでも外枠はプラスで内で揉まれて外に持ち出せず、結局去年同様内を回すオアターンだけは避けたいので理想は外から先行でそのまま外に持ち出し、上がりを使って伸びる競馬をしたいところ
鞍上は横山和騎手に乗り替わりで、前走がルメール騎手であったため鞍上は弱化となり、最近の成績からも鞍上という面でもややマイナス材料と判断します
能力自体がメンバー上位なのは疑いはありませんが、脚質面と本質はマイルである可能性が高いので、久々の1800mにどこまで対応できるかという点と、鞍上の乗り方一つで結果が左右される可能性も高く、重賞では結局勝ちきれないという印象も強いので、パフォーマンスを最大限出せれば圧勝があってもおかしくありませんが、稍重以上の馬場で苦戦しているなど懸念材料も多々あるので人気以上の過度な信頼は禁物かと


■調教■

A.
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1.エアロロノア
3.インダストリア
5.レインフロムヘヴン
8.フィアスプライド
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B.
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2.マテンロウスカイ
6.ショウナンマグマ
7.ピースワンパラディ
9.ガロアクリーク
10.ヤマニンサンパ
11.ヤマニンサルバム
13.トーラスジェミニ
15.ジャスティンカフェ
16.ラストドラフト
17.ルージュエヴァイユ
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C.
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4.カワキタレブリー
12.エアファンディタ
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D.
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14.レクセランス
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本命は
3.マテンロウスカイ
上位人気馬が差しの脚質であり、前走から同条件でのレースでやれるのも大きく、前走のパフォーマンスが出せれば、好走する見込みも十分あるこの馬が本命になります。やはり前目先行有利のバイアスであると予想しているので、前走で逃げて3着以下に着差をつけている点や、枠なども考慮した上で一番安定感のある走りができる可能性が高いと判断できるので勝ち負けまで行かなくても3着以内は堅いとみて本命とします
対抗は
5.レインフロムヘヴン
能力はこのメンバーでも見劣りせず、鞍上も好調のレーン騎手で、脚質こそ有利とはいえませんが、枠を生かして中団から前目でも伸びてくる脚はある上、位置取りや仕掛けるタイミングは騎手から信頼を置けるので、能力を出し切って、展開で不利を受けなければ勝ち負けすることも可能と判断し、対抗評価とします
3番手は、
3.インダストリア
この馬も脚質面では不一致で凡走する可能性があるも、やはり能力の高さはメンバー上位なので、内枠を活かし前目の競馬で脚も使えれば好走する可能性も十分ありと判断できます
また、他のメンバーと比較し左回りで多少パフォーマンスを落としたとしても、優位性をひっくり返せるほどの能力を持つ馬もいないと判断できるためここは3番手と評価します
1番人気になるであろうジャスティンカフェなどは、コース変わりで能力の上積みは見込めますが極端な追い込み馬で、バイアス不利と鞍上の弱化+斤量面で評価を下げます。あとは前目先行で粘る可能性のある馬や、コース変わりで能力の上積みが見込める馬を抑えます


※当日の馬場状態や傾向、パドック、返し馬などを見て
直前の印変更の可能性があるためそこはご了承下さい。


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◎マテンロウスカイ
○レインフロムヘヴン
▲インダストリア
△ジャスティンカフェ
△フィアスプライド
△ルージュエヴァイユ
△ショウナンマグマ
☆ヤマニンサルバム
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