【GⅢ】アーリントンC

■レースの自信度■


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S:80%以上

A:70~80%

B:60~70%

C:50~60%

D:40~50%

E:40%以下

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■過去の傾向■
昨今の阪神競馬場の特徴として、圧倒的に内有利のバイアスが生じているのは周知の事実ですが、今回行われる阪神マイルの外回りでも例外なくそのバイアスの影響を受けると考えれます。実際に先週行われた桜花賞でも、スムーズに立ち回って先行しながら脚を溜めて伸びてきた馬が馬券内に好走しており、ポジションや脚質は若干ペースや展開によって変わりますが、基本は内前有利の外差し不利という貞操が主流となっています。
枠と脚質は非常に関係性が強くなっており、過去5年で馬番が二桁だった馬で馬券内に好走したのは先行して前目のポジションから先行策で能力を発揮した馬でした。4コーナー通過時に10番手以降を回って馬券になった馬もいますが、能力で抜けているか展開が向いての着順で、近年の傾向を鑑みれば外枠よりは先行策、逆に内の馬は道中で脚を溜めて抜け出せれるポジション、展開に向いた馬が能力を発揮、もしくはパフォーマンスを上げると見立てます。もちろん展開関係なく、能力は抜けていればどの位置からでも勝ち負けするパフォーマンスを発揮する馬もいるためあくまで傾向の一つとなります。
頭数などにより12番で8枠になった馬もいますが、現状6~10年前はそれだけ外枠も好走していた事実があり、近5年では一頭も来ていないというのがそれだけ阪神の現在の馬場バイアスを表していると断定できます。
メンバーは前走皐月賞トライアルや共同通信杯を使って距離が長かった馬が能力を発揮しやすく、それは前走で距離適性外で実質度外視+クラシックを目指す世代の強豪馬を相手にしていたところからここを目標にしていた馬では相手弱化になりやすく且つ適性距離への出戻りでパフォーマンスを上げやすい傾向があると予測できます。
桜花賞同様、枠による脚質、馬場を見込んで展開利の恩恵を受けやすい馬を中心に能力上位、前走からの巻き返しが狙える馬を狙っていくのが重要だと判断できます。


■各馬診断■
1.ポッドテオ
牡3 ジャングルポケット 北村宏 57kg 畠山
前走:1勝C(東京1600m) 1着
見解:
ここまで8戦してすべて馬券内に入っており、安定感はあるものの裏目で見れば勝ちきれないとも捉えられ、昇給戦の初の重賞挑戦でどこまで通用するか。最内枠から上手く展開がハマれば馬券内に好走することも可能と判断します。

3.ディスペランツァ
牡3 ルーラシップ モレイラ 57kg 吉岡
前走:1勝C(阪神1600m) 1着
出遅れて最後方を追走する展開、直線で前を一気に交わして差し切る内容での競馬でした。開幕3週目の馬場でペースもスローではあったものの馬場としては差し優勢のバイアスが生じており、一気の末脚は見張るものがあるものの展開に恵まれており、メンバーレベルもこれまで1勝Cを勝ち上がった馬はおらずLCでも人気で凡走の馬などがおり決してメンバーレベルは高いとは言えませんでした。その中での余力を残しての勝利ではあるものの過剰人気になりやすいパフォーマンスだったと言えます。
2走前:ホープフルS 9着
道中は後方に控える競馬で徐々に進出していく展開、4コーナー通過時は8番手あたりで追走し追い込みを図るも直線で前が壁になってブレーキがかかりそこから外に持ち出すロスがあっての着順でスムーズな競馬ができていれば0.2秒ほど捲れたとした場合掲示板に乗るか乗らないかくらいには順位を上げれていた可能性がある内容でした。上位勢とは話されているもののパフォーマンス自体はそこまで評価を下げる内容ではないと判断できます。
3走前:京都2歳S 6着
ここも最後方から追い込みにかける展開で道中はややハイペースでの追走、3コーナーあたりから徐々に進出し直線手前でほぼ一団で向かうと、馬群の外から伸びていき上がり最速の脚で追い上げるも届かず6着という結果でした。勝ち馬とは0.2秒差で最後よく追い上げており先着した馬は後の重賞勝ち馬や連対馬、あとは仕掛けの位置での差だったのでパフォーマンス自体は決して低くない内容だったと言えます。
見解:
前走はメンバーレベルが低くそれまでの相手関係を考えれば妥当な結果であり、それまでの2走は上位勢と比べると見劣りしますが、このメンバーであれば能力は上位だと言えます。2,3走前は距離的にも仕掛けがゆったりなわりに最後はやや失速しており距離もマイルから1800mくらいが現状は適正な印象を受けます。相手が強化されマイルの舞台でどこまで通用するかが問われるレースになり、今開催最後の馬場である程度差しも届きやすい条件でどこまで通用するかというのも鍵になると見立てられます。鞍上はモレイラ騎手に乗り替わりであまり追い込みにかける騎手でhないためどのポジションで競馬をするかが鍵になりそうですが、先週桜花賞を勝っている騎手を確保できたのは大きく、あとは展開や能力でどこまでやれるか。前走で阪神の外回り(Aコース時)を経験し勝っているのはプラス材料で条件はこなせそうなので能力を出し切れれば。
父はルーラーシップで、半弟にファントムシーフのいる血統、兄はハービンジャーでそれこそシンエンペラーに近いタイプでしたが当馬は追い込みでルーラーシップらしくしぶとく伸びてくるタイプ、ルーラーシップ産駒のマイラーではソウルラッシュなどがいますが、よりかはタフな馬場の方が合いそうな配合なので、血統的にhは馬場が渋るか上がりのかかる展開の方が向きやすいと予想します。当日がどのような馬場状態かによって評価が分かれそうな印象ではありますが、展開が向けば鞍上強化も加味し馬券内への好走も十分可能と判断します。

5.シヴァース
牡3 モーリス 川田 57kg 友道
前走:きさらぎ賞(京都1800m) 3着
内枠から好スタートを決めると1,2番手あたりから追走し控える展開、道中はまったくの一団で進んでいき直線でもひと固まりで向かう中、先頭に並びかける展開で直線に入ると、先頭にたち前で粘り込みを図るも内外から追い上げてきた馬に交わされ3着もペースはドスローだったものの差し追いこみが決まりやすいバイアスになっており、先行した馬で馬券内に粘ったのはこの馬のみで人気薄ではあったもののこのレースでは、能力とパフォーマンスは高いレベルだったと判断できます。1〜4着までがタイム差なしの接戦で馬場バイアスが不利な中粘って馬券内に好走した点は評価できる内容だったと言えます。
2走前:新馬戦(京都1600m) 1着
最内枠からのスタートで道中は中団内目6,7番手から追走する展開、直線でうちに進路を取って徐々に進出、最内を突いて伸びていき最後は外から迫られるも追い上げて来た2頭をクビ差残して勝ち切る内容でした。開催の進んだ馬場で内はほとんど伸びにくい中展開が向いていたとはいえ荒れた馬場を抜けてきた部分は評価でき、素質を見せた内容だったと言えます。鞍上の仕掛けや乗り方で勝てたとも言えるレースではありましたがそれに応え、勝ち切った点も素直に馬の能力として評価していいパフォーマンスだったと言えます。その後未勝利を勝ち上がったのは1頭のみで決してメンバーレベルは高くないですが2着馬はその後ハイレベルだったシンザン記念で2着に入るなど負かした相手は弱くないのでレースレベルで見てもそこまで評価を落とす必要はないと考えられます。
見解:
2走を通してどちらも比較的安定した高いパフォーマンスを発揮しておりある程度控えても、前目からの競馬でもできる操縦性の高さは評価できる部分で、前走からの距離短縮で直線の短いコースに変わるのもプラス材料と判断できます。能力を出し切れれば勝ち負けするだけの能力はあると思うので、展開の向き不向きにもよりますが、前目からでも控えてもしぶとく伸びてくるポジションから運べれば理想な印象を受けます。鞍上は川田騎手に乗り替わりで、ここまでテン乗りでの騎乗が続いていますがこの舞台で川田騎手を確保できたのは大きく、鞍上としてはイーブンで上手く能力を引き出すことも可能と予測します。
血統面では父はモーリスで、母にヴィブロスという超良血で血統から見ても能力が高い可能性は十分あり、モーリス産駒の特徴として気性が荒く折り合いがつきにくい傾向がありますがこの馬は現時点で今のところ乗り難しさのようなものはなく、操縦性の高さが強みの一つでもあるのでその点に関しては特に悲観する必要はないと判断でき、ロベルトらしく一騎の瞬発力よりじわじわ伸びてくるタイプなので上がりのかかる馬場と展開の方がパフォーマンスの上げ幅はありそうな印象で、今の阪神外周りは前有利ではあるものの差しも届きやすい馬場バイアスになっている可能性も高いことから前々で粘りながらしぶとく脚を伸ばせるスローよりの展開がベストだと言えます。あとは距離短縮で上積みもある中、相手強化される中でどこまで通用するかという点のみだと考えられます。

7.チャンネルトンネル
牡3 グレーターロンドン 坂井 57kg 福永
前走:スプリングS 4着
スタートして先行集団4番手に控える競馬で前3頭を見ながら好位で運ぶ展開、ペースは1000m通過が1:00:03の超ドスローで前を見ながらの展開にはなったものの前も止まらない展開。直線で徐々に伸び最後は馬券内に食い込むかまで迫ったもののハナ差届かず同着の4着という結果でした。スローだったとはいえあの位置から差しきれなかった点はやや評価を下げる必要があり、現に内からきて3着に入った馬は位置取りの差とは言えしっかり伸びてきていました。直線途中で寄れる場面もありそれがなければ3着に入っていた可能性はあるもののパフォーマンス自体は圭sて低くはないものの評価できる内容ではなかったと言えます。
2走前:1勝C(東京1600m) 4着
スタートしてすぐは中団内目で競馬を進めるも徐々に後退、直線で8番手あたりで内を突く動きを見せるも前は固まって進路がない状態、そこから外に持ち出し徐々に加速するも一瞬のキレ味はなくハナ差4着という結果でした。能力としては、最後で追い上げを見せており各馬が追い込んできている差しバイアスの中しっかり伸びてはきているもののロスを覆すほどの力はなくの結果で、このクラスでのパフォーマンスとしては妥当なパフォーマンスだったと言えます。進路がなくなったり、途中で後退するような展開に恵まれなかったとも言えますが、全体を通してみても評価できる内容ではなかったと判断します。
見解:
今回が距離短縮になる点においてはプラス材料と判断できますが、前走の右回りでもよれていたことから右回りの方が得意な印象は受けます。前走が重賞C相手にパフォーマンスを出しきれていないとは言え、決して高くないメンバーレベルの中での4着なので相手弱化にはなりますが、能力でどこまで通用するかという点においてはやや疑問視されます。鞍上はいままで松岡騎手でしたが乗り替わりで、坂井騎手になるのは鞍上強化でプラス材料。先行して能力を発揮させるのが得意な騎手なので前走のようなポジションから競馬がでいればパフォーマンスの上積みも見込めると判断できます。能力ではやや疑問視されるもまだ底を見せているようにも見えないので、マイルに戻って能力を出し切れれば人気以上のパフォーマンスをする可能性も十分ありと判断できます。あとは乗り替わりの騎手と展開の向き不向きがあるので上手く立ち回れれば能力を発揮する走りも可能と言えます。
今回が福永厩舎に転厩しての初戦でいままでとは違う環境でどこまでやれるかは不安材料になりますが、上手くハマれば一変する可能性もあるので、今回でどこ亜mでやれるかが今後に向けても鍵になる1戦だと判断します。

9.ワールズエンド
牡3 ロードカナロア ムルザバエフ 57kg 池添
前走:新馬(京都1600m) 1着
見解:
負かした相手がキタサンブラックの半弟になるシュガークンでその後は2戦2勝しており負かした相手を考えれば能力はここでも上位だと判断できます。

13.ジュンヴァンケット
牡3 キズナ 岩田望 57kg 友道
前走:未勝利(阪神1600m) 1着
未勝利戦ではあるものの、今回が初出走で実質当馬にとっては新馬戦となる1戦でした。やや出遅れるも中団から前を伺う展開、直線手前で外に持ち出しそこから加速していくとラスト1Fで先頭に並びかけそこからは後続を突き放し2着以下に0.9秒差をちぎる快勝でした。何度か競馬を経験している相手を寄せ付けない強さで能力は間違いなく抜けていた内容でした。
見解:
前走と同じ阪神マイル外周りで高パフォーマンスだった舞台と同条件でやれるのはプラス材料。負かした相手で掲示板に入った馬でその後未勝利戦を勝ち上ったのは1頭のみでメンバーレベル自体は疑問視されますが、後続を突き放してのパフォーマンスと今回がまだ2戦目であることを踏まえれば上積みも見込める可能性が高いと言えます。相手は一気に強化で現状重賞Cでどこまで通用するかが鍵になりますが、前走ほどのパフォーマンスが出せればここも能力は上位と判断でき、頭数も問題なく、あとはペースや包まれる経験になった時どのような競馬ができるかが試される1戦だと言えます。素質はありますが経験はないので、きつい展開や揉まれた時にパフォーマンスを維持できるかどうかは現状判断できないので能力は上位も出し切れるかどうかという点は不安材料になります。
ただ、1週前の週中の追い切りでは共同通信杯勝ち馬のジャスティンミラノと併せて遅れはしたものの0.1秒と追い切りにはなりますが、それだけの素質はある馬と見立てられ、あとはパフォーマンスを遺憾なく発揮できるかどうかという点のみになります。前走の勝ち方から脚の回転がすごくピッチ走法でのスタイルは小回りの競馬場にも合っており圧倒的な勝ち方をしたことからも脚の回転が尋常じゃなく、素質だけなら今後さらに活躍の見込める馬の可能性もあると言えます。
父はキズナで兄弟にピクシーナイトやフェーングロッテンがおりピクシーナイトは当時このレースで4着だったものの内容のある競馬を見せ血統面でも問題なく、父がキズナであることから根幹距離やキレ勝負になった際の末脚も問題なしと言えるので血統面からも特に不安材料となる点はないと言えます。
ここは外目の枠なので、前走のように中団に控えて徐々に進出し最後で一気に仕掛けるポジションから競馬ができれば能力を発揮し勝ち負けすることも可能と判断できます。

15.オフトレイル
牡3 Farhh 武豊 57kg 吉村
前走:こぶし賞(京都1600m) 1着
後方2番手に控える展開から直線で外に持ち出すとスムーズに加速、前半スローで流れて前で粘る馬を差し切って勝ち切る内容で、前有利で進んだ中外から一気に差し込んできた末脚は評価できる内容で1頭だけ抜けたパフォーマンスの高さを発揮していました。内は比較的荒れておりCコース6日目で外有利ではあったもののロスのある外をぶん回してのこのパフォーマンスは目を見張るものがあり、着順着差以上に評価できる内容だったと言えます。
見解:
ここまで4戦してすべて馬券内に走っており右回りでも2勝と適性は十分あり、阪神は初も外回りコースであれば京都からのイメージでもそこまで大きなギャップはないのでここは初のコースも不安材料としては軽視できると言えます。安定したパフォーマンスを発揮しており、前走のパフォーマンスから見ても単純な能力ならここでも上位に入るレベルで大外枠は割引にはなりますが、展開次第ではそこまで大きな懸念点にならない可能性もあるので、差し有利のスムーズに運べる展開になればここも高いパフォーマンスを出すことも可能と判断します。
父はFarhhで欧州血統に母父キングマンボと、一瞬の切れ味も持ち合わせながらしぶとい競馬もできる印象。ここまでの4戦はすべて上がり3位以内の走りを見せておりしぶとく長くいい脚を使えるタイプでもあり、上がりのかかる展開になればまだ能力の底を見せているわけでもないので、相手強化の初の重賞挑戦にはなりますが、現状でどこまで通用するかが鍵になります。


■調教■

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A
12.アスクワンタイム

A-
16.タガノデュード

B+
1.ポッドテオ
15.オフトレイル

B
3.ディスペランツァ
6.グローリーアテイン
8.タイキヴァンクール
10.トップオブザロック

B-
13.ジュンヴァンケット

C
2.アレンジャー
4.シンドリームシン
7.チャンネルトンネル
9.ワールズエンド

C-
14.ケイケイ

D
5.シヴァース
11.セレスト

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※当日の馬場状態や傾向、パドック、返し馬などを見て
直前の印変更の可能性があるためそこはご了承下さい。


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◎シヴァース
○オフトレイル
▲ジュンヴァンケット
△ディスペランツァ
△チャンネルトンネル
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