あの日の事 #3
瑞稀の体のしなやかさとパフォーマンスの迫力に圧倒されたあの日の事。
2019年夏。
六本木EXシアターで行われたサマステ公演。
その日わたしは珍しく友達と一緒に入っていて、柵最前と言われる一段上がった所の、本当に最上手あたり(柵はない)で見ていた。やっぱり一段上がってるとそれだけで空気が違う。バルコ付近にメンバーが来るとちょうど近くに感じられる距離感の所だった。そしてバルコに行かれてしまうと完全なる死角。でもそれぐらいでちょうどよかった。この日はゆっくりステージが見れるな、そんな気持ちで見ていた。
瑞稀はソロ曲で「1582」を披露した。
曲の登場シーン。上手側バルコの柵を、まるで囚われの塀かのように演出して、黒い布で目を覆われた瑞稀がもがきながらも歌いそして舞い、Aメロ終わりぐらいで下にスロープを使って降っていく、という流れになっていた。詳しくははだしょーDVDを見てほしい。映像化最高。
この曲の序盤、瑞稀はバルコ前で膝立ちの状態となり、上半身をするっと柵の間から出したのである、その手を、その腕を伸ばしながら。シーッとしながら。それはまるでこちらに向かってくるようで。まるで4Dの映画を見ているかのような大迫力だった。こんな場所で、と言っては失礼だが、バルコの影になっているようなこの場所がまさか一番の独特席になるだなんて聞いてない。背中のしなり具合。ゆるめのパーカーから覗いた、チラリと見えるインナー。華奢な身体。とても色っぽい。胸の真ん中にあるホクロ。まるで見てはいけないものを見てしまったようで、しかしそれは確実に目に焼き付いて離れない。周りの目を気にせず言うなればそれはとてもえっちだった。圧倒的インパクト。その大迫力に身体中の血がドクドクいっている。おい瑞稀、なんて事をしてくれたんだ。
瑞稀の演出も、表現力も、本人の放つアイドルオーラも、あの一瞬にその全部が凝縮されていた。瑞稀は生で見れば見るほど本当に同じ人間なのか?と思ってしまう程、どこか浮世離れしているような、まさに生まれながらにしてアイドルであるかのような、特異な存在であると思っていたが。まさかここまでとは。
語彙力が2しかない表現しか出来ないが。
あれは本当に凄いものを見た。
瑞稀って本当に凄い。
自己プロデュースとパフォーマンスの申し子、瑞稀。
大好きだよ。
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