駆ける
HiHi Jetsのオリジナル曲に「駆ける」という曲がある。この曲は披露される度に(個人的)最高を更新し続けているので、それの軌跡をつらつらと書いてみようと思う。(現在ツアー真っ最中であるSpring paradise公演のネタバレが思いっきり含まれますのでご自衛くださいませ。)
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「駆ける」はそもそもいつ発表のオリジナル曲なのかというと、2020年春に開催されるはずであった幻のコンサート「ども、只今ご紹介に預かりましたHiHi Jetsです。さあ楽しいゲームが始まります。それはつまり祭。例年の如く夏祭りでございます。え?三月は春だって?HiHiわかりましたよ・・・じゃあ『ドーン!裸の少年 春祭り』(通称"ドーン")」における新曲となっていた。今読み返しても長いタイトルだ。こういう遊び心最高。HiHi Jets最高。
このコンサートはさくちゃんと涼様が復帰後初、ファンの前に立つ予定のコンサートとなっていた。結果として新型ウイルス流行に伴い中止となってしまったのだが。また五人でここからリスタートするんだ。きっとそんな意味が込められていたであろうコンサート。後々「実はこのコンサートで披露する予定だった曲」を他のコンサートで披露してくれているのだが、それが軒並みエモかったのはまた別の話。
さて。この「駆ける」はその披露されるタイミング込みでとにかく最初からエモかった。エモの集大成(とは)と言っても過言ではないぐらいめちゃくちゃにエモい曲。五人でのリスタート。共に誓い合った夢。その夢に向かって進んでいく。そんな内容の歌詞。とにかくまずは歌詞をご一読いただきたい。
結局この「駆ける」が初披露されたのは、2020年3月末に行われた「Johnny‘s World Happy LIVE with YOU」であった。配信のみのコンサート。無観客でのコンサート。時間指定してありますのでこのまま再生どうぞ。
気迫がすごかった。気持ちがこもっていた。けれど当時はそのエモさにどこか胸焼けがしてしまった。いかにも、と言ってしまったら可哀想だけれど。そう、いかにも、な演出。いかにも、な歌詞。美談にして欲しくない。そういうんじゃない。そう思いながらこの当時は悶々とした気持ちでこの曲を聞いていた。
その後「駆ける」は、2020年夏の配信コンサートでも披露されたが、結局有観客でのコンサートでは2021年の夏になってようやくお目にかかることができた。場所はTDCホール。サマパラ。挨拶後の本編ラスト。ゴンドラで浮かび上がりながら、彼らがメインステージを振り返るとそのモニターには光る道が出来ていた。キラキラと舞う銀テープ。感動した。初披露時のあの「いかにも」な感じはどこにもなかった。曲そのものがHiHi Jetsと一緒に成長していた。前を向いた曲。いや、もう、前しか向いていない曲。この時の演出がわたしはたまらなく大好きだった。五人が改めて決意を固めて前を進む為の、その背中を押す一曲に間違いなくなっている。そう感じてしまうぐらいに。
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HiHi Jetsがアリーナクラスでのコンサートを執り行うのは今回が二回目となる。一度目の五騎当千では披露されなかった「駆ける」は、現在行われているSpring paradise(通称"スプパラ")で改めて披露された。どこか2021年夏のTDCを彷彿とさせる演出。曲順。それは挨拶後の本編ラスト。アリーナクラスの会場のその中心で。彼らはこの「駆ける」を「自分達だけを見て」輪になって歌い始めた。自パートを歌うメンバーの姿を、他のメンバーが見て微笑みながら。歌うメンバーはちょっとだけ照れくさそうにしながら。お前のターンだぞと指を差し合いながら。その時の表情や雰囲気がたまらなく優しくて。サビに入ると客席を見て歌い出した。力強く。勇ましく。立派に。そして大サビになって五人がメインステージを振り返ると、あの夏のTDCで見た「光る道」が大きなモニターには出来ていた。その光る道はTDCで見たそれの何倍も大きくなっていた。光る道を見据える彼らの姿も、その後振り向いて客席を向いて威風堂々と歌うその姿勢も。HiHi Jetsがこの短期間で成長を遂げている事をまざまざと見せつけられた。感動した。気付いたらわたしはボロボロと泣いてしまっていた。でも。ふと前を見たら。そこにはどこか穏やかに。でも力強く優しい目をした猪狩くんがいて。わたしは気付いたら微笑んでいた。ああ。夢を懸けているんだ。そして、夢を今、駆けているんだ。この曲と一緒に。HiHi Jetsは前に進んでいくんだ。
今後HiHi Jetsと共に進んでいくこの「駆ける」がどう進化していくのか。どんな表情で、どんなパフォーマンスで魅せてくれるのか。その日を楽しみにしながら。
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過去も未来も全部
手に宿して
行こう
夜明けの空を見つめて
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