トイレに興味をもったきっかけ

 初めまして、東工大トイレ研究会(現在は活動休止中)の代表をしております、ごきと申します。トイレに興味を持った全国の学生が集う全国学生トイレ研究会にも参加しております。
 こちらは、全国学生トイレ研究会 Advent Calendar 2021企画の12月20日の記事です。

 東工大トイレ研究会は確か私が学部2年のときに創設した非公認サークルで、その後縁あって阪大トイレ研さんと交流させていただき、オンラインで勉強会をしたり、冊子に寄稿させていただいたり、TOTOの工場見学に行ったりと楽しい経験をすることができました。サークルの存続としてはかなり絶望的ではありますが、全国トイレ研ができたり、トイレに興味のある方々とお話できたので、作ってみてよかったなと思ったりしています。

 さてさて、なぜトイレ研を作るまでトイレに熱量があるのかについて簡単にここでお話できればと。といいながらも、いつからトイレに興味があったのかさかのぼってみると、小学校のトイレが湿式(水を床に流して掃除するタイプ)であまりにも汚く、どうしたものかと思っていたところかもしれません。
 私の通っていた公立小学校は、高学年になるとトイレ掃除の担当というものがあり自分達で掃除をしていました。しかし数分排泄するだけでも、鼻呼吸を止めて口呼吸で、なるべく高速で出るしかないほど普段から臭いトイレだったので、勿論トイレ掃除をすすんでやりたがる人間などほとんどいませんでした。トイレの前の教室が使えなくなるほどの悪臭だったので、まあ相当なものだったと思います。
 それでも、なぜか私はトイレ掃除が好きでした。別に家のトイレには一切興味がなかったので、皆が使用するパブリックなトイレというものに限定されますが。便器をこすって汚れを落としたり、無駄にトイレットペーパーを三角に折って遊んで(?)いた記憶があります。
 小学校のトイレが汚い話は、そのあとトイレについて詳しく調べたりそんなことはなく、ただただずっと記憶に残っているなあという感じです。

 そんな話はここまでにしておき、調べて研究会を立ち上げるまでに「トイレ」というものに興味をもったのは国際福祉機器展でTOTOの展示ブースに行ったことが大きいと思います。
 福祉機器に興味があり、平日開催の展示会だったのですが高校の秋休みがちょうど被ったので5年以上前に行った展示会です。TOTOのブースには、在宅介護用のバリアフリーのユニットバスや住宅用トイレなどが展示されていました。それらに加えて、一画に多機能トイレパック(乳幼児連れ対応セット)が展示されていました。


 かなり広い空間を使って綺麗なこのトイレが置かれているのはとても面白く、ふらふらと細かいところを見ているとブースにいたTOTOの担当者の方が声をかけてきてくださり、「最近は小規模・中規模な店舗にも多機能トイレを設置しなければならなくなったため、より省スペースに、しかし機能はそのままにするのに大変苦労した」という開発側の声を聞くことができました。
 リンクのところから写真を見てもらうと分かるのですが、ベビーチェアの下にフィッティングボードが設置されています。これを初めて見た時「頭いいな…」と思ったのですが、どうでしょう。ここもかなり苦肉の策だったようです(だいぶ記憶があやふやですが)。
 もう一つ、このお話を聞いた担当者の方は「ベビーチェアの背もたれやベルトの部分を柔らかい素材にして、より危なくないようにしようという意見が反映されて嬉しかった」といったこと(確かこんな感じだったと思います)も教えてくれました。楽しそうに話してくださって、とても印象に残っています。

 上記のように、開発側の声を直接聞くことができてトイレへの関心がより高まったように思います。展示会に行って他のブースでも色々なことを聞いたにもかかわらず、覚えているのはこれだけなので。



 このとき貰ったバリアフリーブック [パブリックトイレ編] を読んで、パブリックトイレの奥深さを知り、どんどんトイレの沼に入り込んで今に至ります。新しい商業施設や劇場、道の駅など様々な場所に行く度にトイレチェックをするのが私の楽しみの一つです。「トイレみてくるわ!」と言って「またか、はいはい」と反応してくれる友人や家族に感謝を。

 ちなみにトイレについてどう考えているか、問題に思っていることはあるかなど、飲み会の席で聞くと意外と話が盛り上がったりします。人にはよると思いますが、お試しあれ。




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