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いま押さえるべきSaaSの重要トレンド

本コンテンツは、2024年9月13日にジョーシス主催で行ったオンラインセミナー「いま押さえるべきSaaSの重要トレンド」をテキストベースで集約した内容となります。

過去にPrimary内でも記事化してきた内容とも重複しますが、2024年のSaaSトレンドまとめとしてご覧ください。

なお、ARR数値などは11月に公表された最新の数値を反映しています。

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SaaSバブル崩壊から早3年。

当時、注目を集めたSaaS企業は、今、どのような状況にあるのか。

国内唯一のSaaS企業・業界分析メディア「Next SaaS Media Primary」が行った直近の集計結果を見ながら最新のSaaSトレンドを確認していく。

二極化するARR成長、首位ラクスは400億円が目前

まずは、2024年11月時点の国内上場SaaS企業ARR(Annual Recurring Revenue)ランキングを確認していく。

首位は、楽楽精算や楽楽明細などバックオフィス向けSaaSを提供するラクス。

2023年までは、上場SaaS企業の先駆けであるSansanがトップを走っていたが、複数プロダクトで成長率を維持するラクスが近年はCAGR30%を超える成長を見せARRを379億円まで伸ばしている。

SaaS企業への注目が高まった2020年ごろ、「SaaSビジネスの大台」は、ARR100億円が目安であり、上場企業でもその水準に達していた企業はSansanのみであった。

それからわずか4年。ラクスやSansan、freee、マネーフォワードなどのSaaSトップランナーは成長率を大きく下げることなく、ARR200億円、300億円の節目を毎年のように突破してきた。

バブルの崩壊など、株価の乱高下こそあったものの、SaaS活用が日本企業のマジョリティ層にも広がったことで、着実に業績が積みあがっている。

各社が高いARR成長率を維持できた秘訣は、祖業のSaaSに次ぐ、第2、第3のプロダクトを急ピッチで立ち上げることができた「マルチプロダクト化」にある。

下記の一覧を見てみると、いずれの企業も一IPO可能な規模のプロダクトを複数抱えていることが分かる。(データ時点は2024年2月時点)

* First Light Capital SaaS Annual Report2023-2024より

ARRの成長分析は、ざっくりと「顧客数成長率 × 1社あたり単価成長率」に分解が可能だ。

SaaS企業が継続的にARRを伸ばすためには、初期段階では、単一プロダクトでのID数の増加が成長のドライバーとなり主に新規顧客獲得が重要となる。

その後、一定の顧客数を抱えた段階からは、既存顧客獲得に向け、部分導入から全社導入などへ移行することで1社に対する提供ID数を増やす、もしくは、異なるSaaSをクロスセルしていくことで単価を上げることが王道となっている。

これまでARR100億円を越えたSaaS企業も、この顧客数成長と単価成長を上手く掛け会合わせることでYonY+30%といった高い伸び率を複数年維持している。

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