バーティカルSaaSのトッププレイヤーは金融収益でいくら稼いでいるのか
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本記事ではエス・エム・エスが運営する介護事業所向けSaaS「カイポケ」のファクタリングサービス(早期入金サービス)に着目をします。
特定業界でシェアをとったバーティカルSaaSが実際にどれほどの金融収益を得ているか有価証券報告書から読み解いていきます。
「SaaS ×金融」の事例として、SaaSのビジネス展開を担う方必見の内容となっています。
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介護・医療業界向け人材紹介を行うエス・エム・エスが提供する「カイポケ」が国内バーティカルSaaSにおいて国内最大規模であることは一般にはあまり知られていない。
「コアサービスを展開し、業界シェアを取った後、連続的なビジネス拡大を目指すこと」が定石であるバーティカルSaaS領域において「カイポケ」はその王道を歩んできた。
2006年に安価な介護報酬請求システムから開始したサービスは、顧客基盤の拡大に伴い、開業支援や採用など介護事業所の幅広い業務をカバーし、業界の基幹システムになるべく成長を遂げている。
幅広いサービスラインナップの中で、とりわけ介護報酬に対するファクタリング(介護報酬を受け取る権利を譲渡する)サービスは同社にとって収益成長が見込める事業となっている。
この記事では、昨今注目される「SaaS×フィンテック」にも通ずる国内事例として着目をしていく。
知られざる最強バーティカルSaaS カイポケ
カイポケが、実は国内最大級のバーティカルSaaSであることはあまり知られていない。
企業データが使えるノートが集計するSaaS ARRランキングでは、バーティカルSaaS領域としては概算ARR*が73.5億円の2位に位置付けている。
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