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夢日記

とても不思議な夢を見た。
夢と言ってもなんだか未だに現実とは乖離出来なくて今にも涙が止まらないので書き残してみる。


いつもと変わらない目覚めで、夢と自覚しないくらいに同じ朝を迎えた。
朝と言ってもこの性分、起きるのは昼前が常なのだが。

いつもと同じ様にライブ会場に向かう為、自宅から新幹線に乗り継ぐ品川駅までを急ぐ。いつも予定時刻ギリギリに家を出るので煙草を嗜む余裕も無く、下駄はよく擦り減る。

最寄りの駅に到着するには駅前の階段を駆け上ってすぐ右に曲がり、また同じ要領の階段を登る必要がある。登り切るとすぐ喫茶店が見えるのだが、夢の中では交番に変わっていた。

そんな焦燥の中交番を横目に駆け抜けた瞬間
私は魂が抜けてしまっている。

倒れた自分を自分が見ている。


車に轢かれて頭を打ち、死んでいたのだ。


交番の伏線回収 こんな所でするかよ。
相当の台本の雑さに脚本家の夢現加減を窺える。

しれっと幽体離脱してるし。

私の死体からは、最近よく持ち歩くフィルムカメラ、スクエア式チェキカメラ、携帯と財布、そして煙草のみであった。
普段手提げになるようなものは使い歩きたくないので、なるべくズボンかジャケットのポケットに収まる程度しか持ち歩かないのもリアルであった。


この箇所がどうにもフィクションになってしまうのだが僕には彼女が居た。
どこで出逢ったかも分からず身近な知り合いでもない、ましてや顔もよく覚えていないのできっと"最近DMでよくリアクションしてはたまにアイコンを覗いたりする人"な辺りという事にしておく。

カメラも携帯も粉々
現場は騒然としている
私は車道の端に飛ばされ、
頭から血を流して倒れている。
ガードレールに赤茶色で擦れた血痕。

幽体離脱をした私は焦った様に私の死体の周りを探し回った。彼女を写したチェキフィルムを探していた。
いつふわっと消えてしまっても後悔しない様、チェキフィルムだけは握っていたかったのだ。


と間も無くして、警察と救急その後に彼女が駆けつける。ここに来て思い出したのだが、彼女の顔ははっきりしていないが髪型は肩にかかるくらいの黒髪ボブだった。

彼女は既に泣き崩れていた。僕が運ばれていくのも見届けられない程真下に涙を零していた。

彼女は『少しでも形見になる様なものは残っていないか。』と警察官の1人に尋ねる。
すると警察官は彼女を写したチェキフィルムを差し出し彼女に手渡した。
そのチェキフィルムを手に取った彼女は『良かった。』と言いながら更に咽び泣くのである。

それを見た私は安堵のあまり泣き崩れた。
どの部分に安心したのか、未だによく分からないが私も『良かった。』『ありがとう』と言いながら咽び泣くのである。

そのまま目が覚めた。
涙が止まらなかった。

ストーリーに対してなのか、
はたまたそんなふうに思ってくれる人に出会えていた夢の自分に対してなのか…

どうにも繊細で予知夢を見ているかの様な感覚に陥っていたので夢日記を書いてみた。

かなり飛び飛びで乱雑なのは夢なので堪忍ね。

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