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今を駆け抜けて

今は過去の積み重ねであり、
今、確かにあった瞬間は1秒後には思い出になる。
人はそんな限りある瞬間を大事に抱え、生きていく。

でも、
今は未来への布石であり、
今は未来への光だと私は知ってしまった。

境遇も環境も違う人たちが
「櫻坂の今」を見たいと集まった2日間について。







開演前から溢れる人。
会場に足を踏み入れ、この日を楽しみに
生きていた人が私だけじゃないこと。
そんな人たちと会場を埋め尽くした
という光景を目撃し、緩んでしまう涙腺。





開演前の高揚感とOvertureが流れた瞬間の
全身が痺れていく感覚。
会場が歓声で埋め尽くされた。

私の鼓動か、会場の歓声か、
わからないけれど確かに私に振動として伝わった。




「夢を見るなら、先の未来がいい」
と幕が上がった。
ライブが進むごとにこの歌詞の説得力が増していく。



2nd TOUR 2022 “As you know?”のOP音源が流れた。
2nd TOURに歓声が加わった。
会場全体が叫んだ三文字、揺れた会場。

形はないのに形があると錯覚するほどの歓声が
体を刺激し、全身が痺れていく。
その瞬間、やっとあの頃を取り戻せた気がした。




船の汽笛で、グループの始まりを思い出した。
「再生」を選んだあの時から地道に
確かに一歩づつ歩んできた道のり。
始まりの曲で見た眼差しはとても強くて、痺れた。
これが私たちがずっと大好きな人たちだ。




数々の演出、パフォーマンス、歓声によって
曲の持つエネルギーが爆発していく。
会場のボルテージは更に上がって行き、
それに私も呼応し、身体が熱を帯びた。

誰がセンターに立とうが、
誰が何処にいようが目で追ってしまう。
ほんの一瞬でも見逃したらいけないと
頭でなく、心が私に訴えてくる。




そんな熱狂の中、静寂が訪れた。
大観衆の中、私の目の前を1人の少女が歩いていく。

もしかすると、
2日間で会場を音で最も支配したのはこの曲かもしれない。

会場が静寂に包まれる中、
床を叩きつける音、息遣いが響き渡る。
これは11人の叫びなのか泣き声なのか。
気づいたら止めどなく、溢れていた。
感情でなく、心の奥底に響いたからこその涙だった。




そして、4th TOURで飛躍した曲へ。
静寂による圧倒から、熱狂による圧倒へと
再度移り変わり、2023年を彩った曲へと繋がっていく。

ここから本当に一瞬だった。
目の前にいる櫻坂に必死についていくしかなかった。




グループの始まりを背負った彼女に煽られ、
激しい嵐のように降り注ぐ歓声、
積み重なった声がズシリと私の身体を突き刺していく。

嵐の中にいるのにすごく心地よかった。
この空間が好きだと思った。ただ単純に楽しかった。




飛躍のきっかけになった曲へ。
1人の少女は葛藤していた。
苦しんでいた1日目。
何かを変えようと動き出した2日目。
ドームという節目と捉えがちな場所でも、
素直で正直な彼女はただ自分と向き合っていた。

ステージが彼女であり続けることのできる場所だったら、私たちでこの場所をずっと守っていきたいと思った。




そして、本編ラストになった。
イントロ前の表情で熱狂し、
初めてライブで聴くサウンドが身体の奥底まで揺らした。

「Go on back?」と銘打ったツアーの最終公演で
最新曲を披露する意味は言わずともがなだ。

「夢を見るなら、先の未来がいい」
の意味をこれでもかと思い知らされた。




こうして、一瞬で本編は幕を閉じた。

本編終了後、感じたことを言葉で表現することなど
到底できず、ただ凄いものを見てしまったと、
体が熱を帯びたまま、立ち尽くしてしまった。




アンコール後のMCでは、

この場所に立てていることに感謝し、
まだまだ上を見て、もっと素敵な景色を見ていき、
絶対に幸せにするから私たちに着いてきて。

と宣言した。

本編を見た私たちは過言じゃないことを
わかっていたけれど、改めて言葉にしてくれて、
櫻坂の未来がもっと楽しみになった。




言葉で全てを語ることなどできず、
帰りは会場に鳴り響いたサウンドと
忘れることのできない光景を
必死に頭で反響させ続けた。

ただ楽しくて、幸せな2日間だった。










東京ドームのみならず4th ARENA TOURでは

夢を見るなら 先の未来がいい

を体現するため、櫻坂の今を魅せ、
これからも最高到達点を更新し続けるグループである
と見せつけたツアーになった。
私たちに今こそが未来への希望であると教えてくれた。


それだけでなく、今を駆け抜けていく彼女たちは
私たちにも寄り添い続けた。

「昨日嫌なことがあっても、明日嫌なことがあっても、
今日この時間だけは全て忘れて、楽しんで貰えるように」

と伝えてくれた。
この日を楽しみに生きていた私はこの言葉で救われた。
私は櫻坂に一生着いていくんだと本気で思った。





本当に楽しかった2日間。
一生忘れることはないだろうし、
楽しかったことが、
私にとっての「大丈夫」になってくれる。

生きてると辛いことや苦しいことは
どうしてもあるけれど、
それでもこの2日間が支えてくれる。

もっと先の景色でまた会おうと約束もした。
また忘れられない今を駆け抜けていこう。



新しいドアをあけて進もう
思い出をかけぬけて
思い出の向こう側でまた会う約束だ

My Hair is Bad / 思い出をかけぬけて

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