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クルル概論

想定読者

ミコト(ボードゲーム「桜降る代に決闘を(ふるよに)」のプレイヤー)
クルル(絡繰)を殆ど触ったことがない方
クルルがどういうメガミなのかは知っている方(機巧の説明はしません)

書いてる本人がまだクルルに不慣れなレベルなので、すでに科学者、特にマッドのつく方の科学者は読まなくて大丈夫です。

私は誰なのか

ちずなと申します。東京近郊(主に秋葉原近辺)でふるよにをやっています。いわゆる強豪ミコトではありませんが、関東ミコト勢の末席で楽しくふるよにをプレイさせていただいております。

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はじめに

ふるよににはクルルというメガミが存在します。存在していますね。なんと二幕から存在します。
クルルは通常のふるよにの常識が通じないメガミのため、どう使っていいかわからず、使ってないというミコトも多いかと思います。かくいう私もほとんど使ったことがないです。
ですが、私もそろそろクルルを練習しようかなと思うので、筆をとりました。クルルを得意としない筆者が書く記事なので特別な知見を期待しないようお願いします。
一緒にクルルについての整理にお付き合いいただければ幸いです。
すでにアナザークルルも登場しており、一年ぐらい遅れてる気もするけど、気にしない方向で。

本記事の範囲

本記事の対象はクルルです。アナザークルルではありません。クルルを使うに当たり、まず、クルルのカードについて評価・分析してみます。その後、構築に使えそうなカードの組み合わせについて考えてみます。その際、相方のメガミについては具体的には想定せず、できるだけ一般的な内容を目指します。
また、クルルはデッキ一巡目のプレイングを完璧に準備すると言われていますが、そういった具体的な構築、およびそういった構築に特化した具体的なプレイングの内容は範囲としません。

カードの評価・分析

まずはクルルのカードを順に見ていき、簡単に評価してみます。

えれきてる

ライフに1ダメージを与える行動札。間合いに依存せず、対応もさせずにダメージを与えられます。非常に強く感じますが、機巧は行動3,対応2となっており、機巧を完成させるのは厳しい部類に入ると言って良いでしょう。安定して機巧を満たすには切札に開けやすい行動札・対応札が欲しいところです。

あくせらー

全力札を使用できるカード。つまり、フェイズの最初に全力行動を選択せず、通常の行動をしつつ、全力札を使えることになります。夢のカードでは?全力札を通常の行動の合間に使えれば強いのは間違いないですからね。機巧は行動2、付与1で、切札の行動札を開いてしまえば簡単な部類に入ると言って良いでしょう。

くるるーん

相手の攻撃に対しての対応でないと使えないカード。対応しても相手の攻撃を回避できるわけでもないので強くないのでは?と思いがちですが、相手の手札を1枚捨て札にすれば、その後の攻撃ができなくなったり、基本行動が足りなくなったりするため、思ったよりも防御力があります。
自分から能動的に使えないため、このカードを前提に機巧を組む場合注意が必要です。

とるねーど

全力行動札。オーラダメージ5もしくはライフダメージ1、またはその両方。行動札なので間合いを無視し、対応もできない。強い!気がする…。
落ち着いて考えると、威力はふりまわし/つきさしと近いレベルなので、特別強いわけではありません。あくせらーまたはびっぐごーれむと組み合わせての運用となりそうですね。
また、両方の効果を得るためには事前に4枚のカードが必要になるため、それを狙っていくのは現実的ではないかな?と言う気はします。

りげいなー

切札を再度使用できる!強い!気がする…。
機巧は攻撃1、対応1なので、音無砕氷でも開いておけばすぐに使えます。
ですが、クルル単体では、集中力を0にして全力行動してまで使いまわして強い切札は正直なところ無いので、相方メガミの切札を使うことになるでしょう。また、全力札を使って集中力0となると「しゃがむ」のにもイマイチ使えないので、これもあくせらーと組み合わせての運用となりそうです。

もじゅるー

基本行動がどんどん湧くよ!しかも納3なので実質2ターン使える!強い!…実際強い!カードを表にして使うため基本行動を行いにくいクルルには必須カードと言えるでしょう。
実際、クルルの主な敗因のひとつとして「もじゅるーがデッキボトムになってしまった」が挙げられるほどのキーパーツです。上手い人は本当に通常考えられないぐらいの基本行動してきますねこれ…何なのあれ…。
ただ、クルルなら確実にこのカードが入るかと言われるとどうでしょうか。相方のメガミに寄せた構築の場合、このカードが有効使えるほどの行動札がない事があるため眼前構築では採用するか冷静に考えましょう。

りふれくた

相手の攻撃を打ち消せる!強い!…これも実際結構強い!
機巧は攻撃1、対応1でりげいなーと同じなので、一緒に使う運用も可能そうです。
通常、ふるよにでは複数の攻撃でないとオーラを剥がしてダメージをライフに通すことができないので、2回目の攻撃を打ち消せると言うのはかなりの防御力です。

またこのカードのポイントとしては、納0で桜花結晶をダストから置くというテキストになっているため、ダストがない場合でもオーラを剥がす必要がありません(逆に剥がせません)。
また、機巧を満たしていない場合、即破棄されるので、他のカードの機巧を満たすために空打ちしても全く悪さをしないと言う捉え方も可能です。そして、気軽に即破棄できる…ということは森羅判証を使用中だと、ただプレイするだけでダメージ1点、さらに皆式理解で即座にダメージ1点、ついでに付与を機巧としてあくせらーとるねーどで1点と対応させることなく行動札で3点ダメージと言うことも可能です。

どれーんでびる

きた!インチキの化身。再起切札と共に使っていると、かなりの回数使用できるため、本当に強いです。「カードを使用しても良い」ではなく、「効果を使用して良い」だったらこんなにインチキにならないのに…(カードを使用するともじゅるーがトリガーする)
とまぁ強いのですが、このカードは気軽に使用済みにでき、ずっと行動・対応の機巧に寄与するところがポイントでしょう。積極的に自分のターンに使っていっていいです(あんまり対応で使ってる人を見たことがない)。
再起切札がなくても機巧のために採用するのは大いにありえます。

びっぐごーれむ

ライフダメージなしに再構成できる夢のカード。しかも相手にライフ1ダメージ。強い!実際、上手く使えれば一方的にダメージを与える上に再構成ダメージを受けないことになるので非常に強いです。
機巧は全力2、対応1と3枚のカード、しかも全力絡みということで、難しい部類に入るでしょう。全力のためにあくせらーの採用は必須、対応のためにどれーんでびるの採用もほぼ確定かなと言う気がします。

ちなみに、このカードは第二幕では当初は機巧が重く(ただ、二幕では全力2枚で対応は不要でした)、えれきてるに比べてあまり注目されていなかったのですが、マッドなサイエンティストの研究が進むことで、安定して高速な構築が開発され、デッキ2順内に勝負が決まらないメガミ・構築には人権がないレベルにまで達しました。その経緯から新幕では制作陣から非常に警戒され、機巧に対応札が必要になり、フレア消費も増えています。

正直、私のようなマッドどころかサイエンティストにもまだ満たないミコトには使いこなすのが難しいのではと言う印象を受けています。

いんだすとりあ

カードが増やせるよ!強い!強いはず!何を増やすかは君次第!
まぁ普通に考えると、相方のメガミの強い攻撃札、またはえれきてるでしょうか。構築によっては他のカードもありえそうです。
再構成するたびに再起するため、どれーんでびるとの相性も良いですね。

あと、理屈としてはカードが増えるので間接的に再構成までのターン数が増えて地味にライフが減りにくくなりますね。それがどれくらい効いてくるかはわからないですが…。

神渉装置:枢式

相手の切札を使える!ドリーム!最強!機巧は攻撃2、行動3、付与2!無理!
いや、切札に行動札や攻撃札があると意外と行けるらしいです。割とカジュアルに食らうイメージがあります。攻撃札は表で使うには間合いを合わせる必要があるので、間合いの広い攻撃札を採用したいところですね。

構築に使えそうな組み合わせの検討

ざっとカードを評価したところで構築に使えそうなカードの組み合わせを考えてみましょう。

いんだすとりあ採用型

相方のメガミメインで考える場合、一番簡単なのはいんだすとりあを使用することでしょう。機巧も必要ないので、1枚で成立します。
もうこいつ一人でいいんじゃないかな…って相方メガミメインの構築にいんだすとりあを採用し、強力な通常札を複製すると良いでしょう。例えば乱打や一閃を増やせば普通に強いです。いんだすとりあを入れる切札枠があるのかは難しいところですが…。

必要であろうカード … いんだすとりあ+相方の強い攻撃札

あくせらー採用型

相方のメガミの強力な全力札を通常攻撃の合間に使えるだけで強い!みたいな感じです。居合や不意打ち、斬撃乱舞、場合によっては分身なんかも強いです。
ただ、あくせらーはいんだすとりあと違って機巧が必要です。行動札2枚と付与札1枚なので、相方のメガミ依存で非常に攻撃的な構築だとカツカツです。切札に使用済みの行動札が欲しいところですね。
また、相方のメガミに使いやすい付与札がない場合、クルルの付与札を採用することになるでしょう。相方で殴る構築の場合、攻撃札が多くてもじゅるーは腐り気味なので、りふれくたの方がいいかもしれません。ただ、りふれくたを採用する場合は機巧に対応札が必要なので注意が必要です。

必要であろうカード … あくせらー+相方の強い全力札+機巧に必要な行動札2枚と付与札1枚(相方の付与札orりふれくた)

りげいなー採用型

神渉装置:枢式は使用するとカードが除外されることを考えると、りげいなーで再使用したいクルルの切札はまぁないでしょう。りげいなーは相方の切札依存と考えて良さそうです。
相方メインなら、りげいなーに必要な攻撃札の機巧は問題ないでしょう。ただ、対応についてはなんらか考える必要があります。
また、全力札として普通に使用するのは使いにくすぎるので、あくせらーも同時に採用することになるでしょう。
ちなみに、ここまでして使うとなると、2回(以上)使えば勝てる切札が対象になるでしょう。月影落、ゆらりび、また、変わったところで大破鐘メガロベルあたりでしょうか。

必要であろうカード … りげいなー+あくせらー+相方メガミの強力な切札+機巧に必要な行動札2枚(片方は対応付き)+付与札

えれきてる型

クルルメインの間合いを無視して相手を倒す構築ですね。まぁクルルである限り間合いは無視しますが…。
間合い無視できるし、対応もくらわないので強いよね…って思うところですが、落ち着いて考えると、えれきてるのダメージは1なので、普通にやると1ゲーム中に3ダメージ程度しか期待できず、これだけで勝利することは難しいでしょう。
えれきてるは機巧が重いのでサブ打点として採用するのは難しそうです(対応札の多い特定のメガミとの組み合わせなら行けるという話もあることはあるみたいですが)。

そのため、いんだすとりあを併用して、えれきてるを増やすことになるでしょう。その場合、5~6点のダメージは期待できます。それでも相手を倒すには足りないので、工夫して再構築回数を増やすか、別の手段で2点ほどダメージを与える手段を考える必要があります。また、機巧を満たすためにも開けやすい行動札の切札であるいんだすとりあの採用は良いアイディアに思われます。
また、対応の機巧を満たすために、現実的にはどれーんでびるを採用することになるでしょう。どれーんでびるはいんだすとりあの再起で再使用できるため、シナジーもあります。
ここまで行動札を採用するならもじゅるーを採用しない手もないので、もじゅるーも採用すべきでしょう。
また、これでもまだ機巧は足りません。さらに他の対応札を採用する必要があります。厳しいですね。

必要であろうカード … えれきてる+いんだすとりあ+どれーんでびる+もじゅるー+(くるるーんor相方の対応札)

とるねーど型×

項目を作っておいてなんですが、とるねーどを単体で採用する構築はないでしょう。典型的なクルル構築のワナです。まず、ダメージが1なので、えれきてると同様にこのカードだけで勝利するのは無理と考えられます。そして全力札なので、いんだすとりあを使用してカードを増やして使用するのも現実的ではありません。
では相方のメガミをメインとして、サブ打点としてとるねーどを採用するかと言われると、それも無いでしょう。相方で攻撃したいのでライフダメージのために付与を2枚も入れる枠がなく、しかもとるねーどを使う前に付与札を2枚使い、さらに全力札を使ってダメージ1と言うのは正直行って弱いです。対応されないとは言え…。
では、オーラ5ダメージの方の機巧はどうでしょう。これも相方のメガミでその後攻撃してダメージを与えるのを目指すことになりますが、とるねーどの機巧を満たすために事前に2枚も攻撃札を使用する必要があり、その後どれだけ攻撃できるのか?と考えると、やはり現実的ではなさそうです。
あくせらーも入れるのはどうでしょうか。あくせらーととるねーどで行動札2枚、付与札2枚。それでダメージ1。他にもダメージソースが必要なことを考えると、やはり厳しそうです。

びっぐごーれむ型

とるねーどについては残念でしたが、気を取り直してびっぐごーれむについて考えてみましょう。
びっぐごーれむを成立させるには、最低でも全力札が2枚必要です。更に対応札。あと、できるだけ早くフレアを4つくるプレイングも必要になります。ただ、使い方、プレイングについては、とてもこの記事に書けるものではないし、私にもそれだけ書ける能力がないので、ここでは一旦置いておきます。ちなみに、2ターン目に再構成してフレアを捻出するとか、ちょっとひねったことが必要という話もあります。
まず、残念なことにならないように打点を確認しておきましょう。びっぐごーれむはライフダメージ1点ですが、こちらの再構成のダメージはないため、再構成のたび、通常に比べて相手とのライフ差が2つきます。また、全力札を2枚は最低入れる必要はあるものの、適切に運用できれば、他のカードを運用しつつ、この恩恵を受けることができます。構築としては成立しそうですね。

では構築について考察してみましょう。まず、全力札を2枚運用するとなると、あくせらーは入れる前提で考えたほうが良さそうです。さらに、あくせらーを使うとしても、全力札が両方攻撃札だと間合いを合わせるのが大変そうです。少なくとも片方は行動札が良さそうですね。
では、クルル自身の全力札から見ていきましょう。先程残念なことになったとるねーどはどうでしょう。単体で発生できるダメージとしては満足できませんでしたが、びっぐごーれむのダメージ(および再構成ダメージがなくなる擬似的なライフゲイン)を含めれば充分行けそうな気がします。しかも行動札なので、間合いにかかわらず使用できます。
りげいなーはどうでしょうか。りげいなーで再使用したい切札はあるでしょうか?びっぐごーれむ型構築で使い勝手と効果を考えると大破鐘メガロベルぐらいでしょうか。これは特殊な構築と考えた方が良さそうです。りげいなーの採用は一旦保留しておきましょう。

そうなると相方の全力札となります。ダメージが見込めたり、戦局を大きく有利にできる行動札(分身の術、空駆け、遺灰呪等)、間合いが広くて使いやすい攻撃札(詭弁、Steam Canon、義旗共振)は良さそうです。まぁでも、びっぐごーれむととるねーどでダメージソースはあるので、どんな全力札でもなんとかなりそうなので、まぁ選択肢はありそうですね。
全力切札だと一度開けばずっと機巧に使えるので強いのですが、現実的にありえるのはどろりうら、Julia's BlackBox、円環輪廻旋、天地反駁ぐらいしかなさそうです。まぁ、これも一旦、置いておきましょう。
後は対応の機巧ですね。簡単なのはどれーんでびるの採用でしょう。くるるーんは安定しないので、対応札はくるるーんのみ採用…と言う構築は避けたほうが無難です。どれーんでびるを採用しない場合、くるるーんの採用にかかわらず、相方の対応札はなんらか採用すべきでしょう。切札だと更に安定しますが、切札枠が…。
あと、あくせらーの機巧を考えると付与札も必要です。かなりの行動札を採用するのでもじゅるーは採用すべきでしょう。

必要であろうカード … びっぐごーれむ+あくせらー+とるねーど+もじゅるー+相方の全力札+(どれーんでびるor相方の対応札)+付与札

神渉装置:枢式採用

まず前提として、神渉装置:枢式を単に使っても勝てません。神渉装置:枢式なしでも充分戦える構築である前提で、更に神渉装置:枢式を使うことで、大きなダメージを与えたり、相手の大型切札を封じて勝ち筋をなくすと考えたほうがいいでしょう。相手が月影落や律動弧戟のダメージに依存した構築の場合、一気に有利になるでしょう。
では構築です。神渉装置:枢式を使う場合、行動札、付与札がかなり必要なので基本的にクルルメインの構築になるかと思います。あくせらーをからめた構築、例えばびっぐごーれむ型なら行動札3枚、付与札2枚は無理なく行けそうです。どちらかと言うと攻撃札が問題になります。間合いが広く使いやすい攻撃札が2枚あるとベストです。シンラだと立論、反論は使いやすいですね。対応もついてるし。トコヨも攻撃切札が多いので悪くなさそうです。他のメガミだとちょっと工夫が必要かな?と言う気がします。使いやすい攻撃札が1枚しかない場合、いんだすとりあで増やしてもいいかもしれません。
クルルアナザーだと別の手段で攻撃札を表にできるので構築に幅があるらしいですが、この記事の範囲ではありませんのでパスします。

イメージ図

まとめ

本記事ではクルルのカードを評価し、構築に使えそうなカードの組み合わせについて考えてみました。

この記事にあるのはとても基本的な内容になります。ここで書いている内容そのままではなく、アレンジしたほうが良いことも多いと思いますので、この記事を参考に実際にクルルを使っていただければ幸いです。

というか俺も使おう…。

クルルは想像を遥かに超える強力な構築が日々開発されています。ぜひ、みなさんもクルルのインチキ構築を開発してみてください。

では、みなさん良いふるよにライフを。


本記事はふるよにコモンズの画像を使用しています。

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME


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