全力ネタバレでお送りする8章の話。
【はじめに】
これから『けものフレンズ3』の主にメインストーリー8章などの「完膚なきまでのネタバレ」を含んだ感想を書きます。けもフレ3のストーリーに予備知識なしで向き合いたい方や、すでにプレイ中でネタバレを回避したい方は、ここで回れ右してお帰りください。しっかりと前もってお断りいたしましたので、苦情は一切受付けません。あしからず。
いきなりのネタバレで恐縮ですが…
ヒロインと呼んで差し支えないドールちゃんが8章で死にます。
意外なほどに、あっさりと。
プレイヤーの分身、あるいはそのものと言えそうな「隊長さん」に、まっすぐな好意を抱き、はじめは頼りないながらも探検隊という群れを率いて数々の困難に立ち向かい、時に悩み、失敗しても立ち上がり、サービス開始から一年かけて隊長と共に成長し、最近は副隊長も板についてきたね、お父ちゃんはうれしいよ… などと思っていたら、えらいことになりましたよと。
ドールちゃん推しのプレイヤーが、8章を読み終えて魂が抜けてしまったり、足腰立たなくなったりしていないか、ちょっと心配です。
1st Anniversary も秒読みというお祭りムードに包まれた中で、よくもやってくれましたねというか、運営さんなかなかいい度胸していらっしゃる… と、少し感心していたりもします。あだち充先生の『タッチ』などの古典で、この手のパターンをいろいろと経験してきてたはずなのですが、それでも衝撃的でした。
8章は特に賛否が分かれるストーリーかもしれないなと思うのですが、シナリオライターさん、あるいはライティングチームが「命と向き合うこと」というテーマを、このタイミングで叩きつけてきますか… いやはやまいったねという感じで、個人的にはこのストーリーに好意を抱いています。このゲームに癒やしだけを求めていたプレイヤーにとっては、見たくなかった世界線かもしれませんが。
8章ラストで再びアニマルガール化したドールは、ゲンミツに言うと死とは呼べない状態かもしれません。ドールたち『アニマルガール』は、元となる動物がサンドスターという謎物質の影響でアニマルガール化したものなのですが、危機に陥った仲間を救うべくサンドスターを放出しすぎたドールは元の動物の状態に戻ってしまい、その際にアニマルガールとして生きていた時の記憶をすべて失います。その後、奇跡でドールは再びアニマルガール化するのですが、彼女は記憶を失った「クローン」のようなものになってしまったようです。(話は完結していないので、ちょっと濁しておきます)
ドールは「彼女はいるのに、彼女はいない」という、場合によっては死別よりもキツそうな存在になってしまいました。
「良いストーリーは、その時代を反映している」という話を何かで読んだのですが、けもフレ3にもそういったところがあるように思えます。
クローンのような復活を遂げたドールのくだりで、ペットを亡くした飼い主が、そのペットをクローンで蘇らせて再び飼っているというニュースのことを思い出しました。そのニュースを読んだとき、それは素晴らしいことなのだろうか? 恐ろしいことなのだろうか? と、考えがまとまらずにモヤモヤしたのを覚えています。いまだに答えが出せていません。
7章ではウィルス型とでも言えそうなセルリアンとアニマルガールの戦いが描かれているのですが、ホッキョクウサギを安心させるためにカレンダが言った「ヒトとウィルスの戦いは、いつだってヒトが勝ってきた」という台詞は、コロナ禍でプレイしていたのもあって、とても心に残っています。
今後の展開も楽しみ… というか、続きが気になってしかたがありません。「おかわりをよこすのです」8章を読み終えた今、そんな気分です。けもフレ3だけでどれだけ楽しめるか確かめるためにあえて触れずにいた、ネクソン版やらアニメ2期にまで手を出してしまいそうです。
最後になりましたが、一周年おめでとうございます。応援しています。
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