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2024.6

2024.5

6.2

 カラスは,相手が自分に気付いているのか否か認識しているようだ.私は川沿いの道路を,上を見ながら歩いていて,カラスが前方の,道路脇に座していることに気付かずにどんどん近付いていく.そして私がカラスの真横まで来て,ようやくその存在に気付いた瞬間,カラスは飛び去って行った.
 例年通り,見られるトンボの数と種類が増えてきた.そして昨日は珍しく,アオイトトンボ科のトンボを2匹見た.あの場所でアオイトトンボの仲間を見たことがあるのは,ちょうど今くらいの時期と,秋に差し掛かる時期であるが,個体数が多く見られるのは秋の方である.昨日見たものはどちらもテネラルであったこともあり,種までは分からなかった.
 1匹目は,接近する物体に反応してテネラル特有のヒラヒラした飛び方で飛び立ち,1.5メートルくらい離れたイネ科の草の葉にぶら下がった.もう1匹も同様に私が接近すると飛び立ったが,その瞬間,近くに止まっていたであろうアジアイトトンボのメスが,アオイトトンボ科のトンボの翅に飛びついた.アオイトトンボ科のトンボは直ちに草の茎に不時着し,アジアイトトンボを翅にぶら下げたまま数秒間そうしていたが,やがて重さに耐えきれなくなったのか,水面に落下した.アジアイトトンボはそれでもアオイトトンボ科のトンボに取り付いたまま,十数秒かけて,その顎でアオイトトンボ科のトンボの四翅を噛み切った.しかしその後,捕らえたものを食糧でないと見なしたのだろうか,アジアイトトンボは,ただもがくことしかできなくなったアオイトトンボ科のトンボを水面に残して近くの草の茎に飛び移った.
 私の後方から2つの足音が聞こえる.歩いたり,小走りをして,徐々に近付いてくる.それに応じて,私は歩行の速度を徐々に上げていく.やがて,それらは恐らく2mくらい背後まで接近してきたが,私は振り向かない.ついにそれらは私を追い越し,私の前に姿を現した.私はそれらとは目を合わさず,再度脇を通り抜ける.すると背後から,「ちょっとまってくださーい」という小さい音が聞こえた.それでも私は等加速度で歩行を続けた.そして階段を上り,上りきったところで,歩行から走行に移行し,徐々に速度を上げていき,その場から走り去った.
 水田を所有するのはどうだろう.水を引くのは大変そうなので,元々常にぬかるんでいるような場所がいい.面積は,一人で管理できそうなくらい,高々50×50㎡くらいだろうか?そこで穀物を栽培するつもりはない.だから正確には,そこは彼らが水田だと認識するような場所ということになる.この条件の下で,それを人間の子どもを1人か2人育てるくらいの労力と金で,人間の子どもを1人か2人育てるくらいの期間,維持管理ができるようなものであれば,実現可能性も皆無ではなさそうだ.

6.16

 昨日は,住処から5kmくらいの場所に行って,コシアキトンボのメスを1匹と,シオカラトンボの仲間のオスを1匹みた.見られないよりはマシだが,この程度の出会いのために頻繁に通う気にはなれない.少し遠くてもいいから,そこに行けば沢山のトンボに遇えて,しかも気が済むまで観察できるような場所が1つくらいは欲しいものだ.西東京の方にいい場所がないだろうか?
 種子が集まったので,今日は今年の分の播種を行った.今年の春先に購入した苗が開花し,結実した果実から採取したもの2種(Lophophora alberto-vojtechii,  Turbinicarpus pachystele)と,昨年播いた黄裳丸の内,生存数が少ないもの3種を播いた.1年置いた種子の発芽率は変わらないものなのか確かめられたらよいと思う.

参考

6.22

 まだ行ったことがなかった川と,その川沿いに並ぶ2つの公園に行ってみた.川は底と側面がコンクリート張りで流れもあるので,トンボがいそうな気配はなかった.
 1つ目の公園には浅い人工池があり,コシアキトンボとシオカラトンボが見られた.図鑑にも載っていた通り,この2種は人工的な環境でもよく見られる.また池の端の方にクロイトトンボも見られた.またこの公園では,木の上から聞いたことのない鳥の声がすると思ったら,尾の長いオウムのようなシルエットの鳥が2匹飛んでいるのが見えた.
 2つ目の公園にあった池は鯉がいるような深さのこれもまた人工的な池で,コシアキトンボとシオカラトンボが見られた.もう1つの浅い池,というより水たまりといった方がよいような人工的な水場ではショウジョウトンボが見られた.
 今日行った場所はどれもろくな環境ではないと思ったが,トンボの種類はそこそこ見ることができた.私が唯一知っている,トンボがたくさんいる環境と,今日行った環境の根本的な違いは,水底の堆積物の有無,有ったとしてもその深さにあるように思われた.
 川沿いの道を歩いている時に一匹だけ,恐らくヤンマ科のトンボが見られた.視界に収めたのは0.3秒くらいだったが,黒が基調で,濃い緑の差し色が入っているトンボだった.これまで見たことのないトンボだった.
 先週播いた種子が発芽を始めた.黄裳丸のKL39以外は順調そうだ.KL39は去年から発芽率と生存率が低く,管理環境が根本的に合っていないのか,入手した種子の状態が良くなかったかのどちらかだと思う.

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