社会

 今日も無形の空に建てられた角張った建造物の中で、丸みのある人が、四角い箱を起動させている。その箱の中には、たくさんのものが詰まっているようだが、実際のところは在るとされているものを書き出したり、動かしているだけにすぎない。丸い目を凝らせて作られたそれらは、人の手によって造り出されたものばかりを動かす。そうやって、ぼくらの積み重ねは、無形の社会を形作る。輪郭はない。
 これからは、有形の積み重ねではなく、無形の積み重ねをして行きたいと思う。好きなアーティストが、本当に大切なものに形はないと歌っていた。
 もう先に言われていた。

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