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便所の100ワットと単位

荷物が届くまで暇なのでつまらん事を。

みなさんは「便所の100ワット」という言葉を知っているだろうか。「無駄に明るい、不必要に高い性能」のような意味である。調べてみると表現から分かるように結構古い言葉らしい。私は子供の頃に母がたまたま使ったことがあり知っていた。意味を聞くと非常にウマい表現なので気に入り「将来ことわざになるかもしれない」と思っていた。民間のウマい例えがことわざになって教科書に載るのをリアルタイムで見ることができるかもしれない...。が、使う機会があまりなく蔵に入ったまま大人に。そして夢破れる時が来たのだ。

■先にワットの方が消えた

LED電球には明るさの単位「ルーメン」が使われていて(ワットは電力の単位)、数字の方も428ルーメンなどキリが悪い事が多いため、電球を買う時は横に小さく書いてある「〇ワット相当の明るさ」を参考にしがちである。しかも1度買ったらしばらく買わないLED電球なので、なかなか慣れることはなさそうだ。が、いつかは電球にワット相当の表記はなくなるだろう。

「一寸の虫にも五分の魂」などの例もあるから、まだことわざ化の方は諦めてはいない。

■単位が突然変わる不都合

を、最初に経験したのは小学生のときである。台風速報の時に聞く気圧の単位が突然「ミリバール」から「ヘクトパスカル」になったのだ。なんか弱そうなのにかわったな…と思ったものである。しかも1ミリバール=1ヘクトパスカルというド茶番であった。が、すぐ慣れた。今さら変更の理由が気になって調べてみると…、

なぜ単位が変わったのかというと、国際単位系では気圧の単位が「mbar」ではなく、「hPa」だったからです。「国際単位系」は国際的に各種の単位を揃えようと1954年に国際度量衡(どりょうこう)総会で決めたものですが、日本の気象業界では長年の慣習で「mbar」を使っていました。気圧以外では、重さの単位「g(グラム)」や長さの単位「m(メートル)」も国際単位系です。日本が使い続けてきた尺貫法(1尺=30.303cm、1貫=3.75kgなど)は1958年末限りで廃止されています。

ウェザーニュースの、ややねじ伏せたい感が溢れ出るあまり蛇足が気になる解説にたどり着く。さらにこう続く。

気圧の単位をさらに遡ると、日本は気象台創設以来、「mmHg(ミリ水銀柱)」を使っていましたが、戦後すぐの1945年12月15日に「mbar」へ切り替わっています。つまり、「hPa」は3代目の気圧単位ということになります。
ちなみに、米国では今も気圧の単位は「mbar」を使っています。国際単位系を気にせず、気温は「℉(華氏)」、長さは「f(フィート)」や「マイル(ml)」など独自の単位系を利用し続ける米国らしいですね。

やはり筆者の単位の統一を望む気持ちがひしひしと伝わってくる。内心アメリカの単位にまあまあ苛立っていそうだ。私もかつて仕事でinchが登場することがあってややこしいとは思った。が、麻雀のルールでも同じで統一を望む人は自分が親しんだ方に統一したがるものなのでなかなか難しいのである。手なりでいこうよ。どうでもいいがミリ水銀柱かっこいいな…。

■ピップエレキバン

の磁石の単位も気付いたら変わっていた。最近なのかと思ったら1997年らしい。ガウスがミリテスラになったのである。カントリーなおばさんが焼いたクッキーの枚数を数えるような単位である。1ミリテスラは10ガウスらしい。分かりやすくて助かる。が、800ガウスのエレキバンは80ミリテスラとなり、だいぶ威力が減ったような印象を受けるので売上に影響があったのか気になる。調べたが昔すぎてわからん。買うのは年配の人が多いだろうし薬局は余計な仕事が増えて疲弊したに違いない。

荷物はまだ届かない。

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