詰将棋とわたし(30)

30回目です。
図面のすぐ下に作意手順があります。初見なのでチャレンジしたいという方はお気を付けください。

★下記で手順を並べることができます。
http://yakkun1987.web.fc2.com/tume/nyusen/030.htm

初形

将棋世界 2008年4月号【優秀作】
作意手順:23歩、同玉、35桂、同銀、34銀、イ32玉、44桂、同銀、23銀不成、同玉、21飛成、22桂合、13飛、同玉、14金、同桂、25桂まで17手詰
変化手順:イで12玉は14飛、13合、23銀成、同玉、21飛成以下

作意手順の前半における2度の桂打ちが本作のポイントです。
3手目35桂を省略して34銀と打つと12玉で詰みません。35桂、同銀の2手を入れてから34銀と打てば、12玉は変化イで詰みます。変化イの14飛は少し見えづらいかもしれません。

また、7手目44桂を省略して23銀不成とすると、同玉、21飛成に33玉と逃げられてしまいます。44桂、同銀として44を塞いでおけば、21飛成に33玉は23飛で捕まります。

以下は桂の合駒を動かして桂打ちまでの詰み。駒取りもあり実戦的な手順ですが気に入っている作品です。なお64馬は余詰防ぎ。離れた地点にポツンと駒を置くのは好みではないのですが、いかんせん余詰筋が強力で仕方なしと判断しました。

***
いつの間にか作者が大学生になっていました。
高専5年目のことを何も書いていませんでしたが、
・高専将棋大会は準優勝
・大学編入試験合格
と、奇跡が重なった1年でした。

せっかくなので高専将棋大会決勝戦の局面を。

画像2

居飛車側が自分で、69の金を58に上がる渋い手を指された局面。ここで相手の指し手に呼応するかのように指した24歩が謎の一手。54桂と打てば十分にチャンスがある将棋でした。

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