詰将棋とわたし(14)

14回目です。
図面のすぐ下に作意手順があります。初見なのでチャレンジしたいという方はお気を付けください。

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★下記で手順を並べることができます。
http://yakkun1987.web.fc2.com/tume/nyusen/014.htm

詰将棋パラダイス 2004年10月号 中学校
作意手順:25角、同と、37金、同竜、47金、同竜、27銀、同竜、46竜まで手詰

捨駒主体の作品。48竜の守備が強力なので、これをどうにかする必要があります。27~17へ逃げられないよう、37金、同竜、47金とするのは常套手段です。しかし初形からそれを実行すると、37金、同竜、47金、同竜の局面で有効な手がなく焦ることになります(失敗図)

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失敗図(4手目47同竜)

失敗図で25銀や角と打つと、同とは詰むものの、同玉が詰みません。同玉の局面でもう少し駒があれば詰むのですが、あいにく前半で使ってしまいました。さて、どうすれば良いでしょうか?

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大きなヒントを出したところで、作意手順をみていきます。
37金~47金の前にどのような事前準備が必要かを検討すれば、初手25角に辿り着くことができるでしょう。25角に対して、27玉には16角があります。また、同玉には26金~35金以下詰みます。よって同とと取るしかありませんが、そこで先述の47金~37金を実行すれば、7手目27銀という好手があって詰みとなります。
なお、初手25銀27玉で38への逃亡を阻止できません。

本作の評価は2.56点でした。中島さんの解説を引用します。

☆竜の翻弄がテーマだが、事前準備である初手の角捨てがうまい。退路を塞ぐという単純な 意味付けながら、効果がすぐにわからず、容易には打てないと思う。2手目27玉に備えて 直打ちするのも巧妙で、同じようでも銀だと27玉で38に逃げられてしまうのだ。 以下は筋に入った攻めで、易しいながらも気持ちよい順である。駒数も少なく練られた構図で、 嫌味のない作品といえる。

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ところでここ数回、当時のわたしのことについてはほとんど触れてません。それには理由があって、2004年の入選回数は9回と最も多いのです。

2004年というと私は高専2年生。詰将棋以外に力を入れていたことといえば、やはり指将棋でしょうか。
この年の高専将棋大会はベスト16でした。残念ながら棋譜が残っていないのですが、負けた将棋は相入玉模様になり、こちらの点数が足りなさそうだったので潔く投了したことを覚えています。

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ちなみに負けた将棋の相手の方とは今でも団体戦で当たることがあります。また当たるかもしれませんが、どうぞお手柔らかにお願いします。

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