詰将棋とわたし(4)

4回目です。
図面のすぐ下に作意手順があります。初見なのでチャレンジしたいという方はお気を付けください。

画像1


★下記で手順を並べることができます。
http://yakkun1987.web.fc2.com/tume/nyusen/004.htm

詰将棋パラダイス 2003年1月号 短期大学
作意手順:54銀、同と、65桂、同と、54銀、44玉、65銀、64香合、同飛、53玉、54歩、43玉、45香、44角合、同香、同玉、53歩成、同玉、44角、43玉、54銀、44玉、63銀不成、53玉、54銀成まで25手詰

わたしは当時中学3年生。父親の仕事の影響で引っ越しを繰り返していて、3校目の中学校に通い始めたころの作品と思われます。

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前回は作品の解説で手一杯になっていましたが、当時を振り返ってみます。この頃はすでに自分でウェブサイトを作って運用していました。SNSなど無かった当時、情報発信するためにはウェブサイトを作るのが自然な選択だったのです。毎日詰将棋を創って掲載するなど、無謀なこともやりました。掲示板やチャットルームを設置することで、さまざまな方との交流が実現し、楽しい日々でした。

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最初の頃は専用のソフトを使ってウェブサイトを作っていたのですが、やがてHTMLの本を買って勉強するようになり、気が付いたときには、テキストエディタだけで簡単なウェブサイトであれば作れるようになっていました。凝り性なのは昔も今も変わりませんね。今思うと、この経験が高専への進学を目指すきっかけとなったように思われます。いろいろなことが繋がって今があるのだと懐かしく思います。

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前置きが長くなりましたが、本作は63銀不成~54銀成としたい攻方と、それを防ぎたい玉方の抵抗がテーマです。
8手目平凡に53玉では54銀以下詰んでしまうので、64香合中合をして同飛と取らせ、そこで53玉と逃げることにより、54銀に64玉を用意するのがうまい延命手段です。延命のために差し出された駒を使ってさらに狭いエリアでの攻防が続き、最終的には63銀生~54銀成が実現して詰み上がりとなります。

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本作の解説は1ヶ月限定で短期大学コーナーを担当された伊奈さん。

☆少し進めていくと早くも収束が見えてきます。が、近いと思ったゴール、実は思った以上に遠く、 辿り付くのは容易ではありません。
(中略)
☆ここからが本番です。将来的には54銀をなって詰ませたいのですが、 玉方はなりふりかまわず駒を打っていき、全く手がかかる野郎です。

伊奈さんの軽妙かつ的確な解説。今読んでも楽しいです。

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発表当時は気に入っていた作品ですが、のちに改良することができましたので、掲載します。元の図が香合→角合であるのに対して、改良図は香合→角合→香合→角合。なんと合駒の回数が2倍になっています。

<参考:改良図>

改良図


作意手順:
64飛、54香合、同飛、43玉、45香、44角合、同香、33玉、
15角、24香合、同角、23玉、33角成、同玉、35香、34角合
同香、同玉、43香成、同玉、34角、33玉、44銀、34玉、
53銀不成、43玉、44銀成まで27手詰

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