2023年10月9日

何をする気力も出なくて、ベッドで微睡んでいたら夜になった。レースカーテンの外の街灯の光だけがぼんやりと射す部屋で、ただ死にたいと思っている。未来に希望が見えない。明日にも、来年にも、ずっと先の将来にも。もう許してほしい。何も無い自分でもそのままでいいと認めてほしい。ちゃんとしていないと愛されないと勘違いしている自分をもう赦してほしい。遠くにいる手も届かない貴方だけがただ救いなのだ。実生活に登場しなくても、頭を撫でてくれなくても、愛を認めてくれなくても、それでも貴方に救われていると言いたいのだ。貴方の歌う声だけを憶えていたい。貴方の言った言葉だけを憶えていたい。人生に貴方以外の想い出はいらない。過去の全ての過ちを忘れたい。嫌いな人間から受けた叱責や怒号の一つ一つを忘れたい。明日からも、そういう罰を受ける可能性がある中を生きていなかければならないこと。その罰はいつ降り注ぐか分からないこと。だから怯えて生きてしまうこと。笑うことが、許されないことのように感じてしまう。いつ怒られるか分からないのに、呑気に笑ったり、楽しんだりしたらいけないと思ってしまう。でも笑顔がない人は嫌われるんだって。じゃあどうしたらいいの。クラスで唯一話せる友達が転校を決めた。LINEでそれを言われて止まったままのトーク画面が今も残っている。行かないでほしい、貴女がいない学校生活なんて耐えられない、貴女がまた登校してくれる日を待っていたから、私は辛うじて学校生活を営めていたのに。なんて言えるわけもなく、ただ時が過ぎる。
他人に見返りを求めないべきだと分かっているけれど、与えるだけの関係も苦しい。自分が相手にしてあげた、いくつかのほんの小さなことをいつまでも根に持って、相手のことをそっけないなあって感じて、でもそれも普通のことかって自分を納得させて、何も恩を返されなくてもその人と付き合う自分を過大評価しそうになって、でも気付いてないだけで自分も相手に恩を借りてたり、相手を傷つけてる可能性もあって、結局自分の築いてきた人間関係が円満なものとはとても言えないのだというところに行き着くだけで、もうどこから間違っていたのか分からない。誰と関わってもそう思ってしまう自分ならばもうこれからの人生を請け負いたくない。幸せになれず、誰も幸せにできず、何も遺さないまま死ぬのかもしれない。生きたことに意味がなかったのなら、せめて死後の世界は辛さのないものであってほしい。

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